3 【経営者による財政状態、経営成績及びキャッシュ・フローの状況の分析】

(1) 経営成績等の状況の概要

当連結会計年度における当社グループ(当社及び連結子会社)の財政状態、経営成績及びキャッシュ・フロー(以下、「経営成績等」という。)の状況の概要は次のとおりであります。

① 経営成績の状況

 当連結会計年度(2020年10月1日~2021年9月30日)におけるわが国経済は、景気関連の指標は軒並み回復傾向にあるものの、新型コロナウイルス感染症の世界的な感染拡大(以下、「感染拡大」)とそれに伴う政府の度重なる緊急事態宣言発出の影響により、業種によって回復動向に大きな差が生じています。
 当社グループを取り巻く各市場においては、プロモーション市場では広告・販促の市場規模(マスメディア4媒体広告を除く)は前年同期比約104%となっており、2021年3月以降回復基調にあります。媒体別ではインターネット広告が前年同期比約133%と伸長し、広告分野のデジタルシフトが顕著になっているのに加え、SP・PR・催事企画などのアナログ系の広告媒体も回復しつつあります。(経済産業省「特定サービス産業動態統計調査」より当社グループ調べ)。採用市場では、有効求人倍率が1.14倍(2021年8月)と小幅ながら持ち直しの傾向が続いていますが、企業の採用手法が成果報酬型を中心とした流れに急速に変化してきています。教育機関市場では、大学・短大への進学率が58.6%と過去最高水準にある状況となっています(2020年度「学校基本調査」)。
 このような状況の中、当社グループのプロモーション支援事業では、キャンペーン事務局やデジタル商材、ワクチン接種会場の運営案件や職域接種後の事務代行サービスが伸長し、広告代理店分野、自治体・公的機関・共済分野は堅調に推移しました。一方、それ以外の分野が、感染拡大による政府の緊急事態宣言再発出の影響を受け、集客や紙媒体でのプロモーションニーズが回復し切らず、復調傾向にはあるものの、前連結会計年度を下回りました。採用支援事業では、クライアントのWebイベントサポートが比較的堅調に推移しました。一方、感染拡大による政府の緊急事態宣言再発出の影響を受け、連合企画の日程変更や参画キャンセル等が発生したほか、企業が従来のイベント参画型から成果報酬型に採用手法をシフトする動きが急速に加速したことから、特に連合企画の売上及び利益水準が想定に至らず、前連結会計年度を下回りました。教育機関支援事業では、国内進学、外国人留学生分野とも堅調に推移し、特に個別案件が伸長したことで、前連結会計年度を上回りました。また、グループ全体として引き続き販売費及び一般管理費の圧縮に努めました。
 なお、当連結会計年度において、前連結会計年度に続いて連結ベースで営業損失が発生したことから、当社グループの投資額の回収可能性を判断した結果、当連結会計年度において資産の減損損失(178百万円)を特別損失として計上いたしました。
 
 その結果、当連結会計年度における売上高は3,283百万円(前年同期比13.4%減)、営業損失は226百万円(前年同期は営業損失171百万円)、経常損失は246百万円(前年同期は経常損失189百万円)、親会社株主に帰属する当期純損失は429百万円(前年同期は親会社株主に帰属する当期純損失310百万円)となりました。

 

当連結会計年度における、事業セグメント別の業績は、以下のとおりです。

なお、当連結会計年度より、報告セグメントの区分表示を変更しており、前連結会計年度との比較・分析は変更後の表示区分に基づいて記載しております。

 

(プロモーション支援事業)

当連結会計年度(2020年10月1日~2021年9月30日)のプロモーション支援事業におきましては、キャンペーン事務局や位置情報活用型DSP広告を始めとしたデジタル商材シリーズが伸長したこと、新型コロナウイルスのワクチン接種会場や職域接種後の事務作業一括代行サービスを複数の自治体や企業等から受託したことなどを要因として、主に広告代理店分野、公的機関・共済分野が堅調に推移いたしました。一方、政府の緊急事態宣言が断続的に発出・延長されたことから、住宅・不動産分野について不動産モデルルームへの集客ニーズが引き続き抑制的となったほか、ケーブルテレビ分野を中心としてポスティング等の紙媒体への引き合いが減少し、感染拡大の影響が続く外食・小売、旅行・宿泊の各分野の案件も低迷いたしました。これらの分野については、デジタル商材の提案に切り替えるなど、従来と異なるプロモーション手法を提案したことにより、下半期(4~9月の6ヶ月間)の比較としては前年同期を上回るなど回復基調にありますが、連結会計年度としては前連結会計年度を下回りました。また、前期に実績のあった衛生商材の販売が縮小したことから、主に売上面に影響が生じました。
 その結果、プロモーション支援事業の売上高は1,238百万円(前年同期比5.6%減)、セグメント損失は60百万円(前連結会計年度はセグメント損失57百万円)となりました。

