3 【経営者による財政状態、経営成績及びキャッシュ・フローの状況の分析】

(1) 経営成績等の状況

当社グループは、経営者が意思決定する際に使用する社内指標(以下、Non-GAAP指標)及びIFRSに基づく指標の双方によって、連結経営成績を開示しています。

Non-GAAP営業利益は、IFRSに基づく営業利益(以下、IFRS営業利益)から、当社グループが定める非経常的な項目やその他の調整項目を控除したものです。経営者は、Non-GAAP指標を開示することで、ステークホルダーにとって同業他社比較や過年度比較が容易になり、当社グループの恒常的な経営成績や将来見通しを理解する上で有益な情報を提供できると判断しています。なお、非経常的な項目とは、将来見通し作成の観点から一定のルールに基づき除外すべきと当社グループが判断する一過性の利益や損失のことです。その他の調整項目とは、適用する会計基準等により差異が生じ易く企業間の比較可能性が低い、株式報酬費用や子会社取得時に認識した無形資産の償却費等を指します。

(注) Non-GAAP指標の開示に際しては、米国証券取引委員会(U.S. Securities and Exchange Commission)が定める基準を参照していますが、同基準に完全に準拠しているものではありません。

 

①  当期の経営成績(Non-GAAPベース)

当連結会計年度における世界経済は、全体としては緩やかに回復しているものの、先行きについては、通商問題の動向、中国経済の見通し、金融資本市場の変動の影響等について留意する必要があります。日本経済は、雇用・所得環境の改善が続く中で、企業の設備投資や生産の増加を受け、緩やかに回復しています。

 2018年6月に閣議決定された「未来投資戦略2018」において、我が国は、IoT、ロボット、人工知能(AI)及びビッグデータといった先端技術をあらゆる産業や社会生活に取り入れ、経済発展と社会的課題の解決を両立していく新たな社会であるSociety 5.0の実現、データを収集・分析・活用することにより、新たな付加価値の提供を可能とするデータ駆動型社会へ向け、変革していくとしています。

このような環境下、当社グループは、他社に先駆けてこれらの分野の知見を集約し、メンバーシップ、ビッグデータ及びブランドを結集したビジネスの展開、AI及びブロックチェーンを活用したサービスの開発を進めています。通信サービスにおいては、2018年4月に総務大臣より認定を受けた第4世代移動通信システム普及のための特定基地局の開設計画を進めるとともに、第5世代移動通信システムの実証実験も実施しています。

インターネットサービスの主力である国内ECにおいては、配送業者による物量制限、配送料金値上げの影響を受けたことを踏まえ、物流拠点の整備・強化を進めていますが、ロイヤルカスタマーの醸成や新規ユーザー獲得のための販促活動、クロスユースの促進、顧客満足度向上のための取組に加え、スマートデバイス向けのサービス強化、楽天エコシステムのオープン化戦略等に注力することで、流通総額及び売上収益の更なる成長に努めています。海外インターネットサービスにおいては、米国Ebates Inc.(以下、Ebates社)等の業容が拡大しているほか、将来の成長に向けた投資を継続しています。投資事業においては、革新的な技術やビジネスモデルを持つ企業への投資を進めており、それらの投資について株式評価損益を計上しました。
 FinTechにおいては、『楽天カード』の会員基盤の拡大により、手数料収入が増加したほか、銀行サービスの拡大等により、売上収益及び営業利益が堅調に増加しています。一方で、2018年第3四半期連結会計期間に発生した西日本豪雨をはじめとした台風等の大規模自然災害に対する保険金支払等の発生により、損害保険サービスにおいて営業損失を計上しました。

この結果、当社グループの当連結会計年度における売上収益は1,101,480百万円(前連結会計年度比16.6%増)、Non-GAAP営業利益は161,130百万円(前連結会計年度比3.5%減)となりました。

 

(Non-GAAPベース)

     (単位:百万円)

 

前連結会計年度

当連結会計年度

増減額

増減率

 

(自2017年1月1日

至2017年12月31日)

(自2018年1月1日

至2018年12月31日)

売上収益

944,474

1,101,480

157,006

16.6

%

Non-GAAP営業利益

167,010

161,130

△5,880

△3.5

%

 

 

②  Non-GAAP営業利益からIFRS営業利益への調整

当連結会計年度において、Non-GAAP営業利益にて控除される無形資産の償却費は10,982百万円、株式報酬費用は7,833百万円となりました。また、株式会社オーネットの全株式譲渡等により28,110百万円を非経常的な項目として計上しています。

