3【経営者による財政状態、経営成績及びキャッシュ・フローの状況の分析】

経営成績等の状況の概要

当連結会計年度における当社グループの財政状態、経営成績及びキャッシュ・フローの状況の概要は次の通りであります。

(1)財政状態及び経営成績

 当連結会計年度における世界経済は、新型コロナウイルス感染症の流行により各国でロックダウンが実施されるなど景気は急速に悪化し、きわめて厳しい状況が続きました。日本経済においても、新型コロナウイルス感染症拡大に伴い、4月に緊急事態宣言が発出されたことをはじめ、インバウンド需要の蒸発、個人消費の減少など、経済活動は厳しい状況となりました。

 このような状況のもと、当社グループは、文具事業の立て直しのため、プラスグループにおいて新たに起業した国内文具販売会社「コーラス株式会社」に参画して販売力の拡大を目指すとともに、7月に20億円の転換社債型新株予約権付社債を発行し、文具事業の広島工場における新工場建設準備に着手するなど、積極的な経営施策に取り組みました。しかしながら、業績につきましては、新型コロナウイルス感染症流行による経済活動停滞の影響は大きく、当連結会計年度は売上高47億9千8百万円(前期比9.9%減)、営業損失7千5百万円(前期営業損失2千1百万円)となりました。支払利息や社債発行費の計上などにより、経常損失1億2千4百万円(前期経常損失4千4百万円)、親会社株主に帰属する当期純損失1億3千6百万円(前期親会社株主に帰属する当期純損失1億3千9百万円)となっております。

 セグメントの業績は次のとおりであります。

(文具事業)

 文具事業の状況につきましては、経済活動が厳しい中、増産の取り組みを続けている主力製品の万年筆及び万年筆インクの国内外での販売は好調に推移しました。しかしながら、国内販売では新型コロナウイルス感染症の対策による影響などから、仕入商品である輸入筆記具の落ち込みが大きく、またボールペン等の低価格帯の筆記具もふるわなかった結果、売上高32億2千7百万円(前期比12.0%減)と大きく減少しました。利益につきましては、セグメント損失1億3千7百万円(前期セグメント損失6千1百万円)となっております。

(ロボット機器事業)

 ロボット機器事業につきましては、コロナウイルス感染症の流行による景気の先行きに対する警戒感により設備投資等が先送りされた影響などから、売上高15億7千1百万円(前期比5.2%減)と減少しました。一方、利益につきましては、付加価値向上への取り組みなどにより、セグメント利益6千2百万円(同51.9%増)となっております。

 

(2) キャッシュ・フローの状況

 当連結会計年度末における現金及び現金同等物は前連結会計年度末に比べて15億8千7百万円増加し、28億4千1百万円となりました。

(営業活動によるキャッシュ・フロー)

 営業活動の結果支出した資金は、1億7千9百万円(前期は1億1千2百万円の増加)となりました。主な増加要因としては、売上債権の減少額1億8千3百万円、減価償却費4千5百万円などで、主な減少要因としては、税金等調整前当期純損失1億2千1百万円、たな卸資産の減少額2億1千9百万円などであります。

(投資活動によるキャッシュ・フロー)

 投資活動の結果支出した資金は、有形固定資産の取得による支出1億7千9百万円などにより、1億9千4百万円の減少(前期は3千万円の減少)となりました。

(財務活動によるキャッシュ・フロー)

 財務活動の結果得られた資金は、社債の発行による収入19億7千6百万円などにより、19億6千8百万円の増加(前期は7百万円の減少)となりました。

生産、受注及び販売の実績

(1)生産実績

 当連結会計年度の生産実績をセグメントごとに示すと、次のとおりであります。

セグメントの名称

当連結会計年度

(自 2020年1月1日

至 2020年12月31日)

前年同期比(%)

文具事業(千円)

2,599,262

105.2

ロボット機器事業(千円)

1,511,971

92.4

合計(千円)

4,111,233

100.1

 (注)1.金額は販売価格によっております。

2.上記の金額には、消費税等は含まれておりません。

(2)商品仕入実績

 当連結会計年度の商品仕入実績をセグメントごとに示すと、次のとおりであります。

セグメントの名称

当連結会計年度

(自 2020年1月1日

至 2020年12月31日)

前年同期比(%)

文具事業(千円)

604,022

74.8

ロボット機器事業(千円)

合計(千円)

604,022

74.8

 (注) 上記の金額には、消費税等は含まれておりません。

(3)受注実績

 当連結会計年度における受注実績をセグメントごとに示すと、次のとおりであります。

セグメントの名称

受注高(千円)

前年同期比(%)

受注残高(千円)

前年同期比(%)

ロボット機器事業

1,664,642

94.7

615,692

117.9

 (注)1.金額は販売価格によっております。

2.上記の金額には、消費税等は含まれておりません。

3.文具事業においては、見込生産を行っております。

(4)販売実績

 当連結会計年度における販売実績をセグメントごとに示すと、次のとおりであります。

セグメントの名称

当連結会計年度

(自 2020年1月1日

至 2020年12月31日)

前年同期比(%)

文具事業(千円)

3,227,580

88.0

ロボット機器事業(千円)

1,571,328

94.8

合計(千円)

