3 【経営者による財政状態、経営成績及びキャッシュ・フローの状況の分析】

当社グループは、当連結会計年度より連結財務諸表を作成しているため、前連結会計年度との比較・分析の記載はしておりません。

(1) 経営成績等の状況の概要

当連結会計年度における当社グループの財政状態、経営成績及びキャッシュ・フロー(以下、「経営成績等」という。)の状況の概要は次のとおりであります。

①財政状態及び経営成績の状況

当連結会計年度のわが国経済は、新型コロナウイルス感染症の影響により、足下で大幅に下押しされており、厳しい状況にあります。先行きについては、感染症の影響による厳しい状況が続くと見込まれ、感染症が内外経済をさらに下振れさせるリスクに十分注意する必要があります。

障害福祉業界においては、官公庁の障害者雇用数の水増し問題が発覚し、社会の大きな関心を集める一方で、企業においては法定雇用率の上昇やますます顕在化してきた人手不足を背景に、障害者を雇用することの重要性が日に日に高まってきております。

また、2018年4月に障害福祉サービス等報酬改定が実施され、効果的かつ効率的にサービスを提供できるよう、サービスの質を評価したメリハリのある報酬体系への転換が図られました。

当社グループは、このような環境のなか、就労移行支援事業においては、新しいサービスである「就労定着支援事業所」を順次開所する一方で、就労移行支援事業所「ウェルビー」においては、新規拠点の設立を継続するとともに、既存拠点の稼働率の向上に努めました。また、療育事業においては、未就学児童を対象とした「ハビー」及び学齢期の児童を対象とした「ハビープラス」の新規開設を継続するとともに、既存拠点の稼働率の向上及び有資格者や経験者の増員に努め、サービス品質の向上を図ってまいりました。さらに、当社は、2020年2月に、大阪府において児童福祉法に基づく8つの事業所(児童発達支援及び放課後等デイサービスの多機能事業所)と1つの相談支援事業所を営業する株式会社アイリスの発行済株式全てを取得しました。このM&Aの実行に伴い、第4四半期連結会計期間より、同社の事業所「アイリスクラブ」が当社グループに加わりました。

具体的には、当連結会計年度末における当社グループの拠点数は、就労移行支援事業所が71拠点(前期末67拠点)、療育事業所のうち児童発達支援事業所が24拠点(前期末21拠点)、放課後等デイサービス事業所が9拠点(前期末5拠点)、児童発達支援サービスと放課後等デイサービスの2つのサービスを提供する多機能事業所が8拠点となりました。

 

これらの結果、当連結会計年度の財政状態及び経営成績は以下のとおりになりました。

 

なお、当社グループは、障害福祉サービス事業の単一セグメントであるため、全社合計での数値を記載しております。また、当連結会計年度より連結決算を開始しているため、前連結会計年度末比増減数を記載しておりません。

また、新型コロナウイルス感染症の影響について、2020年3月期においては、利用者数の大きな減少は見られませんでした。2021年3月期においては、第1四半期は4月7日に発令された緊急事態宣言の影響等により利用稼働率は例年より低く推移するものと見積もっておりますが、第2四半期以降は正常化するものと仮定しており、本書提出日現在において重要な影響を与えるものではないと考えております。

 

a. 財政状態

当連結会計年度末における資産の残高は4,511,219千円となりました。当連結会計年度末における負債の残高は1,033,569千円となりました。当連結会計年度末における純資産の残高は3,477,649千円となりました。

 

b. 経営成績

当連結会計年度における経営成績は、それぞれの事業所において利用者数及び稼働率が向上するとともに、就労移行支援事業所においては定着実績が残せたことによりサービス単価が上昇したことで、売上高及び利益率が向上し、売上高6,878,327千円営業利益1,758,473千円経常利益1,756,678千円親会社株主に帰属する当期純利益1,174,383千円となりました。

 

 

②キャッシュ・フローの状況

当連結会計年度における現金及び現金同等物(以下「資金」という。)の残高は、2,036,464千円となりました。

当連結会計年度中における各キャッシュ・フローは次のとおりであります。

 

(営業活動によるキャッシュ・フロー)

営業活動の結果、獲得した資金は1,167,158千円となりました。

これは主に、収入として税金等調整前当期純利益1,738,498千円、減価償却費109,207千円、支出として売上債権の増加213,724千円、法人税等の支払による支出569,775千円によるものであります。

 

(投資活動によるキャッシュ・フロー)

投資活動の結果、使用した資金は483,242千円 となりました。

これは主に、新規事業所開設等に伴う有形固定資産の取得による支出238,555千円、連結の範囲の変更を伴う子会社株式の取得による支出92,689千円、関係会社貸付けによる支出70,000千円、敷金及び保証金の差入による支出29,490千円によるものであります。

 

(財務活動によるキャッシュ・フロー)

財務活動の結果、使用した資金は541,872千円となりました。

これは主に、支出として長期借入金の返済による支出220,119千円、長期未払金の返済による支出36,731千円、配当金の支払237,859千円によるものであります。

 

③生産、受注及び販売の実績

a. 生産実績

当社グループは顧客であるサービス利用者に対し、就労移行支援事業及び療育事業を行っており、生産活動は行っておりませんので、生産実績に関する記載をしておりません。

 

b. 受注実績

当社グループは受注生産を行っておりませんので、受注状況に関する記載をしておりません。

 

c. 販売実績

当連結会計年度における販売実績をセグメントごとに示すと、次のとおりであります。

 

セグメントの名称

期末拠点数

販売高
(千円)

障害福祉サービス事業

112

6,878,327

合計

112

6,878,327

 

