3【経営者による財政状態、経営成績及びキャッシュ・フローの状況の分析】

 当連結会計年度における当社グループ(当社及び連結子会社)の財政状態、経営成績及びキャッシュ・フロー(以下、「経営成績等」という。)の状況の概要並びに経営者の視点による当社グループの経営成績等の状況に関する認識及び分析・検討内容は次のとおりであります。

 なお、文中の将来に関する事項は、当連結会計年度末現在において判断したものであります。

 

(1)重要な会計方針及び見積り

 当社グループの連結財務諸表は、我が国において一般に公正妥当と認められている会計基準に基づき作成されております。その作成には、経営者による会計方針の選択・適用、資産・負債及び収益・費用の報告金額及び開示に影響を与える見積りを必要としております。経営者は、これらの見積りについて、過去の実績等を勘案し合理的に判断しておりますが、実際の結果は、見積りによる不確実性のため、これらの見積りと異なる場合があります。

 

(2)経営成績等の状況の概要

①経営成績の状況

 当社グループでは、求人情報メディアを始めとする複数のインターネットメディアを運営しております。

 当連結会計年度は、当期のテーマである「競争優位の確立」に向け、サービスの本質的価値向上に向けたメディア改善、将来の成長のための基盤構築に取り組んでまいりました。

 2018年12月期において株式会社waja(以下、「waja社」)の株式の一部を譲渡し連結の範囲より除外したこと、求人情報メディア事業において一部の新規営業の見直し、採用数の減少があったことなどから、連結売上高及び連結営業利益は前期を下回りました。また、2019年12月1日をもって「DOOR賃貸」を事業譲渡し、特別利益を計上したことにより、親会社株主に帰属する当期純利益は前期を大きく上回りました。

 以上の結果、当連結会計年度における売上高は6,189,832千円(前期比8.9%減)、営業損失は5,684千円(前期は営業利益122,321千円)、経常利益は94,308千円(前期比63.9%減)、親会社株主に帰属する当期純利益は1,250,022千円(前期比338.3%増)となりました。

 

 各事業の業績は、次のとおりであります。

 なお、前期において「イーコマース事業」を構成しておりましたwaja社の株式の一部を2018年9月30日に譲渡し、連結の範囲より除外したことに伴い、当連結会計年度より当該報告セグメントを廃止しております。

 

a.求人情報メディア事業

 求人情報メディア事業におきましては、成功報酬型ビジネスモデルを活用したアルバイト求人サイト「マッハバイト」、口コミ付き転職サービス「転職会議」、正社員転職サイト「転職ナビ」、新卒就活サービス「就活会議」、競争入札型転職サービス「転職ドラフト」等を分類しております。

 「マッハバイト」は、広告効率を維持した出稿の拡大等により増収となりました。「転職会議」においては、営業による短期的な事業拡大の方針を転換し、メディアの価値向上による中期的・持続的な拡大に取り組んでおります。当連結会計年度は、新規営業の見直し等により減収となった一方、サイトのUI/UX向上、企業情報の拡充等の施策が進捗いたしました。「転職ナビ」は、広告出稿の調整等に伴う応募数の減少や一部顧客の採用抑制の影響等により採用数が減少し、大幅な減収となりました。

 この結果、売上高は5,255,397千円(前期比0.9%減)、セグメント利益は1,059,373千円(前期比7.4%減)となりました。

 各サイトの売上高は、次のとおりであります。

 ・マッハバイト:

2,641,992千円

(前期比

19.6%増

 ・転職会議:

985,257千円

(前期比

18.6%減

 ・転職ナビ:

1,123,244千円

(前期比

22.1%減

 ・その他(就活会議、転職ドラフト等):

504,903千円

(前期比

13.3%増

 

b.不動産情報メディア事業

 不動産情報メディア事業におきましては、成功報酬型ビジネスモデルを活用した賃貸情報サイト「DOOR賃貸」、不動産情報サービス「IESHIL(イエシル)」(以下、「イエシル」)等を分類しております。

