3【経営者による財政状態、経営成績及びキャッシュ・フローの状況の分析】

(1)経営成績等の状況の概要

当事業年度における当社の財政状態、経営成績及びキャッシュ・フロー(以下「経営成績等」という。)の状況の概要は次のとおりであります。

なお、当社は、2021年12月1日付で連結子会社であるMynd株式会社を吸収合併したことにより連結子会社が存在しなくなったため、2022年6月期第2四半期より連結決算から非連結決算へ移行しております。

 

①財政状態および経営成績の状況

当事業年度におけるわが国経済は、新型コロナウイルスの感染拡大懸念が一年を通じて続く中、ウクライナ情勢に起因する資源価格の高騰や急激な円安の進行による物価上昇が、企業業績や国内消費回復の重しとなり、先行き不透明な状態が続きました。一方、国内ICT市場は、ビジネスから日常生活のあらゆる場面でのデジタル化が加速する中、企業システムのクラウド移行や、サブスクリプションビジネスの拡大を背景に、底堅い成長を続けております。

このような中、当事業年度は当社の中期経営計画(2020年6月期~2023年6月期の4年間)の3年目にあたり、売上高は、受注活動がコロナ禍前を上回る水準に達してきていることをふまえて、中期経営計画において目標とする年率20%前後の売上成長へ回復させる計画としておりました。また、利益面は、今後の当社の持続的な成長の礎とするための、投資を伴う3つの重点アクション(積極的な人材採用の継続、プロダクト事業の再成長、組織力強化のためのオフィス集約・移転)を実行しながら、売上成長と同等の利益成長を実現することを目指し、事業運営を行いました。

実際、第3四半期累計期間までは、プロフェッショナルサービス事業が業績全体を牽引し、売上高・利益面ともに期初の想定を上回り、好調に推移いたしました。しかしながら、第4四半期会計期間の売上高は、プロフェッショナルサービス事業における案件の期ずれ等、およびプロダクト事業におけるフロー売上高の減少により、想定を下回りました。

売上高が想定を下回る一方で、新卒・中途社員の入社により従業員数が第4四半期会計期間中に54名純増したこと、急激な円安の進行による海外製品の仕入高やクラウド利用料の増加によりプロダクト事業の利益率が低下したこと、新オフィスへの移転による一過性の費用が発生したこと等による費用増により、第4四半期会計期間の利益は第3四半期会計期間を大きく下回りました。

その一方で、本年6月28日付にて株式会社TimeTechnologiesの株式取得(子会社化)を決議するなど、プロダクト事業の再成長のための投資判断を行いました。

この結果、当事業年度の売上高は8,561,311千円(前年同期比20.6%増)、営業利益は1,144,952千円(前年同期比36.0%増)、経常利益は1,166,580千円(前年同期比31.2%増)、当期純利益は803,246千円(前年同期比49.3%増)となり、2022年1月25日に公表した個別業績予想を下回ったものの、前年同期比では大きな成長を達成いたしました。

 

当事業年度における報告セグメント別の業績は次のとおりであります。

なお、当社は、当事業年度より非連結決算へ移行したことから、セグメント別の業績について、前事業年度との比較は行っておりません。

 

a.プロフェッショナルサービス事業

プロフェッショナルサービス事業は、データ分析、システム開発を含むコンサルティング、人的支援を通じて、顧客企業のデータ活用支援を行う事業であります。

当事業年度において、第3四半期累計期間までは、データ活用に対する強い需要をもとに、案件の長期化・大型化が進んだことにより、売上高・利益面ともに期初の想定を上回るペースで好調に推移いたしました。

しかしながら、第4四半期会計期間においては、主に、案件の期ずれが複数件発生したこと、複数の中型案件が年度末(2022年3月末)に区切りを迎えたことに対し、その売上減を補う新規売上を確保できなかったことから、売上高は第3四半期会計期間と比べ6.2%下回る結果となりました。当事業は、総費用に占める従業員人件費等の固定費の割合が大きいため、売上減が利益減に直結する形となり、第4四半期会計期間のセグメント利益は第3四半期会計期間と比べ12.8%下回る結果となりました。

この結果、売上高は6,075,311千円、セグメント利益は2,543,090千円となりました。

 

