3【経営者による財政状態、経営成績及びキャッシュ・フローの状況の分析】

当連結会計年度における当社グループ(当社及び連結子会社)の財政状態、経営成績及びキャッシュ・フロー(以下「経営成績等」という。)の状況の概要ならびに経営者の視点による当社グループの経営成績等の状況に関する認識及び分析・検討内容は次のとおりであります。

なお、文中の将来に関する事項は、当連結会計年度末現在において判断したものであります。

(1) 財政状態の状況

当連結会計年度末における総資産の残高は、前連結会計年度末より271億1千2百万円増の1,834億3千5百万円となりました。主な要因は、公募増資及び第三者割当増資に伴う現金及び預金の増加によるものであります。

負債の残高は、94億4千1百万円減の867億2百万円となりました。

短期及び長期借入金の残高は、76億2千2百万円減となる182億2千8百万円となりました。

純資産の残高は、365億5千4百万円増の967億3千3百万円となり、自己資本比率は14.3ポイント増加となる52.7%となりました。

(2) 経営成績の状況

当連結会計年度におけるわが国の経済は、個人消費に持ち直しの動きがみられ、企業収益や雇用情勢の改善を背景として、景気は、緩やかに回復しております。

このような経済情勢のもと、当社グループは、調剤薬局の新規出店及びM&Aによる事業拡大をはじめ、コスメ&ドラッグ事業を推進し、グループの事業規模及び収益拡大に努めてまいりました。

また、働きやすい環境の整備に積極的に取り組んでおり、中核事業会社である株式会社アインファーマシーズが、厚生労働大臣より女性の活躍推進に関する評価である「えるぼし」最高位の認定を受けました。

当連結会計年度の業績は、売上高が2,683億8千5百万円(前年同期比8.2%増)、営業利益は196億2千2百万円(同34.7%増)、経常利益は201億2千9百万円(同33.5%増)となり、また、親会社株主に帰属する当期純利益は105億6千7百万円(同32.9%増)となりました。

セグメントの業績は次のとおりであります。なお、当連結会計年度より、報告セグメントの名称を変更しており、従来の「医薬事業」を「ファーマシー事業」に、「物販事業」を「リテール事業」に変更しております。当該変更は名称変更のみであり、セグメント情報に与える影響はありません。

(ファーマシー事業)

本年4月の調剤報酬改定では、いわゆる門前薬局・同一敷地内薬局の評価が見直される一方、対物業務から対人業務への構造的な転換を進めることを目的として、かかりつけ薬剤師・薬局の評価が推進される内容となりました。

当社グループでは、引き続き、「かかりつけ薬剤師・薬局」としての機能を発揮すべく、地域医療との連携、お薬手帳等を活用した薬剤に関する情報の一元的・継続的な把握とそれに基づく薬学的管理・指導の強化及びジェネリック医薬品の使用を促進しております

医療業界での薬剤師不足が深刻化するなか、当社グループでは、新卒採用に積極的に取り組んでおり、平成30年4月には、279名の新卒薬剤師が入社し、かかりつけ薬剤師としての資質を向上させるべく教育研修を強化しております。

営業開発においては、調剤薬局の新規出店及びM&Aを活用し、事業規模の拡大を推進するとともに、店舗運営の見直しを進めております。

当連結会計年度の売上高は、2,386億4千5百万円(前年同期比7.6%増)、セグメント利益は226億6千8百万円(同18.6%増)と増収増益となりました。

同期間の出店状況は、M&Aを含め、グループ全体で合計36店舗を出店し、73店舗の閉店により、当社グループにおける薬局総数は1,029店舗となりました。

(リテール事業)

コスメ&ドラッグ事業は、同業間による同質化競争、業種間を超えた統合・再編による競合により、なおも厳しい市場環境が続いております。

社グループでは、このような環境において、コスメ&ドラッグストア「アインズ&トルペ」の首都圏への出店を継続的に実施するとともに、既存店の改装及び関連商品を中心とするMDの強化による集客力向上に努めており、既存店売上高は前年を上回って推移しております。また、「リップス&ヒップス」及び「ココデシカ」を始めとするオリジナルブランドの積極的な展開に加え、全般的な仕入れの見直しにより粗利率が向上しており、業務効率化の推進によるコスト低減と相まって、収益は改善しております。