 

(採用支援事業)

当連結会計年度(2020年10月1日~2021年9月30日)の採用支援事業におきましては、クライアントのWebイベントサポートやアウトソーシング分野が比較的堅調に推移しましたが、政府の緊急事態宣言が断続的に発出・延長されたことから、採用関連イベントについて、企画の日程変更や参画キャンセルが発生したほか、イベントスペースの利用も低迷しました。また、人流抑制の要請が長く続き、学生がオンラインイベントで関心のある企業のみを視聴する傾向が強まり、それ以外の企業が十分に母集団形成できない状況が続きました。そのため、企業が従来のイベント参画型から、応募者の内定承諾時に料金が発生する成果報酬型モデルによる採用活動にシフトする傾向が急速に強まり、特にこれまで売上・利益を牽引してきた連合企画の売上が伸び悩みました。このほか、前期に実績のあった衛生商材の販売が縮小したことから、売上面に影響が生じました。第4四半期は個別案件の採用広報周辺業務が伸長したほか、2023年卒向けのインターンシップ・業界研究の連合企画が堅調に推移したことにより、第4四半期(7~9月の3ヶ月間)のセグメント利益の比較としては前年同期を上回り回復基調にありますが、連結会計年度としては前連結会計年度を下回りました。
 その結果、採用支援事業の売上高は1,015百万円(前年同期比35.0%減)、セグメント損失は225百万円(前連結会計年度はセグメント損失88百万円)となりました。

 

(教育機関支援事業)

当連結会計年度(2020年10月1日~2021年9月30日)の教育機関支援事業におきましては、国内進学、外国人留学生分野とも堅調に推移いたしました。個別案件については、特にデジタル商材や入試広報部門以外の取引が売上を牽引し、前連結会計年度より大きく伸長いたしました。連合企画については、企画数を厳選したことにより、売上面は減収となりましたが、利益面ではほぼ前連結会計年度並みとなりました。また、販売費及び一般管理費についても、前連結会計年度より圧縮することができました。
 その結果、教育機関支援事業の売上高は1,029百万円(前年同期比12.6%増)、セグメント利益は45百万円(前年同期はセグメント損失78百万円)となりました。

 

② 財政状態の分析

(流動資産)
当連結会計年度末における流動資産の残高は、前連結会計年度末と比べ462百万円減少し、2,877百万円となりました。これは主に、現金及び預金の減少536百万円、受取手形及び売掛金の増加50百万円、前払費用の減少35百万円、未収消費税の増加16百万円によるものです。
 
(固定資産)
当連結会計年度末における固定資産の残高は、前連結会計年度末と比べ330百万円減少し、248百万円となりました。これは主に、有形固定資産の減少85百万円、無形固定資産の減少58百万円、差入保証金の減少91百万円、保険積立金の減少93百万円によるものです。
 
(繰延資産)
当連結会計年度末における繰延資産の残高は、前連結会計年度末と比べ1百万円減少し、1百万円となりました。これは社債発行費の減少1百万円によるものです。
 
(流動負債)
当連結会計年度末における流動負債の残高は、前連結会計年度末と比べ618百万円減少し、2,119百万円となりました。これは主に、短期借入金の減少630百万円、1年内返済予定の長期借入金の増加109百万円、未払金の減少52百万円、未払消費税等の減少35百万円によるものです。
 
(固定負債)
当連結会計年度末における固定負債の残高は、前連結会計年度末と比べ245百万円増加し、573百万円となりました。これは主に、長期借入金の増加324百万円、長期未払金の増加142百万円、社債の減少64百万円、役員退職慰労引当金の減少141百万円によるものです。
 
(純資産)
当連結会計年度末における純資産の残高は、前連結会計年度末と比べ420百万円減少し、434百万円となりました。これは主に、利益剰余金の減少429百万円によるものであります。

 

③ キャッシュ・フローの状況

現金及び現金同等物(以下「資金」という)は、前連結会計年度末と比べ636百万円減少した結果、当連結会計年度末は1,687百万円となりました。
当連結会計年度における各キャッシュ・フローの状況とそれらの要因は次のとおりです。
 