 

b.プロダクト事業

プロダクト事業は、自社製および他社製プロダクトの提供を通じて、顧客企業のデータ活用支援を行う事業であります。

当事業年度においては当事業の再成長を期し、主力プロダクトに人材をはじめとして経営資源を集中させ、それ以外にかかる費用の適正化を図るとともに、当事業に係る部門を集約する組織変更を実施し、部門連携の促進によるセールス・マーケティングプロセス機能および販売力の強化に取り組んでまいりました。第4四半期会計期間においては、従前から決定していた大型案件の契約終了や主力ではないプロダクトの販売終了によるストック売上高の減少を新規案件の獲得で補うことができた一方で、人的支援サービスによるフロー型売上高が減少したため、第4四半期会計期間の売上高は、第3四半期会計期間と比べ5.9%下回る結果となりました。これに加えて、急激な円安進行により、海外製品の仕入高やクラウド利用料が増加したことが費用の重しとなり、第4四半期会計期間のセグメント利益は第3四半期会計期間と比べ46.4%下回る結果となりました。

この結果、売上高は2,486,000千円、セグメント利益は610,798千円となりました。

 

 続いて、当事業年度末における資産合計は、主に建物(純額)の増加463,229千円を主因とする固定資産の増加により6,148,543千円となり、前事業年度末に比べ361,926千円増加いたしました。

当事業年度末における負債合計は、主に資産除去債務の増加147,670千円を主因とする固定負債の増加により1,300,903千円となり、前事業年度末に比べ196,736千円増加いたしました。

 当事業年度末における純資産合計は、4,847,640千円となり、前事業年度末に比べ165,189千円増加いたしました。これは主に繰越利益剰余金の増加803,246千円があった一方で、自己株式の増加655,490千円によるものであります。

 

②キャッシュ・フローの状況

当社は、当事業年度より非連結決算へ移行したことから、キャッシュ・フローの状況について、前事業年度との比較は行っておりません。

当事業年度末における現金及び現金同等物(以下「資金」という。)の残高は2,908,239千円となりました。

各キャッシュ・フローの状況とその要因は以下のとおりであります。

 

(営業活動によるキャッシュ・フロー)

営業活動の結果獲得した資金は、1,125,414千円となりました。これは主に税引前当期純利益1,057,922千円、減価償却費233,640千円、未払費用の増加106,581千円、売上債権の減少80,190千円、契約負債の増加55,284千円があった一方で、法人税等の支払額356,234千円、棚卸資産の増加52,278千円によるものであります。

 

(投資活動によるキャッシュ・フロー)

投資活動の結果使用した資金は、948,969千円となりました。これは主に有形固定資産の取得による支出407,645千円、敷金及び保証金の差入による支出263,238千円、投資有価証券の取得による支出120,000千円、無形固定資産の取得による支出110,929千円、資産除去債務の履行による支出47,418千円によるものであります。

 

(財務活動によるキャッシュ・フロー)

財務活動の結果使用した資金は、698,783千円となりました。これは自己株式の取得による支出698,783千円によるものであります。

 

 

③生産、受注及び販売の実績

a.生産実績

当社は、生産に該当する事項がありませんので、生産実績に関する記載はしておりません。

 

b.受注実績

当社は、概ね受注から納品までの期間が短いため記載を省略しております。

 

c.販売実績

当事業年度における販売実績をセグメント別に示すと、次のとおりであります。

セグメントの名称

当事業年度

(自 2021年 7月 1日

至 2022年 6月30日)

金額(千円)

前年同期比(%)

プロフェッショナルサービス事業

6,075,311

プロダクト事業

2,486,000

調整額

合計

8,561,311

(注)1.  当事業年度の主な相手先別の販売実績及び当該販売実績の総販売実績に対する割合は次のとおりであります。

相手先

当事業年度

(自  2021年 7月 1日

至  2022年 6月30日)

金額(千円)

割合(%)

ヤフー株式会社

1,032,168

12.1

伊藤忠商事株式会社

918,002

10.7

2. 当事業年度より非連結決算へ移行したことから、前事業年度との比較は行っておりません。

 