 

(単位:百万円)

 

前連結会計年度

当連結会計年度

増減額

 

(自2017年1月1日

至2017年12月31日)

(自2018年1月1日

至2018年12月31日)

Non-GAAP営業利益

167,010

161,130

△5,880

無形資産償却費

△7,758

△10,982

△3,224

株式報酬費用

△7,509

△7,833

△324

非経常的な項目

△2,399

28,110

30,509

IFRS営業利益

149,344

170,425

21,081

 

 

③  当期の経営成績(IFRSベース)

当連結会計年度における売上収益は1,101,480百万円(前連結会計年度比16.6%増)、営業利益は170,425百万円(前連結会計年度比14.1%増)、当期利益(親会社の所有者帰属)は142,282百万円(前連結会計年度比28.7%増)となりました。

 

(IFRSベース)

(単位:百万円)

 

前連結会計年度

当連結会計年度

増減額

増減率

 

(自2017年1月1日

至2017年12月31日)

(自2018年1月1日

至2018年12月31日)

売上収益

944,474

1,101,480

157,006

16.6

%

IFRS営業利益

149,344

170,425

21,081

14.1

%

当期利益
(親会社の所有者帰属)

110,585

142,282

31,697

28.7

%

 

 

④  セグメントの概況

各セグメントにおける業績は次のとおりです。IFRS上のマネジメントアプローチの観点から、セグメント損益をNon-GAAP営業損益ベースで表示しています。

 

(インターネットサービス)

当連結会計年度のインターネットサービスセグメントは、主力サービスである国内ECにおいては、配送業者による物量制限、配送料金値上げの影響を受けたことを踏まえ、物流拠点の整備・強化を進めていますが、ロイヤルカスタマーの醸成や新規ユーザー獲得のための販促活動、クロスユースの促進、顧客満足度向上のための取組に加え、スマートデバイス向けのサービス強化、楽天エコシステムのオープン化戦略等に注力することで、流通総額及び売上収益の更なる成長に努めています。海外インターネットサービスにおいては、Ebates社等の業容が拡大しているほか、将来の成長に向けた投資を継続しています。投資事業においては、革新的な技術やビジネスモデルを持つ企業への投資を進めており、それらの投資について、株式評価損益を計上しました。MVNO(仮想移動体通信事業者)サービス『楽天モバイル』、メッセージング及びVoIPサービス『Viber』においても、積極的な販促活動等が奏功し、売上収益が大幅に増加しています。

 

この結果、インターネットサービスセグメントにおける売上収益は788,390百万円(前連結会計年度比15.9%増)、セグメント利益は95,725百万円(前連結会計年度比5.0%減)となりました。

 

(単位:百万円)

 

前連結会計年度

当連結会計年度

増減額

増減率

 

(自2017年1月1日

至2017年12月31日)

(自2018年1月1日

至2018年12月31日)

セグメント売上収益

680,306

788,390

108,084

15.9

%

セグメント損益

100,762

95,725

△5,037

△5.0

%

 

 

(FinTech)

当連結会計年度のFinTechセグメントは、『楽天カード』の会員基盤の拡大により、手数料収入が増加したほか、銀行サービスの拡大等の貢献により、売上収益及び営業利益が堅調に増加しています。一方で、2018年第3四半期連結会計期間に発生した西日本豪雨をはじめとした台風等の大規模自然災害に対する保険金支払等の発生により、損害保険サービスにおいて営業損失を計上しました。

この結果、FinTechセグメントにおける売上収益は410,796百万円(前連結会計年度比23.3%増)、セグメント利益は79,852百万円(前連結会計年度比9.7%増)となりました。

 

(単位:百万円)

 

前連結会計年度

当連結会計年度

増減額

増減率

 

(自2017年1月1日

至2017年12月31日)

(自2018年1月1日

至2018年12月31日)

セグメント売上収益

333,161

410,796

77,635

23.3

%

セグメント損益

72,811

79,852

7,041

9.7

%

 

 

⑤  生産、受注及び販売の状況

(生産実績)

当社グループは、インターネット上での各種サービスの提供を主たる事業としており、生産に該当する事項が無いため、生産実績に関する記載はしていません。

 

(受注実績)

当社グループは、受注生産を行っていませんので、受注実績に関する記載はしていません。

 