 当連結会計年度は、2019年12月1日をもって「DOOR賃貸」を株式会社キャリアインデックスに事業譲渡いたしました。本事業譲渡により当該事業の12月度の売上が計上されなかった一方で、譲渡対象外である人員の人件費等は通期で計上されたこと、広告の積極投下により広告宣伝費が増加したことなどから、セグメント利益は前期を下回りました。「イエシル」においては、保育園情報の掲載、価格査定エンジンのバージョンアップによる査定精度の向上等、サイト価値向上に向けた取り組みが進展いたしました。

 この結果、売上高は922,514千円(前期比0.4%増)、セグメント利益は152,897千円(前期比35.7%減)となりました。

 

c.その他事業

 その他事業におきましては、テスト運用中のサービスを含む複数の新規事業及び検索エンジン対策を中心としたWebマーケティングに関する助言業務による収入等を分類しております。

 前期において、株式会社ユニラボとのBtoBのサービス比較・発注情報サイト「アイミツ」の共同運営を終了いたしました。また、新たな成長の柱の確立を目的として、新規事業の立ち上げに取り組んでおります。

 この結果、売上高は11,920千円、セグメント損失は24,661千円となりました。

 

②財政状態の分析

(流動資産)

 当連結会計年度末の流動資産につきましては、前連結会計年度末に比べ、1,910,064千円増加し、5,834,391千円となりました。主な内訳は、現金及び預金1,997,389千円増加及び売掛金50,748千円減少等によるものであります。

(固定資産)

 当連結会計年度末の固定資産につきましては、前連結会計年度末に比べ7,965千円増加し、406,318千円となりました。主な内訳は、有形固定資産9,598千円減少、無形固定資産9,954千円減少及び繰延税金資産23,940千円増加等によるものであります。

(流動負債)

 当連結会計年度末の流動負債につきましては、前連結会計年度末に比べ、685,420千円増加し、1,297,694千円となりました。主な内訳は、未払金39,007千円増加、未払法人税等549,362千円増加及び流動負債のその他94,180千円増加等によるものであります。

(固定負債)

 当連結会計年度末の固定負債につきましては、前連結会計年度末から内訳に変動はなく、2,732千円となりました。その内訳は資産除去債務のみとなります。

(純資産)

 当連結会計年度末の純資産につきましては、前連結会計年度末に比べ、1,232,609千円増加し、4,940,283千円となりました。主な内訳は、利益剰余金1,250,022千円増加及び非支配株主持分16,236千円減少等によるものであります。

 

③キャッシュ・フローの分析

 当連結会計年度における現金及び現金同等物(以下「資金」という。)の残高は前連結会計年度末より1,997,389千円増加し、5,232,871千円となりました。当連結会計年度における各キャッシュ・フローの状況は次のとおりであります。

(営業活動によるキャッシュ・フロー)

 当連結会計年度において営業活動により得られた資金は、255,854千円(前年同期は135,677千円の収入)となりました。

 これは主に、税金等調整前当期純利益1,774,745千円、減価償却費34,981千円、売上債権の減少額50,824千円、違約金収入の受取額92,292千円、事業譲渡損益1,681,238千円、未払金の減少29,754千円及び法人税等の支払額34,055千円等によるものであります。

(投資活動によるキャッシュ・フロー)

 当連結会計年度において投資活動により得られた資金は1,726,749千円(前年同期は53,319千円の支出)となりました。

 これは主に、有形固定資産の取得による支出15,862千円及び事業譲渡による収入1,750,000千円等によるものであります。

(財務活動によるキャッシュ・フロー)

 当連結会計年度において財務活動により得られた資金は14,786千円(前年同期は79,129千円の収入)となりました。

 これは、株式の発行による収入86千円及び長期借入による収入14,700千円によるものであります。

 

(資本の財源及び資金の流動性)

 当社グループの資本の財源及び資金の流動性については、主に営業活動により得られた資金を広告宣伝費及びメディア開発に係る人件費等に充当しております。

 