(2)経営者の視点による経営成績等の状況に関する分析・検討内容

経営者の視点による当社グループの経営成績等の状況に関する認識及び分析・検討内容は次のとおりであります。なお、文中の将来に関する事項は、本有価証券報告書の提出日現在において判断したものであります。

 

①財政状態および経営成績の状況に関する認識および分析・検討内容

 当事業年度の売上高8,561,311千円は、当社の期初予想8,500,000千円を超えるものでありますが、2022年2月10日付にて修正した業績予想8,600,000千円を下回るものであり、下期の業績が業績予想の修正時点の想定を下回ったというものとなります。これは、上期においては、プロフェッショナルサービス事業を中心に高稼働が実現したものの、下期においては、プロダクト事業の伸び悩みの影響がある一方で、プロフェッショナルサービス事業において案件の終了(ウクライナ情勢や円安影響を理由とする案件終了もある)や納品時期の期ずれ(当初の終了予定時期に案件が終了せず、翌事業年度に売上計上がずれ込んだもの)が発生したことが要因となっております。売上高が下期に伸び悩み、第3、第4四半期会計期間の2四半期連続で売上高が直前四半期を下回ったことは、継続的な業績拡大を志向し、また新卒社員の戦力化を下期より見込んで事業運営を行う当社として、良い状況とはいえません。もっとも、上期が好調であったために下期が苦戦したように見えることが、この2四半期連続の売上高減少の要因のひとつでもあるため、翌事業年度においても売上高の減少が継続するものとは想定しておりません。

 当事業年度の経常利益1,166,580千円も、期初予想1,080,000千円を上回るものでありますが、2022年2月10日付にて修正した業績予想1,250,000千円を下回るものであり、売上高と同じく、下期の業績が業績予想の修正時点の想定を下回ったというものとなります。これは、前述した売上高の伸び悩み以外に、下期は堅調に人材採用が進んだこと、円安により海外製品の仕入高およびドルベースで算出されるクラウドサービスの利用料が増加したことが要因となっております。なお、オフィスの移転に伴う費用増は、期初に想定した範囲に収まっております。また、第4四半期会計期間の営業利益の減少のうち65百万円程度については、オフィス移転に伴う一過性の費用であり、翌事業年度以降に継続するものではありません。

 

 なお、当社の当事業年度末の従業員数は、前事業年度末比106名増という期初目標を下回る76名増に留まりましたが、前事業年度の58名増、前々事業年度の66名増からは増員ペースを加速できているものであり、また、下期の人材採用が好調であったことからも採用力の改善が進んでいるものと認識しております。ただし、過去の人材採用の遅れを一気に取り戻すような年率20%を大きく超える積極採用は、適切な人材の採用および育成の観点から容易ではないとの認識もあり、今後も年率20%程度の増員ペースを継続したいと考えております。

 そして、当事業年度のROEは、中期経営計画において目標としているROE20%程度を下回る16.9%となりました。当社は、自己株式取得を行いROEの低下を防止する対応を行っておりますが、この16.9%という結果は、オフィス移転および中期的な収益向上のための積極的な人材採用等の投資により当期純利益の増加が限定的になると考えた期初の想定の範囲内であります。また、自己資本の規模の大きさについても、手元資金を活用するM&Aのような資本活用に備えているものとなります。なお、前事業年度に続き、2022年8月10日開催の当社取締役会において、株主の皆さまへの利益還元と資本効率の向上を図るとともに、役員・従業員に対する株式報酬への活用、自己株式を利用した M&A・資本提携等への活用などを目的として、自己株式の取得を決議しております。

 

 セグメントごとの経営成績の状況に関する認識および分析・検討内容は次のとおりであります。

 

(プロフェッショナルサービス事業)