(営業活動によるキャッシュ・フロー)
営業活動の結果支出した資金は436百万円(前連結会計年度に支出した資金は6百万円)となりました。これは主に、税金等調整前当期純損失425百万円、減価償却費の増加による収入27百万円、減損損失の増加による収入178百万円、長期未払金の増加による収入142百万円、売上債権の増加による支出85百万円、未払消費税等の減少による支出35百万円、未払金の減少による支出37百万円、退職給付費用の減少による支出15百万円、役員退職慰労引当金の減少による支出141百万円によるものであります。
 
(投資活動によるキャッシュ・フロー)
投資活動の結果得られた資金は56百万円(前連結会計年度に得られた資金は57百万円)となりました。これは主に、有形固定資産の取得による支出10百万円、無形固定資産の取得による支出28百万円、差入保証金差入による支出44百万円、敷金保証金の回収による収入133百万円、定期預金の預け入れによる支出570百万円、定期預金の払戻による収入470百万円、保険積立金の解約による収入111百万円があったことによるものであります。
 
(財務活動によるキャッシュ・フロー)
財務活動の結果支出した資金は256百万円(前連結会計年度に得られた資金は1,603百万円)となりました。これは主に、短期借入金の返済による支出630百万円、長期借入金の借入による収入480百万円、長期借入金の返済による支出46百万円、社債の償還による支出64百万円があったことによるものであります。

 

④ 生産、受注及び販売の状況

a 生産実績及び受注実績

当社はプロモーション支援事業、採用支援事業、教育機関支援事業を行っており、提供するサービスの性質上、生産実績及び受注実績の記載になじまないため、省略しております。

 

 

b 販売実績

当連結会計年度の販売実績をセグメントごとに示すと、次のとおりであります。

 

セグメントの名称

販売高(千円)

前年同期比(%)

プロモーション支援事業

1,238,115

△5.6

採用支援事業

1,015,521

△35.0

教育機関支援事業

1,029,495

12.6

合計

3,283,132

△13.4

 

(注) 1.セグメント間取引については相殺消去しております。

2.上記の金額には、消費税等は含まれておりません。

3.前連結会計年度および当連結会計年度における主な相手先別の販売実績及び当該販売実績の総販売実績に対する割合については、その割合が100分の10以上に該当する相手先がないため記載を省略しております。

 

(2) 経営者の視点による経営成績等の状況に関する分析・検討内容

経営者の視点による当社グループの経営成績等の状況に関する認識及び分析・検討内容は次のとおりであります。なお、文中の将来に関する事項は、当連結会計年度末現在において判断したものであります。

 

① 重要な会計上の見積り及び当該見積りに用いた仮定

当社グループの連結財務諸表は、わが国において一般に公正妥当と認められている会計基準に基づき作成されております。この連結財務諸表を作成するにあたり重要となる会計方針については、「第5 経理の状況 1 連結財務諸表等(1)連結財務諸表 注記事項 連結財務諸表作成のための基本となる重要な事項」に記載されているとおりであります。

当社グループは、貸倒引当金、固定資産の減損、投資その他の資産の評価、税効果会計などに関して、過去の実績や当該取引の状況に照らして、合理的と考えられる見積り及び判断を行い、その結果を資産・負債の帳簿価額及び収益・費用の金額に反映して連結財務諸表を作成しておりますが、実際の結果は見積り特有の不確実性があるため、これらの見積りと異なる場合があります。当社の財務諸表で採用する重要な会計上の見積りは「第5 経理の状況 1財務諸表等(1)財務諸表 注記事項(重要な会計上の見積り)」に記載の通りであります。

なお、新型コロナウイルス感染症に関する会計上の見積りに用いた仮定については、「第5 経理の状況 1連結財務諸表等(1)連結財務諸表 注記事項(追加情報)」に記載のとおりであります。

 

② 当連結会計年度の経営成績等の状況に関する認識及び分析・検討内容

当連結会計年度の経営成績等は、売上高は3,283百万円(前連結会計年度比13.4%減)、売上原価は1,900百万円(前連結会計年度比13.6%減)となり、その結果、売上総利益は1,382百万円(前連結会計年度比13.1%減)となりました。売上高及び売上総利益は前連結会計年度を下回りました。