(販売実績)

当連結会計年度の販売実績をセグメントごとに示すと、次のとおりです。

セグメントの名称

販売高(百万円)

前年同期比(%)

インターネットサービス

788,390

15.9

FinTech

410,796

23.3

内部取引等

△97,706

合 計

1,101,480

16.6

 

  (注) 上記金額には、消費税等は含まれていません。

 

 

(2) 経営者による経営成績等の状況に関する分析・検討内容

 経営者の視点による当社グループの経営成績等の状況に関する認識及び分析・検討内容は次のとおりです。なお、文中の将来に関する事項は、当連結会計年度末現在において判断したものです。

 

① 経営成績の分析

(売上収益)

当連結会計年度における売上収益は1,101,480百万円となり、前連結会計年度の944,474百万円から157,006百万円(16.6%)増加しました。これは、インターネットセグメントにおいて、国内既存事業及びEbates社の堅調な成長に加え、『楽天モバイル』や『Viber』の売上収益が増加したこと、FinTechセグメントにおいて、『楽天カード』の会員基盤の拡大による手数料収入の増加に加え、2018年3月に買収した『楽天損保』が売上収益の増加に貢献したこと等によるものです。

 

(営業費用)

当連結会計年度における営業費用は1,027,753百万円となり、前連結会計年度の837,550百万円から190,203百万円(22.7%)増加しました。これは、売上収益の更なる成長を目指した販促活動及び物流拠点の設備・強化に伴う費用が増加したこと、『楽天損保』が計上した大規模自然災害に対する保険金支払等による費用の増加等によるものです。

 

(その他の収益)

当連結会計年度におけるその他の収益は120,634百万円となり、前連結会計年度の51,096百万円から69,538百万円(136.1%)増加しました。これは、投資について株式評価益及び売却益を計上したことや、株式会社オーネットの売却に伴う利益を計上したこと等によるものです。

 

(その他の費用)

当連結会計年度におけるその他の費用は23,936百万円となり、前連結会計年度の8,676百万円から15,260百万円(175.9%)増加しました。これは、子会社の清算に伴う損失を計上したこと等によるものです。

 

(営業利益)

当連結会計年度における営業利益は170,425百万円となり、前連結会計年度の149,344百万円から21,081百万円(14.1%)増加しました。これは、積極的な販促活動等により費用が増加した一方で、売上収益やその他の収益が増加したことによるものです。

 

(税引前当期利益)

当連結会計年度における税引前当期利益は165,423百万円となり、前連結会計年度の138,082百万円から27,341百万円(19.8%)増加しました。これは、営業利益で説明した要因等により利益の増加に加え、持分法投資損失が減少したことによるものです。

 

(法人所得税費用)

当連結会計年度における法人所得税費用は23,534百万円となり、前連結会計年度の27,594百万円から4,060百万円(14.7%)減少しました。当連結会計年度における税引前当期利益に対する法人所得税費用の割合が14.2%(法定実効税率は31.0%)となったのは、主に子会社に対する投資に係る将来加算一時差異に対して繰延税金負債を認識していないことによるものです。

 

(当期利益)

以上の結果、当期利益は141,889百万円となり、前連結会計年度の110,488百万円から31,401百万円(28.4%)増加しました。

 

(親会社の所有者に帰属する当期利益)

以上の結果、親会社の所有者に帰属する当期利益は142,282百万円となり、前連結会計年度の110,585百万円から31,697百万円(28.7%)増加しました。

 

 

② 財政状態の分析
(資産)

当連結会計年度末の資産合計は7,345,002百万円となり、前連結会計年度末の資産合計6,184,299百万円と比べ、1,160,703百万円増加しました。これは主に、現金及び現金同等物289,361百万円増加、楽天損害保険株式会社の子会社化等により保険事業の有価証券255,254百万円増加、カード事業の貸付金240,835百万円増加したことによるものです。

 

(負債)

当連結会計年度末の負債合計は6,568,795百万円となり、前連結会計年度末の負債合計5,500,891百万円と比べ、1,067,904百万円増加しました。これは主に、楽天銀行株式会社における普通預金口座の増加等により銀行事業の預金が408,972百万円増加、楽天損害保険株式会社の子会社化等により保険事業の保険契約準備金312,486百万円増加、社債及び借入金が218,362百万円増加したことによるものです。

 

(資本)