④生産、受注及び販売の実績

a.生産実績

 当社グループは、インターネットを利用したサービスの提供を事業としており、提供するサービスには生産に該当する事項がありませんので、生産実績に関する記載はしておりません。

 

b.受注実績

 生産実績と同様の理由により、受注実績に関する記載はしておりません。

 

c.販売実績

 当連結会計年度における販売実績をセグメントごとに示すと、次のとおりであります。

セグメントの名称

当連結会計年度

(自 2019年1月1日

至 2019年12月31日)

販売高(千円)

前年同期比(%)

求人情報メディア事業

5,255,397

99.1

不動産情報メディア事業

922,514

100.4

その他事業

11,920

7.8

合計

6,189,832

91.1

(注)1.セグメント間の取引については相殺消去しております。

2.上記の金額には、消費税等は含まれておりません。

 

(3)経営者の視点による経営成績等の状況に関する分析・検討内容

(売上高)

 当連結会計年度における売上高につきましては、前連結会計年度に比べ、602,080千円減少し、6,189,832千円となりました。

 これは主に、2018年12月期において株式会社wajaの株式の一部を譲渡し連結の範囲より除外したこと、求人情報メディア事業において一部の新規営業の見直し、採用数の減少があったことによるものであります。

 なお、当社は連結売上高成長率を重視しており、当連結会計年度における成長率は前期比8.9%減少となりました。当連結会計年度は株式会社wajaの連結除外、求人情報メディア事業における事業方針の転換など、将来の成長と収益力の強化に向けた事業ポートフォリオの適正化や既存方針の見直しを進めてきことから、このような結果となりました。

(売上原価)

 当連結会計年度における売上原価につきましては、前連結会計年度に比べ、179,223千円減少し、506,647千円となりました。

 これは主に、2018年12月期において株式会社wajaの株式の一部を譲渡し連結の範囲より除外したこと等によるものであります。

(販売費及び一般管理費、営業利益)

 当連結会計年度における販売費及び一般管理費につきましては、前連結会計年度に比べ、294,851千円減少し、5,688,869千円となりました。

 これは主に、Web広告、採用祝い金等の広告宣伝費及びメディア開発関連費用等が増加したこと、2018年12月期において株式会社wajaの株式の一部を譲渡し連結の範囲より除外したことによる減少等によるものであります。

 この結果、前連結会計年度に比べ、128,005千円減少し、営業損失は5,684千円となりました。

(営業外収益、営業外費用及び経常利益)

 当連結会計年度における営業外収益につきましては、前連結会計年度に比べ、41,449千円減少し、106,354千円となりました。これは主に、補助金収入の減少等によるものであります。

 当連結会計年度における営業外費用につきましては、前連結会計年度に比べ、2,295千円減少し、6,361千円となりました。これは主に、投資事業組合運用損の発生及び投資有価証券評価損の減少等によるものであります。

 この結果、前連結会計年度に比べ、167,160千円減少し、経常利益は94,308千円となりました。

(特別利益、特別損失及び親会社株主に帰属する当期純利益)

 当連結会計年度における特別利益につきましては、前連結会計年度に比べ、1,653,466千円増加し、1,681,238千円となりました。これは主に、事業譲渡益の発生等によるものであります。

 当連結会計年度における特別損失につきましては、前連結会計年度に比べ、342千円減少し、801千円となりました。これは、減損損失の減少によるものであります。

 この結果、前連結会計年度に比べ、1,486,648千円増加し、税金等調整前当期純利益は1,774,745千円となりました。

 また、法人税、住民税及び事業税(法人税等調整額を含む)は、540,959千円であります。

 この結果、前連結会計年度に比べ、964,833千円増加し、親会社株主に帰属する当期純利益は1,250,022千円となりました。

 

 なお、当社グループの財政状態及び経営成績に重要な影響を与える要因につきましては、「第2 事業の状況 2 事業等のリスク」に記載のとおりであります。