 当事業年度において、プロフェッショナルサービス事業は、引き続き国内企業によるDX投資の拡大が見込まれる中で、顧客企業の経営全体や事業全体に関わる案件獲得を推進することによる収益拡大を目指してまいりました。前述のとおり、上期は稼働率が高い水準で推移し、売上高・利益も好調であった一方で、下期においては案件の終了等から稼働率が低下したこと、不採算の大型案件の影響により他の案件の獲得が限定的となったこと、そして事業年度末における納品時期の期ずれが発生したことなどから、第3、第4四半期会計期間と2四半期連続の減収となっております。しかしながら、売上高は6,075,311千円と事業年度単位での拡大を見せており、利益面も各四半期会計期間で6億円超、年間のセグメント利益率が41.9%となり、当社として適正と考え、目指している40%超のセグメント利益率を確保しております。2四半期連続での減収となったのは、上期の高稼働の反動と第4四半期会計期間における若干の低迷の影響であり、今後は、従業員数の増加および組織成長に応じた収益の拡大が可能と考えております。

 事業環境としては、今後も、ウクライナ情勢や円安に伴う経済環境の変化の影響を受ける業界からの受注の減少や、コロナ禍による影響が大きい業界からの新規受注や売上規模の回復に時間がかかる可能性がある一方で、これらの影響がデジタル化などの社会変化を促進する中で、DXをテーマとする企業変革やデータ活用に対する需要は継続・拡大し続けることを想定しているため、これらの需要を捉えて案件を獲得し、収益を拡大していくことが可能であると認識しております。

 

(プロダクト事業)

 当事業年度において、プロダクト事業は、大規模案件の受注活動への注力から中小型案件獲得への再注力を狙った一年でありましたが、主力ではないプロダクトの販売終了による売上高の減少が継続的に発生し、また、第4四半期会計期間において従前から決定していた大型案件の終了があったこともあり、拡大に注力したストック型売上高が第4四半期会計期間に減少するなど、ストック型売上高の拡大が限定的となりました。また、第2、第3四半期会計期間において、フロー型売上高(人的支援サービスによるものが主体)が拡大したこともあり、当事業年度の売上高は2,486,000千円となりましたが、セグメント利益は610,798千円に留まりました。この結果、セグメント利益率は24.6%となり、当社として適正と考え、目指している30%を下回るものとなりました。

 プロダクト事業は、自社開発製品、他社製品を問わず、月額サービス利用料等によるストック型売上高の継続的な拡大が重要となる事業であるため、解約を抑止するだけでなく、一定程度は発生し得る解約による売上高の減少を補うような新規の営業活動が不可欠であります。変化の激しいデジタルマーケティング領域において新規案件を獲得するには、主力製品「Rtoaster(アールトースター)」がかつて謳っていた2018年までの3年連続「DMP市場No.1」といったキーワードから、CX、CDPといった新たなトレンドワードにより生み出される需要に対応する必要があります。このトレンドの変化に対する対応として、2020年10月に「Rtoaster」のリブランドを発表しており、その浸透に努めておりましたが、その効果が限定的であり、新規案件の獲得が当社の想定を下回っているため、事業の立て直しが必要であると認識しております。

 なお、日本国内のEC事業は今後も拡大が見込まれており、デジタルマーケティング領域への投資や各種製品の活用が進んでいくなかで、製品間の競争も継続していくと想定しております。このような競争は、デジタルマーケティングの変化・進化のなかで、今後も継続するものと想定しております。そのため、利益を度外視した短期的な成長ではなく、当社の扱う製品の進化・変化(提携・M&A等による新たな製品の取扱いを含む)と共に、利益と成長をバランスさせた成長を実現したいと考えております。

 

 財政状態の分析は、次のとおりであります。

 

当事業年度末における資産合計は、6,148,543千円となり、前事業年度末に比べ361,926千円増加いたしました。

流動資産の残高は、4,437,579千円となり、前事業年度末に比べ482,392千円減少いたしました。これは主に現金及び預金の減少482,259千円によるものであります。

また、固定資産の残高は1,710,963千円となり、前事業年度末に比べ844,319千円増加いたしました。これは主に建物(純額)の増加463,229千円、差入保証金の増加263,238千円、投資有価証券の増加136,949千円があった一方で、繰延税金資産の減少29,884千円によるものであります。

 

当事業年度末における負債合計は、1,300,903千円となり、前事業年度末に比べ196,736千円増加いたしました。

流動負債の残高は、1,151,476千円となり、前事業年度末に比べ47,452千円増加いたしました。これは主に未払金の増加104,189千円、未払費用の増加98,094千円、契約負債(前事業年度においては前受収益)の増加55,284千円 があった一方で、未払法人税等の減少108,867千円、資産除去債務の減少57,195千円、事務所移転費用引当金の減少26,018千円、賞与引当金の減少21,440千円によるものであります。