プロモーション支援事業と採用支援事業が、新型コロナウイルス感染症の感染拡大とそれに伴う政府の緊急事態宣言の発出長期化による影響を受けましたが、教育機関支援事業は入試広報部門以外の取引拡大が奏功し、セグメント黒字を計上いたしました。プロモーション支援事業では、キャンペーン事務局やデジタル商材、ワクチン接種会場の運営案件や職域接種後の事務代行サービスが伸長し、広告代理店分野、自治体・公的機関・共済分野は堅調に推移しました。一方、それ以外の分野が、政府の緊急事態宣言再発出の影響を受け、復調傾向にはあるものの、集客や紙媒体でのプロモーションニーズが回復し切らない状況が続きました。採用支援事業では、クライアントのWebイベントサポートが比較的堅調に推移しました。一方、感染拡大による政府の緊急事態宣言再発出の影響を受け、連合企画の日程変更や参画キャンセル等が発生したほか、企業が従来のイベント参画型から成果報酬型に採用手法をシフトする動きが急速に加速したことから、特に連合企画が影響を受けました。教育機関支援事業では、国内進学、外国人留学生分野とも堅調に推移し、特に入試広報部門以外の個別案件が伸長して、受注が堅調に推移いたしました。

販売費及び一般管理費は、グループ全体で経費の圧縮に努めた結果、前連結会計年度比で152百万円程度減少し、1,608百万円(前連結会計年度比8.7%減)となりました。その結果、当連結会計年度は営業損失226百万円(前連結会計年度は営業損失171百万円)となりました。

営業外損益は、営業外収益が24百万円(前連結会計年度比251.1%増)となりました。一方、運転資金の借入の増加に伴い営業外費用は44百万円(前連結会計年度比79.1%増)となりました。その結果、経常損失は246百万円(前連結会計年度は経常損失189百万円)となりました。

特別損益は、特別利益が0百万円(前連結会計年度は0百万円)となりました。一方、前連結会計年度に続いて営業損失を計上したことにより、「固定資産の減損に係る会計基準」に基づき、グループの保有する資産について、現在の事業環境を踏まえ、グループの投資額の回収可能性を判断いたしました。その結果、特別損失は179百万円(前連結会計年度は66百万円)となりました。その結果、税金等調整前当期純損失は425百万円(前連結会計年度は税金等調整前当期純損失255百万円)となりました。

法人税、住民税及び事業税は3百万円となり、法人税等調整額は前連結会計年度において、全額取り崩しを行っており、計上しておりません。以上の結果、親会社株主に帰属する当期純損失は429百万円(前連結会計年度は親会社株主に帰属する当期純損失310百万円)となりました。

 

 

③ キャッシュ・フローの状況の分析

キャッシュ・フローの状況の分析は、「第2 事業の状況 3 経営者による財政状態、経営成績及びキャッシュ・フローの状況の分析 (1)経営成績等の状況の概要 ③キャッシュ・フローの状況」に記載のとおりであります。

なお、「2 事業等のリスク(2)当社グループの事業に関するリスク④継続企業の前提に関する重要事象等について」に記載の通り、当社グループは、継続企業の前提に重要な疑義を生じさせるような事象又は状況が存在しております。このような状況に対し、当社グループは、当座貸越契約等に基づく資金の借入を行うことにより、必要な運転資金を確保しております。これにより、継続企業の前提に関する重要な不確実性は認められないと判断しております。

(資本の財源及び資金の流動性について)

当社グループにおける資金需要の主なものは、売上原価、販売費及び一般管理費の営業費用による運転資金及び設備投資資金であります。当社グループの資金の源泉は主として営業活動によるキャッシュ・フロー及び金融機関からの借入となります。

内部留保金の使途につきましては、更なる成長に向け、長期的な視点に立ったサービス開発への設備投資、事業拡大のための資金確保に活用していく方針としております。

 

④ 経営成績に重要な影響を与える要因について

当社グループは長期にわたる顧客との取引関係から、安定した顧客基盤を有していますが、事業環境としては競争が激しく、単価の下げ圧力や競合他社に顧客がシフトするケースが発生する場合があります。また、各事業ともインターネットによる広告広報の増加により、新興企業やIT関連企業が新たなビジネスモデルで参入する機会が増えているほか、少子化に伴う市場の縮小や事業構造のパラダイムシフトの傾向が見られます。したがって、顧客とのさらなる信頼醸成と、利益率の高い案件の継続的な受注が課題となっています。

また、当社グループの案件・企画には原価が発生するため、想定を上回る原価が発生した場合、利益を圧迫することになります。そのため、原価のコントロールをより厳格に行っていくことが課題となっています。

このほか、当社グループは営業会社であるため、営業社員の人数確保や業務効率の改善が売上向上の重要な課題となります。

 