(注) 1.当連結会計年度の主な相手先別の販売実績及び当該販売実績の総販売実績に対する割合は次のとおりであります。

 

相手先

当連結会計年度

(自 2019年4月1日

至 2020年3月31日)

販売高(千円)

割合(%)

埼玉県国民健康保険団体連合会

1,622,751

23.6

東京都国民健康保険団体連合会

1,098,327

16.0

神奈川県国民健康保険団体連合会

1,071,575

15.6

 

2.上記金額には、消費税等は含まれておりません。

 

(2) 経営者の視点による経営成績等の状況に関する分析・検討内容

経営者の視点による当社グループの経営成績等の状況に関する認識及び分析・検討内容は次のとおりであります。

なお、文中の将来に関する事項は、当連結会計年度末現在において判断したものであります。

 

① 財政状態及び経営成績等の状況に関する認識及び分析・検討内容

a. 財政状態の分析

(流動資産)

当連結会計年度末における流動資産の残高は、3,352,506千円となりました。主な内訳は、現金及び預金2,036,464千円、売掛金1,241,615千円であります。

 

(固定資産)

当連結会計年度末における固定資産の残高は、1,158,713千円となりました。主な内訳は、有形固定資産576,035千円、無形固定資産121,119千円、敷金及び保証金238,462千円であります。

 

(流動負債)

当連結会計年度末における流動負債の残高は、940,526千円となりました。主な内訳は、未払金125,152千円、未払法人税等410,360千円、賞与引当金174,949千円であります。

 

(固定負債)

当連結会計年度末における固定負債の残高は、93,043千円となりました。主な内訳は、社債72,200千円であります。

 

(純資産)

当連結会計年度末における純資産の残高は3,477,649千円となりました。主な内訳は、資本金333,287千円、資本剰余金330,287千円、利益剰余金2,814,236千円であります。

 

b. 経営成績の分析
(売上高)

当連結会計年度における売上高の合計は、6,878,327千円となりました。内訳は、就労移行支援事業5,363,382千円、療育事業1,514,944千円であります。

 

(売上原価及び売上総利益)

売上原価は、4,135,346千円となりました。主な内訳は、人件費2,973,388千円、地代家賃415,305千円、消耗品費286,070千円であります。この結果、売上総利益は2,742,980千円となりました。

 

(販売費及び一般管理費及び営業利益)

販売費及び一般管理費は、984,506千円となりました。主な内訳は、人件費424,243千円、租税公課185,964千円、広告宣伝費119,802千円であります。この結果、営業利益1,758,473千円となりました。

 

(営業外損益及び経常利益)

営業外収益は、9,118千円となりました。主な内訳は、助成金収入3,552千円であります。また、営業外費用は、10,914千円となりました。主な内訳は、リース解約損4,893千円であります。この結果、経常利益1,756,678千円となりました。

 

(特別損益及び当期純利益)

特別損失は18,180千円となりました。内訳は、減損損失18,180千円であります。また、法人税等は、564,115千円となりました。この結果、親会社株主に帰属する当期純利益は1,174,383千円となりました。

 

② キャッシュ・フローの状況の分析・検討内容並びに資本の財源及び資金の流動性に係る情報
a. キャッシュ・フローの分析

当社グループの当連結会計年度のキャッシュ・フローの分析については、「第2 事業の状況 3 経営者による財政状態、経営成績及びキャッシュ・フローの状況の分析 (1) 経営成績等の状況の概要 ②キャッシュ・フローの状況」に記載しております。

 

b. 資本の財源及び資金の流動性

当社グループの資金需要の主なものは、当社グループが運営する事業所の運転資金、事業所を新設するにあたっての設備投資資金、成長を加速するためのM&Aや新規事業開拓に伴う資金等であります。

資金需要に対しては、手許資金から充当することを基本としますが、今後事業拡大に伴い資金需要が発生した場合には、銀行等からの借入及び増資等、状況に応じた最適な資金の調達方法を選択していきます。

また、グループ各社の必要資金については、主に親会社が資金調達をし、親会社から他のグループ企業に融資していく方針であります。

株主還元については、長期に亘る安定的な経営基盤の確保を目指し、健全な財務体質の維持及び将来の事業拡大に備えるための内部留保とのバランスを図りながら、各期の経営成績及び財政状態を勘案し、配当性向20%を目安とし、株主に対して業績に応じた利益還元を行うことを基本方針としております。

 

③ 重要な会計方針及び見積り

当社グループの連結財務諸表は、わが国において一般に公正妥当と認められている会計基準により作成されております。重要な会計方針については、「第5 経理の状況 1 連結財務諸表等 注記事項 (連結財務諸表作成のための基本となる重要な事項)」に記載しております。連結財務諸表の作成にあたりまして経営者による会計方針の採用、資産・負債及び収益・費用の計上については会計基準及び実務指針等により見積りを行っております。これらのうち、特に固定資産の減損処理については、見積り特有の不確実性があるため、実際の結果と異なる場合があります。

当社グループは、「固定資産の減損に係る会計基準」において対象とされる固定資産について、主に事業所の営業活動から生ずる損益が継続してマイナスとなる場合には、減損の兆候があると判断し、減損の認識が必要な固定資産については減損処理をしております。そのため、今後の事業所の収益性の悪化等により減損損失が発生する可能性があります。

なお、新型コロナウイルス感染症について、2021年3月期第1四半期は4月7日に発令された緊急事態宣言の影響等により利用稼働率は例年より低く推移するものと見積もっておりますが、第2四半期以降は正常化するものと仮定しており、現時点において重要な影響を与えるものではないと考えております。