3【経営者による財政状態、経営成績及びキャッシュ・フローの状況の分析】

 当連結会計年度における当社グループ(当社及び連結子会社)の財政状態、経営成績及びキャッシュ・フロー(以下、「経営成績等」という。)の状況の概要並びに経営者の視点による当社グループの経営成績等の状況に関する認識及び分析・検討内容は次のとおりであります。

 なお、文中の将来に関する事項は、当連結会計年度末現在において判断したものであります。

 

(1)経営成績等の状況の概要

①経営成績の状況

 当社グループでは、求人情報メディアをはじめとする複数のインターネットメディアを運営しております。

 当連結会計年度においては「コーポレートビジョン『あたりまえを、発明しよう。』追求のための事業ポートフォリオの最適化を加速」をテーマとして、「既存事業の収益力強化」「新規事業の立ち上げ」「社会から支持され続ける会社となるための持続的な変化」の3点を進めてまいりました。

・事業ポートフォリオの最適化

 前連結会計年度において賃貸情報サイト「DOOR賃貸」を、当連結会計年度において新卒就活サービス「就活会議」をそれぞれ譲渡するなど、事業ポートフォリオの組み換えが進展いたしました。なお、これらの譲渡及び新規事業の開発を含む事業ポートフォリオ変革の推進による前期比影響額は売上高△815,511千円、営業利益△226,549千円であります。また、親会社株主に帰属する当期純利益につきましては、前連結会計年度において計上した「DOOR賃貸」の事業譲渡益がなくなること等から、前期実績を大幅に下回りました。

・既存事業の収益力強化

 当連結会計年度においては、本質的な事業価値向上に向けたメディアの改善や体質の強化を進めてまいりました。

 成功報酬型アルバイト求人サイト「マッハバイト」は、第1四半期連結会計期間において安定した流入経路の拡大等により大幅な増収となりましたが、その後のCOVID-19の感染拡大による企業の採用活動縮小の影響を受け、通期では減収となりました。成功報酬型正社員転職サイト「転職ナビ」は、同じくCOVID-19の感染拡大による企業の採用活動縮小により求人案件数及び採用数が減少し、大幅な減収となりました。

・新規事業の立ち上げ

 2021年度中の複数事業立ち上げを目標とし、専任部署において複数の新規事業案の開発・検証を行っております。当連結会計年度においては専任部署の大幅な組織強化を行い、目標に向けて順調に進捗しております。

・社会から支持され続ける会社となるための持続的な変化

 COVID-19への対応を契機として、新しい働き方を検討・トライする「はたらくを、発明しよう。」プロジェクトを開始いたしました。また、事業以外においても社会との関わりを見直し、「社会の課題を解決する企業」として社内外のステークホルダーとの価値観の共有及び企業ブランディングの確立を目指す試みを進めてまいりました。

 

(単位:千円)

 

前連結会計年度

当連結会計年度

増減額

増減率

売上高

6,189,832

4,078,911

△2,110,920

△34.1%

営業利益

△5,684

△1,129,096

△1,123,412

経常利益

94,308

△1,032,345

△1,126,653

親会社株主に帰属する当期純利益

1,250,022

△1,089,701

△2,339,723

 

<主要メディアの売上高>

・マッハバイト:

2,283,127千円

(前期比

13.6%

・転職会議:

631,217千円

(前期比

35.9%減

・転職ナビ:

653,862千円

(前期比

41.8%減

 

<セグメントの変更に関する補足>

 当社グループの報告セグメントは、従来「求人情報メディア事業」「不動産情報メディア事業」「その他事業」の3つの事業区分にて報告しておりましたが、当連結会計年度より「インターネットメディア事業」の単一セグメントに変更しております。

 この変更は、当社グループが事業領域ではなく事業モデルをベースとして事業ポートフォリオの最適化を進めていること、前連結会計年度において「DOOR賃貸」を譲渡し、不動産情報メディア事業の売上高構成比が減少する見込みであることなどから、1つの事業セグメントとすることがより合理的であり、かつ、実態に即していると判断したためであります。

 

②財政状態の分析

(流動資産)

 当連結会計年度末の流動資産につきましては、前連結会計年度末に比べ、1,803,844千円減少し、4,030,547千円となりました。主な内訳は、現金及び預金2,201,128千円減少、売掛金198,826千円減少、未収還付法人税等378,307千円増加及び未収消費税等193,767千円増加等によるものであります。

(固定資産)

 当連結会計年度末の固定資産につきましては、前連結会計年度末に比べ220,194千円減少し、186,124千円となりました。主な内訳は、有形固定資産71,862千円減少、無形固定資産12,300千円減少及び繰延税金資産97,447千円減少等によるものであります。

(流動負債)

 当連結会計年度末の流動負債につきましては、前連結会計年度末に比べ、756,762千円減少し、540,932千円となりました。主な内訳は、未払金65,098千円減少、未払法人税等562,679千円減少及び流動負債のその他129,218千円減少等によるものであります。

(固定負債)