当連結会計年度末の資本合計は776,207百万円となり、前連結会計年度末の資本合計683,408百万円と比べ、92,799百万円増加しました。これは主に、当連結会計年度における親会社の所有者に帰属する当期利益を142,282百万円計上したこと等により利益剰余金が104,171百万円増加したことによるものです。

 

③ キャッシュ・フローの状況の分析

当連結会計年度末における現金及び現金同等物は、前連結会計年度末に比べ289,361百万円増加し、990,242百万円となりました。このうち、銀行事業に関する日銀預け金は、前連結会計年度末に比べ121,244百万円増加し、596,922百万円となりました。当連結会計年度における各キャッシュ・フローの状況及び主な変動要因は次のとおりです。

 

(営業活動によるキャッシュ・フロー)

当連結会計年度における営業活動によるキャッシュ・フローは、145,615百万円の資金流入(前連結会計年度は162,056百万円の資金流入)となりました。これは主に、カード事業の貸付金の増加による資金流出が281,335百万円、銀行事業の貸付金の増加による資金流出が149,964百万円、営業債権の増加による資金流出が36,059百万円となった一方で、銀行事業の預金の増加による資金流入が409,403百万円、税引前当期利益165,423百万円、減価償却費及び償却費72,429百万円等を計上したことによるものです。

 

(投資活動によるキャッシュ・フロー)

当連結会計年度における投資活動によるキャッシュ・フローは、67,569百万円の資金流出(前連結会計年度は203,718百万円の資金流出)となりました。これは主に連結の範囲の変更を伴う子会社株式の売却による資金流入が26,234百万円となった一方で、ソフトウエア等の無形資産の取得による資金流出が64,140百万円、建物等の有形固定資産の取得による資金流出が23,442百万円、有価証券の取得及び売却等によるネットの資金流出が11,885百万円(有価証券の取得による資金流出が30,432百万円、売却及び償還による資金流入が18,547百万円)となったことによるものです。

 

(財務活動によるキャッシュ・フロー)

当連結会計年度における財務活動によるキャッシュ・フローは、208,418百万円の資金流入(前連結会計年度は194,458百万円の資金流入)となりました。これは主に、長期借入金の返済による資金流出が271,356百万円、短期借入金の減少による資金流出が51,297百万円となった一方で、長期借入れによる資金流入が290,976百万円、社債の発行による資金流入が169,394百万円、コマーシャル・ペーパーの増加による資金流入が80,000百万円となったことによるものです。

 

 

④ 収益の認識及び表示方法

収益の認識及び表示方法については、「第5 経理の状況 1 連結財務諸表 連結財務諸表注記 28.売上収益 (1)収益の分解」に記載のとおりです。

 

⑤ 繰延税金資産の回収可能性

繰延税金資産は、それらが利用される将来の課税所得を稼得する可能性が高い範囲内で、全ての将来減算一時差異及び全ての未使用の繰越欠損金及び税額控除について認識しています。当社グループは、繰延税金資産の回収可能性の評価にあたり行っている見積りは合理的であり、繰延税金資産が回収可能な額として計上されていると判断しています。ただし、これらの見積りは当社グループとしても管理不能な不確実性が含まれているため、予測不能な前提条件の変化などにより回収可能性の評価に関する見積りが変化した場合には、将来当社グループが繰延税金資産を減額する可能性もあります。

 

⑥ 公正価値で測定する金融資産

当社グループの証券事業の金融資産は、主に短期間で決済されるものであり、公正価値は帳簿価額に近似していることから、当該帳簿価額を公正価値としています。

当社グループのカード事業の貸付金及び銀行事業の貸付金の公正価値は、一定の期間毎に区分して、将来キャッシュ・フローを満期までの期間及び信用リスクを加味した利率により割り引いた現在価値によって算定しています。

当社グループの銀行事業の有価証券、保険事業の有価証券及び有価証券のうち、上場株式の公正価値については連結会計年度末日の市場の終値を用いて算定しています。非上場株式の公正価値については、主に取引事例法等、適切な評価技法を用いて算定しています。また、債券等の公正価値については、売買参考統計値やブローカーによる提示相場等、利用可能な情報に基づく合理的な評価方法により算定しています。

当社グループのデリバティブ資産のうち、為替予約の公正価値については、先物為替相場等に基づき算定しています。また、金利スワップの公正価値については、将来のキャッシュ・フローを満期までの期間及び連結会計年度末日の金利スワップの利率により割り引いた現在価値により算定しています。なお、金利スワップ契約の取引相手先は高格付を有する金融機関に限定されており、信用リスクは僅少であるため、公正価値の算定にあたり考慮していません。

