3【経営者による財政状態、経営成績及びキャッシュ・フローの状況の分析】

業績等の概要

(1)業績

 当連結会計年度におけるわが国経済は、米中貿易摩擦の長期化、自然災害や消費税増税の影響に加え、新型コロナウイルスの感染拡大等により先行き不透明な状況が続いております。

 外食産業におきましては、人件費や物流費の上昇、食材価格の高騰、消費者ニーズの多様化とコストパフォーマンス意識の高まり、消費税増税などによって厳しい経営環境が続いているなか、新型コロナウイルスの感染拡大により、臨時休業や営業時間の短縮を余儀なくされております。このような事態の軽減策としてテイクアウト専用メニューやランチの拡充を図る動きが広がっているものの、中食との競合が一層激化することにより、今後も予断を許さない状況にあります。

 上述のような状況の中、当社グループでは「すべてはお客様のために」をモットーにQSCAを高め、家庭では体験できない様々な料理や高レベルのサービスをお客様に提供することで、「楽しかった、美味しかった」とお客様に喜んで頂けるよう引き続き心掛けております。そのため、お客様のニーズの分析や主要業態の一層のブラッシュアップ、新業態の開発などのほか、利便性や訴求力を高めた様々なサービスの提供、ホスピタリティの高度化、従業員のモチベーションの向上などに積極的に取り組んでおります。

 コスト面では以前から、SNSの積極的な活用やテレビ番組とのタイアップの推進による広告宣伝費の効率的な投入や、提供メニューの工夫による使用食材の歩留まり向上、食材廃棄ロスの低減などに取り組んでまりました。

 新型コロナウイルスの国内感染が拡大してからは、営業店舗の臨時休業や時短営業を実施しておりますが、「今は我慢の時期」ととらえ、固定費圧縮等の強化を図ってまいります。

 

 当連結会計年度における連結業績につきましては、売上高は496億89百万円(前期比4.3%減)、営業利益は11億2百万円(同31.1%減)、経常利益は11億83百万円(同27.4%減)、親会社株主に帰属する当期純損失は22億15百万円となりました。

 当連結会計年度において新規出店を5店舗、ブランド変更を6店舗、改装を3店舗行い、不採算店17店舗、契約終了により2店舗及びFC契約終了により2店舗を閉鎖し、また営業店舗の譲受により2店舗増加しました。なお株式会社アトム北海道の56店舗は株式会社レインズインターナショナルへ譲渡したため、当連結会計年度末の店舗数は405店舗(直営店392店舗、FC店13店舗)となりました。

 

 セグメントの業績の概要は以下の通りです。

 

① レストラン事業

レストラン事業につきましては、新店4店舗(「ステーキ宮」4店舗)、ブランド変更を4店舗(「炭火ダイニング暖」から「カルビ大将」へ1店舗、「甘太郎」から「カルビ大将」へ3店舗)、改装を2店舗(「ステーキ宮」2店舗)、不採算店15店舗(「ステーキ宮」12店舗、「ステーキとローストビーフ丼宮」1店舗、「にぎりの徳兵衛」1店舗、「風神社中」1店舗)の閉鎖を行い、当連結会計年度末の店舗数は261店舗となりました。

 以上の結果、レストラン事業の当連結会計年度の売上高は、344億33百万円(前期比2.5%減)となりました。

 

② 居酒屋事業

 居酒屋事業につきましては、新店1店舗(「やきとりセンター」1店舗)、ブランド変更を2店舗(「ラ・パウザ」から「やきとりセンター」へ1店舗、「いろはにほへと」から「やきとりセンター」へ1店舗)、改装を1店舗(「ねねや」1店舗)、不採算店3店舗(「甘太郎」1店舗、「いろはにほへと」2店舗)の閉鎖を行い、また、営業店舗の譲受により2店舗増加したため、当連結会計年度末の店舗数は100店舗となりました。

 

 以上の結果、居酒屋事業の当連結会計年度の売上高は、120億7百万円(前期比9.3%減)となりました。

 

③ カラオケ事業

カラオケ事業につきましては、不採算店1店舗(「時遊館」)の閉鎖を行い、当連結会計年度末の店舗数は31店舗となりました。

 

以上の結果、カラオケ事業の当連結会計年度の売上高は、24億17百万円(前期比5.1%減)となりました。

 

④ その他の事業

その他の事業につきましては、契約終了により2店舗(「にぎりの徳兵衛」1店舗、「かつ時」1店舗)の閉鎖を行い、当連結会計年度末の店舗数はFC店13店舗であります。

 その他の事業の当連結会計年度の売上高は、8億31百万円(前期比0.0%増)となりました。

 

