3【経営者による財政状態、経営成績及びキャッシュ・フローの状況の分析】

(1)経営成績等の状況の概要

当事業年度における当社の財政状態、経営成績及びキャッシュ・フロー(以下、経営成績等という。)の状況の概要は次のとおりであります。

 

① 財政状態及び経営成績の状況

当事業年度におけるわが国経済は、政府の経済政策や日本銀行による金融緩和を背景に雇用・所得環境や企業収益の改善などにより、緩やかな回復基調で推移しました。また、海外情勢におきましては、米中貿易摩擦の拡大、海外経済の不確実性、金融資本市場の変動の影響などが懸念され、景気の先行きは不透明な状況が続いております。

一方で、当社の事業が関連するBtoC-EC(消費者向け電子商取引)市場規模は、2016年に15.1兆円(前年比9.9%増)となり、2017年は16.5兆円(前年比9.1%増)まで成長しております。また、2017年のネットショッピングを利用した世帯(2人以上の世帯)の割合も34.3%(前年比6.5ポイント)と増加しており、引き続き電子商取引のさらなる拡大が見込まれております(経済産業省・総務省調べ)。

このような状況の中、当社はデジタルマーケティングにおける「パーソナライゼーション」を追求するため、独自のAI(人工知能)技術を開発発展させ、ECサイト運営企業、ウェブサービス企業向けに、AIを用いたマーケティング支援ツールである「リアルタイム・レコメンド・サービス」を提供してまいりました。

営業活動につきましては、EC市場の拡大を受け、アパレル、人材、総合通販等の既存業界のみならず、積極的な展示会出展やセミナー等の実施による新規受注の増加、及び電子書籍等メディア業界のユーザー増加により堅調に売上が伸長いたしました。また、BtoC-ECサイト以外にも、市場拡大が予想されるCtoC-ECサイトへのサービス提供を開始いたしました。2018年8月には、新サービスとして、行動情報から特定の商品の潜在顧客を可視化するAIマーケティングツール「プロスペクター」をリリースし、さらに、各業界に特化した機能強化を進めてまいりました。

研究開発につきましては、当社の次世代AIマーケティング・プラットフォーム「Aigent(アイジェント)7」の新機能開発を進めると同時に、新たなプラットフォームやサービスポートフォリオの技術開発に注力してまいりました。さらに新規サービス立ち上げの早期化を図るため、組織改編及び開発リソース等の増強を図ってまいりました。

また、先端技術の研究開発及びアジア地域への事業展開も視野に入れ、香港に子会社Silver Egg Technology Asia Limitedを設立し、事業展開等の準備を進めてまいりました(登記:2018年11月・出資:2019年1月)。

今後も新規顧客及び業界開拓に向けて積極的なリードジェネレーションを行い、シェアを拡大するとともに、EC市場のニーズに応えていくため、高い利便性と精度を持った最新AIマーケティング・テクノロジーサービスを提供し、あらゆるチャネルとデバイス上での顧客サイトのさらなる付加価値向上を実現してまいります。

以上の結果、当事業年度の営業収益は、918,001千円(前年同期比7.4%増)、営業利益134,248千円(前年同期比10.1%減)、経常利益134,315千円(前年同期比10.1%減)、当期純利益88,130千円(前年同期比7.7%減)となりました。

なお、当社は、レコメンデーションサービス事業の単一セグメントであるため、セグメント情報に関連付けた記載を行っておりません。

 

② キャッシュ・フローの状況

 当事業年度末における現金及び現金同等物(以下「資金」という。)は、前事業年度に比べ86,530千円増加し、788,594千円となりました。当事業年度における各キャッシュ・フローの状況とその要因は次のとおりであります。

 

(営業活動によるキャッシュ・フロー)

 当事業年度における営業活動の結果、得られた資金は、71,789千円(前事業年度は92,684千円の獲得)となりました。これは主に、税引前当期純利益の計上額133,822千円、売上債権の増加額12,819千円、法人税等の支払額56,540千円等があったことによるものであります。

 

(投資活動によるキャッシュ・フロー)

 当事業年度における投資活動の結果、得られた資金は、2,928千円(前事業年度は36,649千円の支出)となりました。これは主に、有形固定資産の取得による支出1,274千円、差入保証金の回収による収入4,201千円があったことによるものであります。

 

(財務活動によるキャッシュ・フロー)

 当事業年度における財務活動の結果、得られた資金は、11,812千円(前事業年度は40,178千円の獲得)となりました。これは、株式の発行による収入11,812千円によるものであります。

 

