3【経営者による財政状態、経営成績及びキャッシュ・フローの状況の分析】

当連結会計年度における当社グループ(当社及び連結子会社)の財政状態、経営成績及びキャッシュ・フロー(以下「経営成績等」という。)の状況の概要ならびに経営者の視点による当社グループの経営成績等の状況に関する認識及び分析・検討内容は次のとおりであります。

なお、文中の将来に関する事項は、当連結会計年度末現在において判断したものであります。

(1) 財政状態の状況

当連結会計年度末における総資産の残高は、前連結会計年度末より56億4千1百万円増の1,890億2千1百万円となりました。主な要因は、新規出店及びM&Aの実施により棚卸資産、建物等の有形固定資産及びのれんが増加した一方、借入金の返済及び税金等の支払いにより現預金が減少したことによるものであります。

負債の残高は、15億4千7百万円減の850億9千9百万円となりました。

短期及び長期借入金の残高は、66億7千1百万円減となる115億5千6百万円となりました。

純資産の残高は、71億8千8百万円増の1,039億2千2百万円となり、自己資本比率は2.2ポイント増加となる54.9%となりました。

(2) 経営成績の状況

当連結会計年度におけるわが国の経済は、個人消費に持ち直しの動きがみられ、企業収益や雇用情勢の改善を背景として、景気は、緩やかに回復しております。

このような経済情勢のもと、当社グループは、調剤薬局の新規出店及びM&Aによる事業拡大をはじめ、コスメ&ドラッグストア事業を推進し、グループの事業規模及び収益拡大に努めてまいりました。

また、働き方改革推進の一環として、社員ごとのライフスタイルに合わせた働きやすい環境整備を目的として、所定労働時間の選択制導入を決定しており、2020年4月より運用を開始いたします。今後も、子育て、介護に限らず多様化するライフスタイルや個々の価値観に応じた働き方を実現できる体制を整えてまいります。

当連結会計年度の業績は、売上高が2,755億9千6百万円(前年同期比2.7%増)、営業利益は160億6千7百万円(同18.1%減)、経常利益は166億3千7百万円(同17.3%減)となり、また、親会社株主に帰属する当期純利益は90億2千9百万円(同14.6%減)となりました。

(ファーマシー事業)

2018年4月の調剤報酬改定では、いわゆる門前薬局・同一敷地内薬局の評価が見直される一方、対物業務から対人業務への構造的な転換を進めることを目的として、かかりつけ薬剤師・薬局の評価が推進される内容となりました。

当社グループでは、引き続き、「かかりつけ薬剤師・薬局」としての機能を発揮すべく、地域医療との連携、お薬手帳等を活用した薬剤に関する情報の一元的・継続的な把握とそれに基づく薬学的管理・指導の強化及びジェネリック医薬品の使用を促進しております。

医療業界での薬剤師不足が深刻化するなか、当社グループでは、新卒採用に積極的に取り組んでおり、2019年4月には、257名の新卒薬剤師が入社し、かかりつけ薬剤師としての資質を向上させるべく教育研修を強化しております。

営業開発においては、調剤薬局の新規出店及びM&Aを活用し、株式会社コム・メディカル及び土屋薬品株式会社の子会社化を実施するなど、継続した事業規模の拡大を推進するとともに、店舗運営の見直しを進めております。

当連結会計年度の売上高は、2,450億3百万円(前年同期比2.7%増)、セグメント利益は183億3千1百万円(同19.1%減)と増収減益となりました。

同期間の出店状況は、M&Aを含め、グループ全体で合計157店舗を出店し、54店舗の閉店により、当社グループにおける薬局総数は1,132店舗となりました。

(リテール事業)