当連結会計年度の売上高は、241億1千7百万円(前年同期比12.8%増)、セグメント利益は6億5千7百万円(前年同期は8億6千6百万円の損失)となりました。

同期間の出店状況は、アインズ&トルペ 小田急百貨店町田店(東京都町田市)、丸井吉祥寺店(東京都武蔵野市)、グランエミオ所沢店(埼玉県所沢市)及びアインズ グランエミオ所沢店(埼玉県所沢市)を出店し、8店舗を閉店したことで、コスメ&ドラッグストア総数は48店舗となりました。

(その他の事業)

その他の事業における売上高は56億2千3百万円(前年同期比14.2%増)、セグメント損失は11億6千4百万円(前年同期は14億9千6百万円の損失)となりました。

(3) キャッシュ・フローの状況

当連結会計年度における連結ベースの現金及び現金同等物は、前連結会計年度に比べ339億9千8百万円増の632億3千3百万円となりました。

当連結会計年度における各キャッシュ・フローの状況とそれらの要因は次のとおりです。

(営業活動によるキャッシュ・フロー)

営業活動の結果得られた資金は、216億5千6百万円(前年同期は184億9百万円の収入)となりました。

主な収入要因として、税金等調整前当期純利益が178億5千2百万円、新規出店及びM&Aによる規模拡大に伴い、減価償却費35億9千6百万円、のれん償却額39億3千7百万円が反映されております。

また、法人税等の支払額54億8千7百万円が主要な支出要因として反映されております。

(投資活動によるキャッシュ・フロー)

投資活動の結果使用した資金は、52億8千1百万円(前年同期は111億8千3百万円の支出)となりました。

コスメ&ドラッグストア及び調剤薬局の新規出店等に伴う有形固定資産の取得による支出として31億3千4百万円、M&A7社の株式取得に係る、連結範囲の変更を伴う子会社株式の取得による支出13億1千万円が反映されております。

(財務活動によるキャッシュ・フロー)

財務活動の結果調達した資金は、176億2千3百万円(前年同期は1億1千6百万円の調達)となりました。

公募増資及び第三者割当増資等に伴う株式の発行ならびに自己株式の売却による収入276億3千1百万円の調達が反映されております。

このほか、短期及び長期の借入と返済の差額が77億7千5百万円の返済となり、配当金の支払額15億8千5百万円が反映されております。

(4) 資本の財源及び資金の流動性

当社グループは、事業の維持拡大のため、新規出店及び改装等の設備投資を継続して行っており、主に営業活動で得た資金を充当するとともに、当連結会計年度中に実施した公募増資及び第三者割当増資による調達資金ならびに金融機関からの借入金を充当しております。

当連結会計年度末における現金及び預金の残高は637億7千9百万円、短期及び長期借入金の残高は182億2千8百万円となっております。

なお、当社は株式会社日本格付研究所より格付けを取得しており、「長期発行体格付:A-(見通し:ポジティブ)」となっております。

(5) 経営方針、経営戦略、経営上の目標の達成状況を判断するための客観的な指標等

当社は、積極的な出店による企業規模の拡大を推し進めると同時に、財務体質を強化し、企業価値を高めることを重要視しております。

当社グループではROA4.5%、ROE15.0%を目標としており、当連結会計年度においてはROA6.2%、ROE13.5%となっております。

(6) 生産、受注及び販売の実績

 当社グループ(当社及び連結子会社)の当連結会計年度の販売の実績は以下のとおりであります。

セグメント別

売上高(千円)

前年同期比(%)

ファーマシー事業

238,645,001

107.6

リテール事業

24,117,511

112.8

その他の事業

5,623,205

114.2

合計

268,385,718

108.2

 (注)セグメント間の取引については相殺消去しております。