⑤ 経営戦略と見通し

新型コロナウイルス感染症の感染拡大を受け、当社グループを取り巻く市場環境も大きく変動しました。新規感染者数が減少傾向にあり、全国的なワクチン接種率の高まりも受けて、今後は対面型のイベントも含め、需要が本格的に回復するものと想定しております。そのため、2022年9月期は営業黒字を確保する見通しです。しかしながら、感染の状況は引き続き予測が難しいこと、また、米国におけるインフレリスクの高まり、中国企業におけるデフォルト懸念、地政学リスク等により、世界経済の先行きの不透明感が広がっており、今後の様々な要因により業績予想数値から変動する場合があります。
 
 セールスプロモーションを含む広告全体の市場(マス媒体を除く)は、2021年3月から前年同月を上回る状況が続いており、特にインターネット広告は30%以上の伸長となっています。(経済産業省「特定サービス産業動態統計調査」をもとに当社調べ)。今後、業界を牽引するのはデジタル広告とそれを下支えするアウトソーシング業務であると見通しております。
 
 採用支援市場では、コロナ禍により一部業界で採用を厳選する動きが続いていますが、業績が好調または回復した業界では、積極的に採用する動きに転じています。また、通年採用やジョブ型採用が拡大しているほか、インターンシップが本格化しており、就職活動のサイクルは従来以上に変動が生じております。これらの動きと相まって、企業が成果報酬型に採用手法をシフトする動きが急速に加速しており、今後は企業が求める資質やスキルと、求職者の経験・希望を適切にマッチングするニーズが、より一層高まると考えられます。
 
 教育機関支援市場では、アフターコロナと18歳人口の減少を据えて、各大学や専門学校とも学生確保に向けた広報を強化しており、ニーズが復調しております。また、学習塾・予備校市場は約1兆円の市場規模があるほか、教育産業市場全体(学習塾・予備校を含む)は2兆7,000億円前後の市場規模となっており、引き続き大きな経済圏が形成されています。(矢野経済研究所「学習塾・予備校市場に関する調査(2021年)」「教育産業市場に関する調査(2020年)」)
 
 このような状況下において、当社グループの各事業では、以下の経営方針で事業を展開してまいります。
 
 プロモーション支援事業では、伸長傾向にあるデジタル商材とキャンペーン事務局案件の拡充を図ります。外食・小売、旅行・宿泊関連を始め、復調傾向にある分野に新たなデジタル商材を投入し、業績回復に向けて取り組んでまいります。また、当事業が保有する業務推進センターで行う発送代行業務との連携により、多店舗型展開企業への複合提案を促進します。このほか、大阪府、広島県、和歌山県、横浜市で2021年9月期に実施した防災情報媒体の企画を継続するとともに、名古屋市、福岡市など他の自治体にも横展開して、各地での同様企画の実施と関連ソリューションの提供を行います。さらに、2021年9月期に複数自治体や企業から受託したワクチン接種会場や職域接種後の事務作業一括代行サービスについて、接種期間延長やブースター接種への対応を行ってまいります。
 
 採用支援事業では、イベントの企画数を厳選して単価アップを図り、商品訴求力と利益効率の高い企画にいたします。また、ダイレクトリクルーティング(DR)の総合代理店として媒体の取り扱いを強化するほか、DRの運用機能をメニューにラインアップし、採用業務アウトソーシングの受託を拡大いたします。さらに、送客型・エージェント型の人材紹介サービスを確立し、成果報酬型商材を強化するとともに、理系人材やDX人材など専門分野特化型人材の採用支援も展開してまいります。これにより、早期の業績回復に向けて取り組んでまいります。
 
 教育機関支援事業では、「教育機関の運営・発展のための総合プロデュース企業」として、入試広報以外の部門だけでなく、教育関連企業にも取引先を拡大して、事業展開しております。復調した事業環境を好機と捉え、今後も教育機関の総合支援化にリソースを投入するとともに、資格検定機関の支援、教育機関の財源確保支援(寄付・募金等)にも事業フィールドを広げてまいります。
 
 グループ全般においても、従来の事業領域にとらわれず、当社が積極的にグループ各社を牽引する形で、他社との業務提携や新規事業、M&A等の検討を引き続き行います。
 

 

⑥ 経営者の問題認識と今後の方針について

経営者の問題認識と今後の方針については、「第2 事業の状況 1 経営方針、経営環境及び対処すべき課題等」に記載のとおりであります。