【業績等の概要】

(1) 業績

2017年12月期連結会計年度(2017年1月1日~2017年12月31日)の業績は、以下のとおりです。

       (単位:百万円)

 

前連結会計年度

(自  2016年1月1日

至  2016年12月31日)

当連結会計年度

(自  2017年1月1日

 至  2017年12月31日)

前年同期比

 売上収益(継続事業)

16,845

13,408

△20.4%

 営業利益(継続事業)

5,012

5,391

7.5%

 税引前当期利益(継続事業)

4,151

5,637

35.8%

親会社の所有者に帰属する
当期利益(全事業)

933

3,491

274.1%

 

 

当社グループは創業以来、日本中の料理のつくり手の「今日何つくろう」という課題に対して向き合ってきました。2016年に、改めて今後の長期的な企業成長と当社グループが実現可能な社会的責任について真摯に向き合い、「毎日の料理を楽しみにする」という企業理念に基づいて、目指していくべき事業領域の検討を行いました。当社グループが運営するレシピサービス「クックパッド」の圧倒的な強みとノウハウ、ユーザーベースを活かして今一度原点に返り、日本のみならず世界中の料理のつくり手の「料理」に関する様々な課題解決にむけて、更に集中して事業展開を行うことが、当社グループの長期的な企業価値向上につながると判断しました。これにより、今後の方針にそぐわないグループ会社等の売却を実施し、「料理」に関する事業に集中できる環境の整備を行ってきました。その上で当面の期間を大きな成長のための事業基盤創りに再度注力する「投資フェーズ」と定め、サービス開発、ユーザーベースの獲得、ブランド構築に積極的に投資を行うことを決定しました。個人と社会と地球が抱える様々な課題を、料理をとおして見つけ、考え、解決し、これからの時代にふさわしい豊かさをつくっていくことを「クックパッド」の使命と考えています。

「クックパッド」の2017年10月~12月の国内平均月間利用者数は、前年同期と比較して751万人減少し、5,665万人(ブラウザベースまたは端末ベースにより集計した訪問者数の月間平均)となりました。主な要因は、2017年2月に発生した主要検索エンジンのアルゴリズム変更による影響です。なお、夏季である7月~9月と比較すると、10月~12月はハロウィンやクリスマスといった、料理を楽しむイベントが多い時期であったため、利用者数は137万人増加しています。

日本の人口における「クックパッド」の月間利用者数の割合はすでに高く、頻度高く利用していただくコアユーザーを増やすため、サービス開発に引き続き注力していきます。また、国内のレシピ数については前連結会計年度末と比較して25万品増加し、283万品と順調に増加しました。

2017年10月~12月の海外平均月間利用者数は、前年同期と比較して160万人増加し、3,420万人(Google Analyticsにより集計した月間平均)となりました。海外も、日本と同様に主要検索エンジンのアルゴリズム変更による影響を受けたものの、インドネシア語圏でコミュニティが活性化したこと、および台湾、ハンガリー、ギリシャが新たに当社のプラットフォームに加わったことにより、利用者数が増加しました。海外のレシピ数については、開示を開始した2017年9月末と比較して16万品増加し、119万品となっています。2016年に第二本社と位置づけた英国のCookpad Limited(2017年7月にCookpad International Ltd.より社名変更)を中心に海外展開を進め、ヨーロッパやアフリカ地域でのサービスをスタートした結果、展開国数は前連結会計年度末と比較して10ヵ国増加し、68ヵ国となりました。また、Google社がGoogle Playの人気コンテンツを紹介するGoogle Play「ベスト オブ 2017」海外版において、海外の「クックパッド」アプリがインドネシア、スペインを始めとする7地域で選出されました。今後も当社は100ヵ国でNo.1になるべくサービス開発に注力し、利用者数の増加を目指していきます。

これらの結果、当連結会計年度における売上収益は13,408百万円(前年同期比20.4%減)となりました。これは主に連結子会社であった「株式会社みんなのウェディング」を売却したこと、また広告事業の売上収益が減少したことによるものです。

販売費及び一般管理費は6,950百万円(前年同期比7.1%減)となりました。国内外の採用活動強化に伴って、人件費および業務委託費等が増加したものの、前連結会計年度に発生した連結範囲の変更、および株式売却に伴う子会社数の減少により販売費及び一般管理費は減少しました。また、国内連結子会社の合併決議に伴う事業計画の見直しにより発生したのれんの減損損失を877百万円計上したことにより(前連結会計年度はのれんの減損損失等を3,583百万円計上)、当連結会計年度における営業利益は5,391百万円(前年同期比7.5%増)となりました。

また、「株式会社みんなのウェディング」等の売却益により金融収益を計上し、税引前当期利益は5,637百万円(前年同期比35.8%増)、親会社の所有者に帰属する当期利益は3,491百万円(前年同期比274.1%増)となりました。