また、固定負債の残高は149,426千円となり、前事業年度末に比べ149,284千円増加いたしました。これは主に資産除去債務の増加147,670千円によるものであります。

当事業年度末における純資産合計は、4,847,640千円となり、前事業年度末に比べ165,189千円増加いたしました。これは主に繰越利益剰余金の増加803,246千円、その他有価証券評価差額金の増加13,130千円があった一方で、自己株式の増加655,490千円によるものであります。

この結果、自己資本比率は78.8%となりました。

 

②キャッシュ・フローの状況の分析・検討内容ならびに資本の財源および資金の流動性に係る情報

(キャッシュ・フローの状況分析)

 当社は、プロフェッショナルサービス事業のように固定資産投資の必要性が小さい事業における利益の多くをキャッシュ生成につなげているだけでなく、プロダクト事業においても、自社開発製品と他社製品の販売を組み合わせることにより、ソフトウエア資産を中心とする固定資産の増加を限定的なものとしながらの利益確保を実現しております。

 当社は、このようなキャッシュ・フロー創出力のある事業により事業運営および成長に必要な資金需要をまかなっております。また、事業運営に必要な資本的支出のうち固定資産となりうるものは、組織拡大を支えるオフィス移転や、プロダクト事業の自社開発ソフトウエアの保守・改善のための継続的な開発に伴うものが主たるものとなります。

 そのため、当社グループの通常の事業運営における投資としては、人材採用や昇給などの人的分野に関するものが最重要であると認識しております。この人的分野に対する投資は、人材の質を維持・確保するためにも、事業の営業キャッシュ・フローの範囲内で行う方針としており、当事業年度においても、人的分野の投資は営業キャッシュ・フローの範囲で実施したものと分析しております。なお、当事業年度に実施したオフィス移転は大きな投資ではありますが、当事業年度の営業キャッシュ・フローの範囲に収まるといえる投資となっております。

 

 なお、当事業年度においては手元資金を利用したM&A等の実施がありませんでしたが、2022年6月28日付にて取締役会決議し、2022年7月29日に株式取得した株式会社TimeTechnologiesの子会社化のための現金の支出が同日に発生いたしました。手元資金については、今後もこのようなM&Aの可能性を含めて、事業運営に必要な規模感に調整していくことを想定しております。

 

(財務戦略の考え方)

 既存事業の成長については、営業キャッシュ・フローの範囲内での投資を予定しているため、外部資金の調達を伴うような資本的支出や人的分野への投資は予定しておりません。そして、事業の安定的な運営に必要な水準を超えた資金については、M&Aを含む事業成長のために有効活用することが、企業価値向上のための最優先課題であると認識しております。ただし、資本の有効活用が進まない場合には、平均ROE20%程度の数値目標の達成に向けて、ROEの不用意な低下を避ける観点でも、自己株式の取得、配当などの株主還元を検討していくものとなります。なお、前述のとおり、当社は2022年8月10日開催の取締役会において、自己株式の取得を決議しております。

 なお、当社グループが属する市場の急成長に対応していくためには、他社との提携や買収案件に対応するための資金を機動的に確保する必要があると認識しており、流動性の高い資金を比較的厚めに保持することが重要であると考えていると同時に、手元資金では対応できない買収等の案件を実行するための金融機関等からの借入や資本市場での調達についても検討する可能性があります。

 

③重要な会計上の見積りおよび当該見積りに用いた仮定

当社の財務諸表は、わが国において一般に公正妥当と認められている会計の基準に基づき作成されております。

この財務諸表の作成に当たりまして、事業年度末日における資産および負債の数値、事業年度に係る収益および費用に影響を及ぼすような仮定や見積りを必要とします。これらの仮定や見積りについては不確実性が存在するため、仮定あるいは条件の変化により、実際の結果と異なる可能性があります。

 当社の財務諸表を作成するにあたって採用している重要な会計方針は、「第5 経理の状況 1 財務諸表等 (1)財務諸表 注記事項(重要な会計方針)」に記載のとおりであります。