3 【経営者による財政状態、経営成績及びキャッシュ・フローの状況の分析】

(1) 経営成績等の状況の概要

当連結会計年度における当社グループ(当社及び連結子会社)の財政状態、経営成績及びキャッシュ・フロー(以下、「経営成績等」という。)の状況の概要は次のとおりであります。

① 財政状態及び経営成績の状況

 当連結会計年度におけるわが国の経済は、新型コロナウイルス感染症の世界的拡大により消費が冷え込み、景況が急速に悪化しました。政府の経済施策等により経済活動の回復傾向が見られた後も、感染拡大の第二波、第三波が発生するなど感染収束の見通しが立たず、景気回復までの道のりは長期化しております。

外食産業におきましては、新型コロナウイルス感染症拡大防止に向けた店舗の休業や営業時間短縮、そして消費者の外出自粛により来客数が減少しました。飲食各店舗において感染防止対策が実施されているものの、感染収束の時期が見通せないなか客足の回復には時間を要する見込みであり、依然として各社とも厳しい経営環境が継続しております。

このような環境の下、当社グループは、経営理念である「食を通じて地域社会の豊かな生活文化の向上に貢献する」に基づき、お客様の基本ニーズである「安全・安心」に徹底してこだわった商品提供を堅持するとともに、店内の衛生管理を強化・徹底し、お客様に安心してご来店いただける環境づくりに注力してまいりました。また、弁当等テイクアウトメニューの充実化、デリバリーの対応強化、新メニューの開発、季節ごとのフェア開催等により集客に努めるとともに、収益回復が見込めない店舗の退店や、オペレーション見直しによるコスト低減等により収益力維持を図ってまいりました。また、今後の事業展開と財務基盤の安定化のため、銀行借り入れ等により必要資金の確保に努めました。なお、当期より株式会社アークミールの業績を連結しております。

以上の結果、当連結会計年度の業績につきましては、売上高265億38百万円(対前年同期比73.0%増)、営業損失13億39百万円(前年同期は営業利益1億90百万円)、経常損失7億58百万円(前年同期は経常利益1億90百万円)、親会社株主に帰属する当期純損失11億20百万円(前年同期は親会社株主に帰属する当期純損失6億56百万円)となりました。

セグメントの業績を示すと、次のとおりであります。

<安楽亭業態>

 安楽亭業態の当連結会計年度末の店舗数は168店舗であります。内訳は直営119店舗、暖簾11店舗、FC38店舗であります。

販売促進及び商品開発につきましては、「コロナ時代」における消費者の行動変化に対応すべく、積極的に新施策を展開してまいりました。4月より焼肉弁当等テイクアウト商品の販売を開始し、以後、メニューの多様化やWEB注文対応、デリバリー対応等、順次サービスを拡充しております。また、食べ放題人気に応えるべく、7月に食べ放題メニューを大幅にリニューアルし、豪快なステーキ肉や豊富なサイドメニュー、多様なアレンジを加えてパワーアップ、2月からは「ランチ食べ放題」も開始しております。さらに、新たな顧客層の獲得を図る試みとして、気軽にお酒と焼肉、おつまみを楽しんでいただける「ちょい飲みセット」の提供開始、アイドルグループ「超ときめき宣伝部」、声優鈴木みのり、映画「えんとつ町のプペル」とのコラボフェア開催等を行いました。この他にも「お肉&ビール モリモリ祭」「元気をお届け!黒毛和牛メニュー」「松阪牛カルビ販売」等安楽亭の楽しさを伝える企画を実施し、スマホアプリやLINE配信、Twitter等を中心にお客様へのご案内を展開してまいりました。

以上の結果、安楽亭業態の当連結会計年度の売上高は97億8百万円(対前年同期比23.6%減)となり、セグメント損失(営業損失)は55百万円(前年同期はセグメント利益6億99百万円)となりました。

<七輪房業態>

七輪房業態の当連結会計年度末の店舗数は29店舗であります。内訳は直営23店舗、暖簾3店舗、FC3店舗であります。

販売促進及び商品開発につきましては、安楽亭業態同様、焼肉弁当等テイクアウト、デリバリー商品の販売を開始した他、アイドルグループ「超ときめき宣伝部」、声優鈴木みのり、映画「えんとつ町のプペル」とのコラボフェア、「山形堪能フェア」「秋の栗づくしスイーツフェア」「冬の御馳走フェア」「松阪牛カルビ販売」の開催等、七輪房の楽しさを伝える企画を多数実施し、LINE配信等によるご案内を展開してまいりました。

以上の結果、七輪房業態の当連結会計年度の売上高は17億63百万円(対前年同期比21.7%減)となり、セグメント損失(営業損失)は34百万円(前年同期はセグメント利益77百万円)となりました。