コスメ&ドラッグストア事業は、同業間による同質化競争、業種間を超えた統合・再編による競合により、なおも厳しい市場環境が続いております。

社グループでは、このような環境において、コスメ&ドラッグストア「アインズ&トルペ」の首都圏への出店を継続的に実施するとともに、関西圏への出店を再開しております。加えて、既存店の改装及び関連商品を中心とするMDの強化による集客力向上に努めており、既存店売上高が前年を上回って推移するとともに、前期出店売上高が大きく寄与しております。また、「リップス&ヒップス」及び「ココデシカ」を始めとするオリジナルブランドの積極的な展開に加え、昨年実施した仕入れの見直しが引き続き貢献しており、収益は改善しております。

当連結会計年度の売上高は、252億1千万円(前年同期比4.5%増)、セグメント利益は9億7千2百万円(同48.0%増)と増収増益となりました。

同期間の出店状況は、アインズ&トルペ 東池袋店(東京都豊島区)、オリナス錦糸町店(東京都墨田区)、渋谷公園通り店(東京都渋谷区)、草加ヴァリエ店(埼玉県草加市)、府中フォーリス店(東京都府中市)、あべのHoop店(大阪市阿倍野区)及び梅田ヘップファイブ店(大阪市北区)を出店し、1店舗を閉店したことで、コスメ&ドラッグストア総数は54店舗となりました。

(その他の事業)

その他の事業における売上高は53億8千2百万円(前年同期比4.3%減)、セグメント損失は1億6千5百万円(前年同期は11億6千4百万円の損失)となりました。

(3) キャッシュ・フローの状況

当連結会計年度における連結ベースの現金及び現金同等物は、前連結会計年度に比べ157億3千7百万円減の474億9千5百万円となりました。

当連結会計年度における各キャッシュ・フローの状況とそれらの要因は次のとおりです。

(営業活動によるキャッシュ・フロー)

営業活動の結果得られた資金は、147億8千8百万円(前年同期は216億5千6百万円の収入)となりました。

主な収入要因として、税金等調整前当期純利益が156億2千4百万円、新規出店及びM&Aによる規模拡大に伴い、減価償却費39億3百万円、のれん償却額41億8千3百万円が反映されております。

また、法人税等の支払額93億4千1百万円が主要な支出要因として反映されております。

(投資活動によるキャッシュ・フロー)

投資活動の結果使用した資金は、199億8千5百万円(前年同期は52億8千1百万円の支出)となりました。

M&A12社の株式取得に係る、連結範囲の変更を伴う子会社株式の取得による支出が132億4千6百万円、コスメ&ドラッグストア及び調剤薬局の新規出店等に伴い、有形固定資産の取得による支出37億6千1百万円、敷金及び保証金の差入による支出44億6千9百万円が反映されております。

(財務活動によるキャッシュ・フロー)

財務活動の結果使用した資金は、106億8千1百万円(前年同期は176億2千3百万円の調達)となりました。

短期及び長期の借入と返済の差額が83億6千9百万円の返済となり、配当金の支払額17億7千1百万円が反映されております。

(4) 資本の財源及び資金の流動性

当社グループは、事業の維持拡大のため、新規出店及び改装等の設備投資を継続して行っており、主に営業活動で得た資金を充当するとともに、金融機関からの借入金を充当しております。

当連結会計年度末における現金及び預金の残高は480億9千1百万円、短期及び長期借入金の残高は115億5千6百万円となっております。

なお、当社は株式会社日本格付研究所より格付けを取得しており、「長期発行体格付:A(見通し:安定的)」となっております。

(5) 経営方針、経営戦略、経営上の目標の達成状況を判断するための客観的な指標等

当社は、積極的な出店による企業規模の拡大を推し進めると同時に、財務体質を強化し、企業価値を高めることを重要視しております。

当社グループではROA4.5%、ROE15.0%を目標としており、当連結会計年度においてはROA4.8%、ROE9.0%となっております。

(6) 生産、受注及び販売の実績

 当社グループ(当社及び連結子会社)の当連結会計年度の販売の実績は以下のとおりであります。

セグメント別

売上高(百万円)

前年同期比(%)

ファーマシー事業

245,003

102.7

リテール事業

25,210

104.5

その他の事業

5,382

95.7

合計

275,596

102.7

 (注)セグメント間の取引については相殺消去しております。