 当連結会計年度末の固定負債につきましては、前連結会計年度末に比べ、32,443千円増加し、35,175千円となりました。主な内訳は、長期借入金24,500千円増加等によるものであります。

(純資産)

 当連結会計年度末の純資産につきましては、前連結会計年度末に比べ、1,299,719千円減少し、3,640,563千円となりました。主な内訳は、利益剰余金1,089,701千円減少及び自己株式の取得206,031千円等によるものであります。

 

③キャッシュ・フローの分析

 当連結会計年度における現金及び現金同等物(以下「資金」という。)の残高は前連結会計年度末より2,201,128千円減少し、3,031,742千円となりました。当連結会計年度における各キャッシュ・フローの状況は次のとおりであります。

(営業活動によるキャッシュ・フロー)

 当連結会計年度において営業活動により使用した資金は、1,991,096千円(前年同期は255,854千円の収入)となりました。

 これは主に、税金等調整前当期純損失1,107,731千円、売上債権の減少額199,768千円、違約金収入の受取額20,228千円、株式譲渡に伴うライセンス収入の受取額200,000千円、未払金の減少73,936千円及び法人税等の支払額777,688千円等によるものであります。

(投資活動によるキャッシュ・フロー)

 当連結会計年度において投資活動により使用した資金は12,457千円(前年同期は1,726,749千円の収入)となりました。

 これは主に、有形固定資産の取得による支出8,162千円等によるものであります。

(財務活動によるキャッシュ・フロー)

 当連結会計年度において財務活動により使用した資金は197,574千円(前年同期は14,786千円の収入)となりました。

 これは主に、長期借入による収入24,500千円、自己株式の取得による支出207,504千円及び短期借入金の返済による支出14,700千円等によるものであります。

 

(資本の財源及び資金の流動性)

 当社グループの資本の財源及び資金の流動性については、主に営業活動により得られた資金を広告宣伝費及びメディア開発に係る人件費等に充当しております。当連結会計年度末の現金及び現金同等物は3,031,742千円であり、将来の資金需要に対して十分な手許流動性を確保しております。

 

重要な会計上の見積り及び当該見積りに用いた仮定

 当社グループの連結財務諸表は、我が国において一般に公正妥当と認められている会計基準に基づき作成されております。その作成には、経営者による会計方針の選択・適用、資産・負債及び収益・費用の報告金額及び開示に影響を与える見積りを必要としております。経営者は、これらの見積りについて、過去の実績等を勘案し合理的に判断しておりますが、実際の結果は、見積りによる不確実性のため、これらの見積りと異なる場合があります。

 なお、COVID-19の拡大による影響は、当社グループの事業活動にも大きな影響を及ぼしています。これにより、今後も当社グループの業績に影響が及ぶことが想定されますが、COVID-19の広がりや収束時期の見通しは不透明な状況にあります。しかし、今後の感染症の広がり方や収束時期等を予測することは困難であるため、入手可能な情報に基づき、翌連結会計年度に渡って当該影響が継続するとの仮定を置き、固定資産の減損、繰延税金資産の回収可能性などの会計上の見積りをおこなっております。

(繰延税金資産)

 繰延税金資産については、回収可能性が高いと考えられる金額へ減額するため、評価性引当額を計上しております。繰延税金資産の回収可能性を検討するに当たっては、将来の課税所得見積り等に基づき判断いたしますが、繰延税金資産の全部又は一部を将来回収できないと判断した場合、その判断を行った事業年度において回収不能と見込まれる額の評価性引当額を計上し、繰延税金資産の取崩しを行っております。

(固定資産の減損処理)

 当社グループは、固定資産のうち減損の兆候がある資産又は資産グループについて、当該資産又は資産グループから得られる割引前将来キャッシュ・フローの総額が帳簿価額を下回る場合には、帳簿価額を回収可能価額まで減額し、当該減少額を減損損失として計上しております。

 

⑤生産、受注及び販売の実績

 生産及び受注の実績については、該当する情報がないため記載しておりません。また、販売の実績については、「①経営成績の状況」に記載しております。

 

(2)経営者の視点による経営成績等の状況に関する分析・検討内容

①経営成績の分析

 「(1)経営成績等の状況の概要 ①経営成績の状況」に記載のとおりであります。

 

②財政状態の分析

 「(1)経営成績等の状況の概要 ②財政状態の分析」に記載のとおりであります。

 

③キャッシュ・フローの状況

 「(1)経営成績等の状況の概要 ③キャッシュ・フローの分析」に記載のとおりであります。

 

④資本の財源及び資金の流動性

 「(1)経営成績等の状況の概要 ③キャッシュ・フローの分析」に記載のとおりであります。

 

⑤重要な会計上の見積り及び当該見積りに用いた仮定

 「(1)経営成績等の状況の概要 重要な会計上の見積り及び当該見積りに用いた仮定」に記載のとおりであります。

 

 なお、当社グループの財政状態及び経営成績に重要な影響を与える要因につきましては、「2 事業等のリスク」に記載のとおりであります。