当社グループのその他の金融資産の公正価値は、一定の期間毎に区分して、将来のキャッシュ・フローを満期までの期間及び信用リスクを加味した利率により割り引いた現在価値によって算定しています。

 

(3) 資産の財源及び資金の流動性

① 財務運営の基本方針

当社は、グループ全体における持続的成長の実現を可能とするための資金ニーズに対し、安定的かつ多様な資金調達手段の確保を行うこと、また、金融事業に従事する子会社の財務健全性を堅持するため、十分な流動性の確保を図ることを、財務運営の基本方針としています。具体的な資金調達手法および資金調達のタイミングに関しては、グループ全体の事業計画に基づくキャッシュ・フロー、手元流動性の状況などを踏まえて判断しています。

資金調達に関するリスクは、「第2 事業の状況 2 事業等のリスク」をご参照ください。

 

② 現状

当社は、総額1,234,143百万円の社債および借入金を有しており、前連結会計年度比218,362百万円増となりました。このうち、短期の社債及び借入金は対前連結会計年度比25,034百万円増の275,417百万円で、内訳は短期借入金(主として銀行借入金)109,417百万円、コマーシャル・ペーパー166,000百万円となっています。

なお、当連結会計年度末時点の当社の長期及び短期の信用格付けは、日本格付研究所(JCR)でA/J-1、格付投資情報センター(R&I)でA-/a-1となっています。

 

 

③ 今後の資金調達のニーズ並びに資金調達の見通し

当社連結子会社の楽天モバイルネットワーク株式会社は、2018年4月に総務大臣より第4世代移動通信システムの普及のための特定基地局開設計画の認定を受けました。本開設計画の認定に伴い、当該計画に則った準備を推進し、移動体通信事業(Mobile Network Operator)として、2019年10月のサービス開始を目指しています。認定された移動体通信事業における設備投資額は2026年までに最大600,000百万円程度の見通しとしており、当社が2018年12月に発行した182,000百万円の利払繰延条項・期限前償還条項付無担保社債(劣後特約付)のほぼ同額を楽天モバイルネットワーク株式会社に出資することを予定しています。なお、残額については、楽天モバイルネットワーク株式会社において、リース、流動化ファイナンス等を活用して調達する見込みです。

 

(4) 経営成績に重要な影響を与える要因

経営成績に重要な影響を与える要因については、「第2 事業の状況 2 事業等のリスク」に記載のとおりです。

 

(5) 経営成績等の状況の概要に係る主要な項目における差異に関する情報

IFRSにより作成した連結財務諸表における主要な項目と、日本基準により作成した連結財務諸表におけるこれらに相当する項目との差異に関する事項は、以下のとおりです。

 

当連結会計年度(自 2018年1月1日 至 2018年12月31日)

① 売上収益

当社グループが顧客による継続的なアクセスやショッピングを促す目的等で展開するポイントプログラムにおけるポイントに関する将来の負担について、日本基準では、ポイント引当金繰入額として販売費及び一般管理費に計上していますが、IFRSでは、そのうち、IFRS第15号「顧客との契約から生じる収益」に従って会計処理される、顧客に支払われる対価に該当するポイントは、付与時に売上収益から控除しています。この影響により、IFRSの売上収益は日本基準に比べ約72,487百万円減少しています。

当社グループにおける書籍等の販売等について、日本基準では売上高を計上し、関連する売上原価を総額表示していますが、IFRSでは、対象となる取引が、IFRS第15号に従って会計処理される、当社グループが他の第三者の代理人の立場で行われる取引に該当するものと判断されるため、売上収益を純額表示しています。この影響により、IFRSの売上収益は日本基準に比べ約51,558百万円減少しています。

 

② 営業利益

のれんは、日本基準では一定の期間に亘って規則的に償却されますが、IFRSでは償却されず、減損テストの実施が求められています。この影響により、IFRSの営業利益は日本基準に比べ約20,414百万円増加しています。

貸倒引当金は、日本基準では貸倒実績率等合理的な基準により算定された貸倒見積高に基づき計上されますが、IFRSでは計上額算定にあたり予想信用損失モデルが適用されます。この影響により、IFRSの営業利益は日本基準に比べ約3,489百万円増加しています。