③ 生産、受注及び販売の実績

a.生産実績

 当社で行う事業は、提供するサービスの性格上、生産実績の記載になじまないため、当該記載を省略しております。

 

b.受注実績

 当社で行う事業は、提供するサービスの性格上、受注実績の記載になじまないため、当該記載を省略しております。

 

c.販売実績

 当事業年度の販売実績は次のとおりであります。

サービスの名称

当事業年度

(自 2018年1月1日

至 2018年12月31日)

前年同期比(%)

レコメンデーションサービス事業(千円)

918,001

107.4

合計(千円)

918,001

107.4

 (注)1.当社の事業セグメントは、レコメンデーションサービス事業の単一セグメントであるため、セグメント別の記載をいたしておりません。

2.上記の金額には、消費税等は含まれておりません。

3.主要な販売先については、相手先別販売実績の総販売実績に対する割合がいずれも100分の10未満であるため、記載を省略しております。

 

(2)経営者の視点による経営成績等の状況に関する分析・検討内容

経営者の視点による当社の経営成績等の状況に関する認識及び分析・検討内容は次のとおりであります。

なお、文中の将来に関する事項は、当事業年度末現在において判断したものであります。

 

① 重要な会計方針及び見積り

当社の財務諸表は、わが国において一般に公正妥当と認められている会計基準に基づき作成されております。この財務諸表の作成にあたって、経営者による会計方針の選択・適用、資産・負債及び収益・費用の報告金額並びに開示に影響を与える見積りを必要とします。経営者は、これらの見積りについて過去の実績や現状等を勘案し合理的に判断していますが、実際の結果は、見積り特有の不確実性があるため、これらの見積りと異なる場合があります。当社の財務諸表で採用する重要な会計方針は後記「第5 経理の状況 1 財務諸表等(1)財務諸表 注記事項 重要な会計方針」に記載しております。

 

② 当事業年度の経営成績等の状況に関する認識及び分析・検討内容

a.経営成績等

(イ)財政状態

(資産)

 当事業年度末における資産は、前事業年度末に比べ84,281千円増加し、1,005,957千円となりました。その主な要因は、現金及び預金の増加86,530千円、売掛金の増加12,819千円、差入保証金の減少9,545千円によるものであります。なお、香港子会社への出資は2019年1月に実施しているため、当事業年度末の関係会社株式残高には当該出資金は含まれておりません。

(負債)

 当事業年度末における負債は、前事業年度末に比べ15,661千円減少し、105,884千円となりました。その主な要因は、未払金の減少5,180千円、未払法人税等の減少11,089千円によるものであります。

(純資産)

 当事業年度末における純資産は、前事業年度末に比べ99,943千円増加し、900,072千円となりました。その主な要因は、資本金の増加5,906千円、資本剰余金の増加5,906千円、当期純利益の計上に伴う利益剰余金の増加
88,130千円によるものであります。

 

(ロ)経営成績

(営業収益)

 当事業年度の営業収益は918,001千円となり、前年同期と比べ62,865千円増加しました。これは業績拡大に伴う売上の増加によるものであります。

(営業利益)

 当事業年度の営業費用は783,752千円となり、前年同期と比べ77,899千円増加しました。これは主に、業績拡大に伴う人材関連費用、AWSへの移行に伴う通信関連費用等の積極的投資の増加によるものであります。

 この結果、営業利益134,248千円となり、前年同期と比べ15,034千円減少しました。

(営業外収益、営業外費用及び経常利益)

 当事業年度の営業外費用の計上はなく、営業外収益は67千円となり、これは受取利息及び受取手数料によるものであります。

 この結果、経常利益は134,315千円となり、前年同期と比べ15,063千円減少しました。

(特別利益、特別損失及び当期純利益)

 当事業年度の特別利益の計上はなく、特別損失は493千円となり、これは関係会社株式評価損であります。また、法人税等合計(法人税等調整額を含む)は45,691千円となり、これらの結果、当期純利益は88,130千円となり、前年同期と比べ7,308千円減少しました。

 

(ハ)キャッシュ・フローの状況の分析

各キャッシュ・フローの状況とそれらの要因については、「(1)経営成績等の状況の概要 ②キャッシュ・フローの状況」をご参照ください。

 

b.経営成績に重要な影響を与える要因

当社は、「2 事業等のリスク」に記載のとおり、事業環境、事業内容、組織体制、法的規制等、様々なリスク要因が当社の経営成績に重要な影響を与える可能性があると認識しております。そのため、当社は常に市場動向に留意しつつ、内部管理体制を強化し、優秀な人材を確保し、市場のニーズに合ったサービスを展開していくことにより、経営成績に重要な影響を与えるリスク要因を分散・低減し、適切に対応を行ってまいります。

c.資本の財源及び資金の流動性についての分析

当社は、健全で安定した財務体質の形成に努めております。

必要な運転資金及び設備投資資金を全額自己資金で賄っており、自己資金の範囲内で安全かつ安定的な資金運用が可能と認識しております。