<アークミール業態>

当社連結子会社である株式会社アークミールの各業態の当連結会計年度末の店舗数は、すべて直営にて144店舗であります。

なお、アークミール業態には、「ステーキのどん」、「しゃぶしゃぶどん亭」、「フォルクス(ステーキ)」、「donイタリアーノ(イタリアン)」を含んでおります。

販売促進及び商品開発につきましては、「ステーキのどん」、「しゃぶしゃぶどん亭」、「フォルクス」の主要各業態において、主力メニューのリニューアルを実施したほか、「肉の日キャンペーン」「ステーキのどんサーロインステーキフェア」「牛タンしゃぶしゃぶ食べ放題」「フォルクス創業50周年祭」等の企画を積極的に展開し、来店促進を図ってまいりました。さらに、安楽亭同様、テイクアウト及びデリバリーの販売を拡充して収益の確保に努めてまいりました。

また、当社グループに加わって以来、原材料等仕入及び物流のグループ内統合に取り組んでまいりましたが、2021年に入り統合が概ね実現し、今後、コストダウン等の効果創出が期待されております。

以上の結果、アークミール業態の当連結会計年度の売上高は147億68百万円となり、セグメント損失(営業損失)は7億54百万円となりました。当連結会計年度よりアークミールの業績を連結しておりますので、前年同期比は記載しておりません。

<その他業態>

その他業態の当連結会計年度末の店舗数は9店舗であります。内訳は直営5店舗、FC4店舗であります。

なお、その他業態には、「えんらく(焼肉食べ放題)」、「からくに屋(焼肉)」、「花炎亭(焼肉)」、「春秋亭(和食)」、「上海菜館(中華)」、「アグリコ(イタリアン)」、「カフェビーンズ(喫茶)」、「安楽亭ベトナム(焼肉)」を含んでおります。

以上の結果、その他業態の当連結会計年度の売上高は2億98百万円(対前年同期比23.1%減)となり、セグメント損失(営業損失)は57百万円(前年同期はセグメント損失43百万円)となりました。

 

当連結会計年度末の資産は、前連結会計年度末に比べ17億2百万円増加し、234億87百万円となりました。これは、現金及び預金が17億48百万円増加したこと及び物流のグループ内統合が進んだため商品及び製品が3億48百万円増加したこと等が要因です。負債は、前連結会計年度末に比べ27億95百万円増加し、190億96百万円となりました。これは、主に今後の事業展開と財務基盤の安定化に備えた借入金が13億69百万円増加したこと等が要因です。純資産は、前連結会計年度末に比べ10億93百万円減少し、43億91百万円となりました。これは、親会社株主に帰属する当期純損失の計上等が要因です。

 

② キャッシュ・フローの状況

 当連結会計年度末における現金及び現金同等物は51億16百万円と、前年同期と比べ15億47百万円(対前年同期比43.4%)の増加となりました。
 

当連結会計年度における営業活動によるキャッシュ・フローは、税金等調整前当期純損失の計上10億3百万円、減価償却費の計上8億10百万円、未払消費税等の増加額6億82百万円等により5億90百万円の収入となりました。前年同期と比べ3億26百万円(対前年同期比123.6%)の収入の増加となりました。

当連結会計年度における投資活動によるキャッシュ・フローは、有形固定資産の取得による支出1億44百万円、無形固定資産の取得による支出63百万円、敷金及び保証金の回収による収入2億80百万円等により59百万円の支出となりました。前年同期は14億75百万円の収入でありました。

当連結会計年度における財務活動によるキャッシュ・フローは、短期借入れによる収入18億円、長期借入による収入15億円、長期借入金の返済による支出19億30百万円、割賦債務の返済による支出2億46百万円等により10億16百万円の収入となりました。前年同期は11億25百万円の支出でありました。

 

③ 生産、受注及び販売の実績

 a. 生産実績

当連結会計年度における生産実績をセグメントごとに示すと、次のとおりであります。

 

セグメントの名称

生産高(千円)

前年同期比(%)

安楽亭業態

1,688,078

△35.5

七輪房業態

306,617

△34.0

アークミール

603,207

その他業態

51,930

△35.1

合計

2,649,834

△35.3

 

(注) 1.金額は製造原価によって表示しております。

2.上記の金額には、消費税等は含まれておりません。

 

 b. 受注実績

見込み生産によっておりますので、受注高及び受注残高について記載すべき事項はありません。

 

  c. 販売実績

当連結会計年度における販売実績をセグメントごとに示すと、次のとおりであります。

 

セグメントの名称

販売高(千円)

前年同期比(%)

安楽亭業態

9,708,370

△23.6

七輪房業態

1,763,400

△21.7

アークミール

14,768,303

その他業態

298,661

△23.1

合計

26,538,735

+73.0

 