なお、前連結会計年度に連結子会社であったセレクチュアー株式会社の全株式を売却し、同社を連結の範囲から除外しました。これに伴い、当社グループは「EC事業」を終了したため、前連結会計年度においては、同事業を非継続事業に分類し、売上収益、営業利益及び税引前当期利益の金額は「EC事業」を除く継続事業のみの金額に組み替えて表示しています。

 

② セグメントの業績 

セグメントの業績は、以下のとおりです。

(単位:百万円)

事業別売上収益

前連結会計年度

(自  2016年1月1日

至  2016年12月31日)

当連結会計年度

(自  2017年1月1日

 至  2017年12月31日)

前年同期比

インターネット・メディア事業

16,625

13,270

△20.2%

 

レシピ

サービス

事業

会員事業

8,901

8,784

△1.3%

広告事業

5,089

4,058

△20.2%

買物情報事業

296

△100.0%

その他

111

130

 16.6%

その他インターネット・メディア事業

2,227

296

△86.7%

 その他事業

220

138

△37.3%

合計

16,845

13,408

△20.4%

 

 

・インターネット・メディア事業 

 当連結会計年度のインターネット・メディア事業の売上収益は13,270百万円(前年同期比20.2%減)、セグメント利益は6,136百万円(前年同期比29.4%減)となりました。

(レシピサービス事業)

国内及び海外で展開している「クックパッド」のレシピサービスの会員事業及び広告事業等の売上収益が含まれています。
 当連結会計年度における会員事業の売上収益は、8,784百万円(前年同期比1.3%減)となりました。これは主に、「クックパッド」のプレミアム会員数が伸びたことにより売上収益が増加したものの、株式会社NTTドコモが運営する「dグルメ®」等通信キャリアからのレベニューシェアによる売上収益が減少したことによるものです。

当連結会計年度における広告事業の売上収益は、4,058百万円(前年同期比20.2%減)となりました。これは主に、サービス開発を優先させるための販売枠の制限や営業体制の変化等の内部要因に加え、動画を中心とする他社サービスとの競争激化、ネットワーク広告の市場環境の変化等の外部要因によるものです。なお、買物情報事業は、前連結会計年度に実施した株式売却により事業を終了しています。

 

(その他インターネット・メディア事業)

前連結会計年度末において、連結子会社であった「株式会社みんなのウェディング」を連結範囲より除外しています。これに伴い、売上収益は296百万円(前年同期比86.7%減)となりました。

 

 

(2) キャッシュ・フローの状況

当連結会計年度末における現金及び現金同等物(以下「資金」という)の残高は、前連結会計年度残高より3,079百万円増加し、19,622百万円となりました。各キャッシュ・フローの状況とそれらの要因は以下のとおりです。

 

(営業活動によるキャッシュ・フロー)

営業活動により獲得した資金は、2,474百万円となりました。この主な要因は、税引前当期利益5,637百万円を計上した一方で、法人所得税等の支払額3,662百万円が生じたことによるものです。

 

(投資活動によるキャッシュ・フロー)

投資活動により獲得した資金は、1,719百万円となりました。この主な要因は、関連会社株式の売却による収入2,047百万円が生じたことによるものです。

 

(財務活動によるキャッシュ・フロー)

財務活動により使用した資金は、1,072百万円となりました。この主な要因は、配当金の支払い1,071百万円が生じたことによるものです。

 

(3) 並行開示情報

IFRSにより作成した連結財務諸表における主要な項目と日本基準により作成した場合の連結財務諸表におけるこれらに相当する項目との差異に関する事項は、以下の通りです。

 

(のれん)

 のれんは、日本基準ではその効果の及ぶ期間で定額償却していますが、IFRSでは償却せずに毎期減損テストを行います。この影響により、前連結会計年度においては、IFRSでは日本基準に比べてのれん償却費(販売費及び一般管理費)が791,353千円減少し、減損損失(その他の費用)が1,097,753千円増加しています。当連結会計年度においては、IFRSでは日本基準に比べてのれん償却費(販売費及び一般管理費)が288,056千円減少し、減損損失(その他の費用)が529,555千円増加しています。

 

(条件付対価) 

 企業結合における条件付対価について、日本基準の下では交付又は引渡が確実となった時点で認識していましたが、IFRSでは取得日時点において公正価値で認識しています。

 前連結会計年度において、条件付対価の取崩益が発生したことにより、IFRSでは日本基準に比べてその他の収益が38,846千円増加しています。当連結会計年度はありません。

 

(表示の組替)

 日本基準では、金融収益、費用を除くその他の営業外損益と特別損益項目は営業損益に含まれませんが、IFRSでは、これらの項目も営業損益に含まれています。