4,798,908

90.1

 (注) 上記の金額には、消費税等は含まれておりません。

 

経営者の視点による経営成績等の状況に関する分析・検討内容

 以下に記載の内容は、当連結会計年度末現在において判断したものであります。

(1) 重要な会計方針及び見積り

当社グループの連結財務諸表は、わが国において一般に公正妥当と認められている会計基準に基づき作成されています。当連結会計年度末における資産・負債及び純資産の計上、当連結会計年度における収益、費用の計上については、現況や過去の実績に基づいた合理的な基準による見積もりが含まれております。

なお、連結財務諸表作成にあたっての重要な会計方針等は、「連結財務諸表作成のための基本となる重要な事項」に記載の通りであります。

 

(2) 当連結会計年度の財政状態の分析

(資産)

 資産合計は、前連結会計年度末に比べて19億2千8百万円増加し、69億4千2百万円となりました。

このうち、流動資産は、現金及び預金の増加15億8千7百万円、仕掛品の増加1億6千7百万円、受取手形及び売掛金の減少1億7千3百万円などにより、17億2千9百万円増加して56億6百万円となりました。固定資産につきましては、新工場建設準備等による建物及び構築物(純額)の増加1億1千5百万円、建設仮勘定の増加7千9百万円などにより、前連結会計年度から1億9千8百万円増加して、13億3千5百万円となりました。

(負債)

 負債合計は、転換社債型新株予約権付社債発行などにより前連結会計年度末に比べて20億7千7百万円増加し、48億9千2百万円となりました。このうち流動負債は、賞与引当金の増加1千5百万円、支払手形及び買掛金の減少1千万円、流動負債のその他(未払金など)の増加8千3百万円などにより、前連結会計年度末より7千7百万円増加し、19億円となりました。固定負債は、転換社債型新株予約権付社債発行による増加20億円などにより、前連結会計年度末より20億円増加し、29億9千1百万円となりました。

(純資産)

 純資産は、利益剰余金の減少1億3千6百万円などにより、前連結会計年度末から1億4千8百万円減少して、20億4千9百万円となりました。

 

(3) 当連結会計年度の経営成績の分析

(グループの経営成績に重要な影響を与える要因)

当社グループの経営に影響を与える要因としては、文具業界の市場動向及びロボット機器事業に影響を及ぼす国内外の設備投資状況、樹脂材・金属材等の資材費動向、海外市場強化に伴う為替動向、万年筆をはじめとする供給体制等が挙げられます。

 これらの要因を踏まえ当連結会計年度における経営成績の分析は以下の通りであります。

 

①売上高

当社グループの売上高は、47億9千8百万円(前期比9.9%減)となりました。このうち、文具事業の売上高は32億2千7百万円(前期比12.0%減)、ロボット機器事業の売上高15億7千1百万円(前期比5.2%減)となりました。

文具事業につきましては、万年筆及び万年筆インクの国内外での販売は好調に推移しましたが、新型コロナウイルス感染症の流行による経済活動停滞などにより輸入筆記具の落ち込みが大きく、またボールペン等の低価格帯の筆記具もふるいませんでした。ロボット機器事業につきましては、新型コロナウイルス感染症の流行による経済の先行きに対する警戒感により、設備投資等が先送りされた影響などにより前年より減少しました。

 

②営業利益

当社グループの営業利益は、7千5百万円の営業損失(前期営業損失2千1百万円)となりました。そのうち、文具事業におきましては、セグメント損失1億3千7百万円(前期セグメント損失6千1百万円)となりました。ロボット機器事業におきましては、セグメント利益6千2百万円(前期比51.9%増)となりました。これは、付加価値向上に努力した結果です。

 

③経常利益

支払利息や社債発行費の計上などにより、経常損失1億2千4百万円(前期経常損失4千4百万円)となりました。

 

④親会社株主に帰属する当期純利益

親会社株主に帰属する当期純損失は1億3千6百万円(前期親会社株主に帰属する当期純損失1億3千9百万円)となりました。

 

 

 

(4) キャッシュ・フローの状況の分析

キャッシュ・フローの状況につきましては、「経営成績等の状況の概要(2)キャッシュ・フローの状況」に記載しております。

 

(5) 資本の財源及び資金の流動性

当社グループの主な資金需要は、運転資金としては原材料及び商品仕入、製造費及び販売費・一般管理費等の営業費用、設備投資資金としては中長期的な成長に必要な設備投資であります。

運転資金及び設備投資資金については、内部資金及び銀行等金融機関からの借入並びに社債発行によっております。

なお、当連結会計年度末における借入金残高は9億9千9百万円、社債残高は20億円であり、当連結会計年度末における現金及び現金同等物の残高は28億4千1百万円となっております。

 

(6) 経営上の達成状況について

当社グループは、2020年~2022年までの経営目標として売上高経常利益率3.0%以上(2020年度)を掲げてまいりましたが、市場環境の変化等により、2020年の目標は未達となりました。このような状況の下、最近の状況を踏まえ、当該経営目標を見直し、新たに今後3年間の業績目標を設定することといたしました。

内容につきましては、「経営方針、経営環境及び対処すべき課題等」(1)会社の経営の基本方針(2)経営戦略(3)経営数値目標に記載のとおりであります。