(2)キャッシュ・フローの状況

 当連結会計年度末における現金及び現金同等物(以下「資金」という。)の残高は56億42百万円となり、前連結会計年度末に比べ7億97百万円増加致しました。

 各キャッシュ・フローの状況とそれらの要因は次のとおりです。

 

(営業活動によるキャッシュ・フロー)

 営業活動の結果得られた資金は18億21百万円となりました。

 これは主に、減価償却費の計上(17億46百万円)、減損損失の計上(32億4百万円)によるものであります。

(投資活動によるキャッシュ・フロー)

 投資活動の結果得られた資金は1億66百万円となりました。

 これは主に、連結の範囲の変更を伴う子会社株式(㈱アトム北海道)の売却による収入(9億74百万円)や新店、ブランド変更及び改装店舗の設備投資である有形固定資産の取得による支出(12億13百万円)によるものであります。

(財務活動によるキャッシュ・フロー)

 財務活動の結果使用した資金は11億90百万円となりました。

 これは主に、ファイナンス・リース債務の返済による支出(7億46百万円)、配当金の支払額による支出(4億37百万円)によるものであります。

 

仕入及び販売の実績

  (1)セグメント別仕入実績

 当連結会計年度の仕入実績をセグメントごとに示すと、次のとおりであります。

セグメントの名称

金額(百万円)

前連結会計年度比(%)

レストラン事業

12,557

98.7

居酒屋事業

3,389

91.4

カラオケ事業

399

98.5

その他の事業

130

112.8

合計

16,478

97.2

 (注) 上記金額には、消費税等は含まれておりません。

 

(2)セグメント別販売実績

 当連結会計年度の販売実績をセグメントごとに示すと、次のとおりであります。

セグメントの名称

金額(百万円)

前連結会計年度比(%)

レストラン事業

34,433

97.5

居酒屋事業

12,007

90.7

カラオケ事業

2,417

94.9

その他の事業

831

100.0

合計

49,689

95.7

 (注)1.上記金額のうち、セグメント間取引については相殺消去をしております。

    2.上記金額には、消費税等は含まれておりません。

 

財政状態、経営成績及びキャッシュ・フローの状況の分析

 

 文中における将来に関する事項は、提出日現在において判断したものであります。

 

(1)重要な会計上の見積り及び当該見積りに用いた仮定

当社グループの連結財務諸表は、わが国において一般に公正妥当と認められている会計基準に基づき作成されております。この連結財務諸表の作成にあたって、経営方針の選択・適用、資産・負債及び収益・費用の報告金額及び開示に影響を与える見積りを必要とします。これらの見積りについては過去の実績等を勘案し合理的に判断していますが、実際の結果は、見積り特有の不確実性があるため、これらの見積りと異なる場合があります。特に以下の項目につきましては、会計上の見積りが連結財務諸表に重要な影響を与える可能性があると考えております。

① 固定資産の減損

固定資産の減損に係る回収可能価額の評価にあたり、使用価値算定のための資金生成単位の将来キャッシュ・フローの見積りや、割引率等の仮定など、多くの仮定、見積りのもとに実施されており、将来の不確実な経済条件の変動等の結果によって、将来にわたり固定資産の帳簿価額に重要な修正を生じさせるリスクがあります。

② 繰延税金資産の回収可能性

法人所得税の算定に際しては、税法規定の解釈や過去の税務調査の経緯等、様々な要因について見積り及び判断が必要となります。そのため、法人所得税の計上額と、実際負担額が異なる可能性があります。

また、繰延税金資産は、将来の課税所得の合理的な見積りの範囲内で認識しておりますが、課税所得が生じる時期及び金額は、将来の不確実な経済条件の変動によって影響を受ける可能性があり、実際に生じた時期及び金額が見積りと異なった場合、翌連結会計年度以降において認識する金額に重要な変動を与えるリスクがあります。

新型コロナウイルス感染拡大に伴う店舗の臨時休業等により、足元の業績に売上高減少等の影響が生じております。今後の広がり方や収束時期等について統一的な見解は発表されておりませんが、引き続き翌期の売上高に影響を与えることが予想されます。各地域での感染拡大収束、経済活動再開に伴い、居酒屋及びカラオケ事業については翌第3四半期末、レストラン事業については翌第2四半期末を目途に概ね収束すると仮定を置いた上で、固定資産の減損及び税効果におきましては、将来キャッシュ・フロー及び繰延税金資産の回収可能性等の合理的な見積りを実施しております。

 

(2)当連結会計年度の経営成績の分析

 当連結会計年度における連結業績は、売上高は496億89百万円(前期比4.3%減)、営業利益は11億2百万円(同31.1%減)、経常利益は11億83百万円(同27.4%減)、親会社株主に帰属する当期純損失は22億15百万円(前連結会計年度は3億62百万円の親会社株主に帰属する当期純損失)となりました。

 