(注) 1.セグメント間取引については、相殺消去しております。

2.上記の金額には、消費税等は含まれておりません。

 

(2) 経営者の視点による経営成績等の状況に関する分析・検討内容

経営者の視点による当社グループの経営成績等の状況に関する認識及び分析・検討内容は次のとおりであります。

なお、文中における将来に関する事項は、当連結会計年度末現在において判断したものであります。

① 重要な会計方針及び見積り

当社グループの連結財務諸表は、わが国において一般に公正妥当と認められている会計基準に基づき作成しております。この連結財務諸表を作成するにあたって、資産、負債、収益及び費用の報告額に影響を及ぼす見積り及び仮定を用いておりますが、これらの見積り及び仮定に基づく数値は実際の結果と異なる可能性があります。

連結財務諸表の作成にあたって用いた会計上の見積り及び仮定のうち、重要なものは「第5 経理の状況 1 連結財務諸表等 (1)連結財務諸表 注記事項 (重要な会計上の見積り)」に記載しております。

 

② 当連結会計年度の経営成績等の状況に関する認識及び分析・検討内容

 当社グループの経営成績については次のとおりであります。

 当連結会計年度における売上高は、当期よりアークミールの業績を連結したことにより増収となっておりますが、新型コロナウイルス感染症に伴う店舗休業、時短営業等の影響を受けて、各既存店舗の売上高は大幅に減少しております。売上高の減少幅を抑えるために弁当販売やデリバリーへの対応を強化してまいりましたが、既存店における客単価は4.7%減少し、客数は16.5%減少いたしました。以上の結果、売上高は265億38百万円(対前年同期比73.0%増)となりました。

 売上原価は、前連結会計年度の55億80百万円から96億37百万円と40億57百万円の増加となりました。原価率は36.3%となり、前連結会計年度比0.1ポイントの微減となりました。
 販売費及び一般管理費は、前連結会計年度の95億73百万円から182億40百万円と86億66百万円の増加となりました。アークミールを連結したことにより前年同期比で90.5%の増加となっております。

 営業外収益(費用)は、前連結会計年度の7千円の収益(純額)から当連結会計年度は5億80百万円の収益(純額)となりました。収益(純額)の増加の要因は、新型コロナウイルス感染症に伴う雇用調整助成金や営業時間短縮の協力金等の助成金収入の計上によるものであります。

 特別利益(損失)は、前連結会計年度の6億77百万円の損失(純額)から当連結会計年度は2億44百万円の損失(純額)となりました。損失(純額)の減少の要因は、前連結会計年度に新型コロナウイルス感染症拡大の影響等を考慮し、減損損失を7億55百万円計上したこと等によるものであります。

 当連結会計年度の法人税等の計上額は1億17百万円となりました。

 以上の結果、親会社株主に帰属する当期純損失は11億20百万円(前年同期は親会社株主に帰属する当期純損失6億56百万円)となりました。売上高営業利益率は△5.0%(前年同期は1.2%)となり、ROEは△22.3%(前年同期は△11.3%)となりました。

 当社グループの資金の流動性及び資金の源泉については次のとおりであります。

 営業活動によるキャッシュ・フローでは、当連結会計年度の営業活動により得られた資金は5億90百万円(対前年同期比23.6%増)となりました。主な要因は、減価償却費の増加や未払費用の増加、助成金の受取額等の収入の増加によるものであります。
 投資活動によるキャッシュ・フローでは、当連結会計年度の投資活動により支出した資金は59百万円(前年同期は14億75百万円の収入)となりました。主な要因は、有形固定資産の取得による支出が増加したこと、有形固定資産の売却による収入が減少したこと等によるものであります。
 財務活動によるキャッシュ・フローでは、当連結会計年度の財務活動により得られた資金は10億16百万円(前年同期は11億25百万円の支出)となりました。主な要因は、短期借り入れによる収入があったこと、長期借入れによる収入が増加したこと等によるものであります。

 これらの要因により、現金及び現金同等物の期末残高は、前連結会計年度末より15億47百万円増加し、51億16百万円となりました。

 当社グループの主要な設備投資資金需要は、新規出店及び既存店の業態転換や改装等であります。また、主要な運転資金需要は、レストラン事業における販売のための原材料の購入のほか、加工費、販売費及び一般管理費等の営業費用によるものであります。営業費用の主なものは人件費及び販売促進費等の店舗での営業活動に充てる費用であります。

 当社グループの運転資金及び設備投資資金は主として内部資金により充当し、必要に応じて借入又は割賦による資金調達を実施することを基本方針としております。
 当連結会計年度の当社グループの設備投資資金につきましては、内部資金と借入又は割賦により充当いたしました。
 当社グループは、安定的な資金調達と資金調達コストの抑制の両立を図り、グループ全体の資金効率化を進めてまいります。