 売上高については、新規出店を5店舗、ブランド変更を6店舗、改装を3店舗行い、不採算店17店舗、契約終了により2店舗及びFC契約終了により2店舗を閉鎖し、また、営業店舗の譲受により2店舗増加した結果、496億89百万円(前期比4.3%減)となりました。

 レストラン事業では、新規出店4店舗、ブランド変更を4店舗、改装を2店舗行い、不採算店等15店舗を閉鎖した結果、344億33百万円(前期比2.5%減)となりました。

 居酒屋事業では、新規出店を1店舗、ブランド変更2店舗、改装を1店舗行い、不採算店等3店舗の閉鎖および営業店舗の譲受により2店舗増加した結果、120億7百万円(前期比9.3%減)となりました。

 カラオケ事業では、不採算店舗1店舗を閉鎖した結果、24億17百万円(前期比5.1%減)となりました。

 その他の事業では、宮のたれの販売が前年額を維持したことにより、8億31百万円(前期比0.0%減)となりました。

 

売上原価は、166億69百万円(前期比3.1%減)となりました。売上高に対する構成比は33.5%となりました。

 

販売費及び一般管理費は319億18百万円(前期比3.7%減)となりました。売上高に対する構成比は、64.2%となりました。

賃借料は45億96百万円(前期比2.2%減)、減価償却費は17億36百万円(同9.1%減)となっております。

また、従業員給料手当及び賞与は46億73百万円(前期比1.0%増)、その他人件費は95億68百万円(同3.1%減)となっております。

上記の結果、営業利益は11億2百万円(前期比31.1%減)となりました。

 

営業外収益に関しては、2億94百万円(前期比17.2%増)となり、営業外費用に関しては、2億13百万円(同3.4%減)となりました。

この結果、経常利益は11億83百万円(前期比27.4%減)となりました。

 

特別利益は立退き補償金の受取等により1億21百万円(前期比14.4%増)となりました。

 

特別損失は、将来の業績好転の見通しが厳しく店舗の維持管理コストの増加も見込まれる店舗の閉店を決定したことによる店舗閉鎖損失引当金繰入額の計上や、「固定資産の減損に係る会計基準」に基づき将来の回収可能性を検討した結果、減損損失を計上したこと等により38億97百万円(前期比174.0%増)となりました。

 上記の結果、税金等調整前当期純損失は25億91百万円(前期は税金等調整前当期純利益3億14百万円)となりました。

 

 親会社株主に帰属する当期純損失は、法人税、住民税及び事業税1億63百万円(前期比81.1%減)、法人税等調整額△5億39百万円(前期は法人税等調整額△1億89百万円)の控除により22億15百万円(前期は親会社株主に帰属する当期純損失3億62百万円)となりました。

 

(3)経営成績に重要な影響を与える要因について

外食業界を取り巻く経営環境は、原材料及び人件費の上昇、消費者の節約志向の高まり等、引き続き厳しい状況となっております。したがいまして、景気が低迷した場合や食への不安が高まった場合、売上高の減少等、当社グループの業績に影響を与える可能性があります。

 

(4)戦略的現状と見通し

 当社グループの戦略的現状と見通しにつきましては、「第2 事業の状況 1 経営方針、経営環境及び対処すべき課題等」に記載のとおりであります。

 

(5)資本の財源および資金の流動性についての分析

①キャッシュ・フロー

 当連結会計年度のキャッシュ・フローの分析につきましては、「第2 事業の状況 3 経営者による財政状態、経営成績及びキャッシュ・フローの状況の分析 (2)キャッシュ・フローの状況」に記載のとおりであります。

②契約債務

 2020年3月31日現在の契約債務の概要は以下のとおりであります。

 

年度別要支払額(百万円)

契約債務

合計

1年以内

1年超3年以内

3年超5年以内

5年超

長期借入金

3,974

1,414

1,767

792

リース債務

1,630

616

733

280

 上記の表において、連結貸借対照表の流動負債に含まれている1年内返済予定の長期借入金は、長期借入金に含めております。

③財務政策

当社グループは、運転資金及び設備資金につきましては、内部資金または借入により資金調達することとしております。このうち、借入による資金調達に関しましては、運転資金及び店舗設備などの長期資金は、固定金利の長期借入金で調達しております。

 

(6)経営者の問題認識と今後の方針について

外食業界は、原材料及び人件費の上昇、消費者の節約志向の高まり等、依然として厳しい状況が続くものと考えられます。

このような状況の中、当社グループといたしましては顧客満足度、集客力の向上、同業他社との競争力の強化を軸とした売上及び利益の増加を目標とし、人材の育成、安全・安心な商品の開発提供、主力業態既存店の業績回復、働き方改革の推進による生産性の向上、受動喫煙等環境への取り組みに取り組んでまいります。