3 【経営者による財政状態、経営成績及びキャッシュ・フローの状況の分析】

(1)経営成績等の状況の概要

当連結会計年度における当社グループの財政状態、経営成績及びキャッシュ・フロー(以下「経営成績等」という。)の状況の概要は次のとおりであります。

 

① 財政状態及び経営成績の状況

a. 経営成績の概要

当連結会計年度におけるわが国経済は、米国・中国の貿易摩擦問題や英国のEU離脱による影響等、世界情勢のリスクが懸念される中、また、国内においても自然災害が相次ぎ経済に対する不透明感があったものの、国内企業の業績や雇用・所得の改善が見られるなど、概ね回復基調で推移しました。

当社グループ主力ユーザーの水産業界におきましては、一部水産資源の漁獲量の規制や猛暑や台風などかつてない異常気象によるサケ、サンマやスルメイカなどの不漁が漁業関連業者へ影響を与えるなど厳しい状況にありますが、世界的な魚食ブームの拡大、国内でも健康志向による魚食への関心は高まっており明るい兆しも見られます。

このような状況のもと、当社グループの売上高は、定置網、養殖網部門や獣害防止ネット等の受注は増加しました。その反面、上半期に自然災害が多発したこと、旋網、船舶部門で予定した売上高の一部が次期にずれたこと、海外ではエルニーニョ現象の影響でペルー向けの受注が減少したことなどが影響して、前期と比べて減少しました。営業利益は、製品の内製化の進展、オリジナル商材の販売増加等による収益の寄与はありましたが、施工工事の減少、貸倒引当金繰入額や人件費等の費用が増加したことにより、前期と比べて減少しました。また、営業外費用で為替差損や持分法による投資損失を計上しました。

この結果、当連結会計年度の売上高は18,767百万円(前期比1.3%減)、営業利益は861百万円(前期比13.6%減)、経常利益は862百万円(前期比12.0%減)、親会社株主に帰属する当期純利益は607百万円(前期比15.5%減)となりました。

 セグメント別の業績は次のとおりであります。

 [漁業関連事業]

売上高は15,399百万円(前期比1.3%減)となりました。主な要因は、定置網、養殖網、海苔網等の受注は増加しましたが、上半期に自然災害が多発したこと、北海道地区の不漁、旋網、船舶部門で予定していた売上高の一部が翌期にずれたことなどが影響して、前期と比べて減少しました。利益面は、製造工程の内製化の進展、オリジナル商材の販売増加等による収益の寄与はありました。しかし、災害等の影響もあり、納期の早期化、延期等が発生し、製造の後工程の平準化が難しく、コストアップになりました。また、原材料費、人件費等の費用が増加したことにより、セグメント利益は755百万円(前期比8.5%減)となりました。

 [陸上関連事業]

売上高は3,359百万円(前期比1.4%減)となりました。主な要因は、獣害防止ネット、遊具ネット及び建設資材等の受注は増加しましたが、施工工事及び防虫網の受注が減少したことなどにより、前期と比べて減少しました。利益面は、施工工事の売上高が減少した影響が大きく、セグメント利益は106百万円(前期比38.4%減)となりました。

 [その他]

前期に引き続き機械の部品加工等の受注は低調でしたが、小口商材が増加し、売上高は8百万円(前期比35.6%増)となりました。利益面は、売上高の増加で若干改善し、セグメント損失0百万円(前期は1百万円の損失)となりました。

b. 財政状態の概要

 [資産]

流動資産は、前連結会計年度末と比べ263百万円の増加となり14,088百万円となりました。これは主に期末に売上高が増加したことなどにより、売上債権が増加したこと等によるものです。

固定資産は、前連結会計年度末と比べ270百万円の増加となり6,878百万円となりました。これは主に新たに当社グループ入りをした連結子会社の増加により、固定資産、のれん等が増加したことによるものです。

 [負債]

流動負債は、前連結会計年度末と比べ752百万円の増加となり9,789百万円となりました。これは主に短期借入金が増加したこと等によるものです。

固定負債は、前連結会計年度末と比べ557百万円の減少となり5,270百万円となりました。これは主に長期借入金が減少したこと等によるものです。

 [純資産]

純資産は、前連結会年度末と比べ338百万円の増加となり5,906百万円となりました。これは主に親会社株主に帰属する当期純利益の計上によるものです。

 

② キャッシュ・フローの状況

 当連結会計年度の現金及び現金同等物につきましては、営業活動により735百万円増加し、投資活動により723百万円減少し、財務活動により78百万円減少した結果、当連結会計年度末残高は728百万円となり、前連結会計年度末残高と比べ20百万円の減少となりました。

   (単位:百万円)

 

前連結会計年度

当連結会計年度

前年度比増減額

営業活動によるキャッシュ・フロー

1,003

735

△267

投資活動によるキャッシュ・フロー

△723

△723

△0

財務活動によるキャッシュ・フロー

44

△78

△122

現金及び現金同等物の期末残高

748

728

△20

 

 

(営業活動によるキャッシュ・フロー)

営業活動による資金は、税金等調整前当期純利益は862百万円となり、増加要因として減価償却費520百万円等があり、減少要因として売上債権の増加445百万円及びたな卸資産の増加104百万円により735百万円となりました。

 この結果、営業キャッシュ・フローは前連結会計年度と比べ267百万円の減少となりました。

(投資活動によるキャッシュ・フロー)

投資活動による資金は、有形固定資産の取得による支出618百万円及び貸付による支出89百万円等により△723百万円となりました。

 この結果、投資キャッシュ・フローは前連結会計年度と比べ0百万円の減少となりました。

(財務活動によるキャッシュ・フロー)

財務活動による資金は、長短借入金の借入・返済による純増額184百万円、配当金の支払128百万円等により△78百万円となりました。

 この結果、財務キャッシュ・フローは前連結会計年度と比べ122百万円の減少となりました。

 

 

③ 生産、受注及び販売の実績

a. 生産実績

当連結会計年度の生産実績をセグメントごとに示すと、次のとおりであります。

 

セグメントの名称

生産高(千円)

前期比(%)

漁業関連事業

7,417,328

103.6

陸上関連事業

1,268,510

83.5

 報告セグメント計

8,685,838

100.1

その他

8,760

133.9

合計

8,694,599

100.1

 

(注) 1 セグメント間取引については相殺消去しております。

2 金額は、販売価格によっております。

3 上記の金額には、消費税等は含まれておりません。

 

b. 受注実績

当連結会計年度の受注実績をセグメントごとに示すと、次のとおりであります。

 

セグメントの名称

受注高(千円)

前期比(%)

受注残高(千円)

前期比(%)

漁業関連事業

15,402,720

98.9

1,470,950

100.2

陸上関連事業

3,368,660

98.8

469,910

102.1

 報告セグメント計

18,771,380

98.8

1,940,861

100.7

その他

8,547

119.3

3,201

107.2

合計

18,779,928

98.9

1,944,062

100.7

 

 (注) 1 セグメント間取引については相殺消去しております。

2 金額は、販売価格によっております。

3 上記の金額には、消費税等は含まれておりません。

 

c. 販売実績

当連結会計年度の販売実績をセグメントごとに示すと、次のとおりであります。

 

セグメントの名称

販売高(千円)

前期比(%)

漁業関連事業

15,399,473

98.7

陸上関連事業

3,359,079

98.6

 報告セグメント計

18,758,552

98.7

その他

8,763

135.6

合計

18,767,316

98.7

 

(注) 1 セグメント間取引については相殺消去しております。

2 上記の金額には、消費税等は含まれておりません。

 

 

(2)経営者の視点による経営成績等の状況に関する分析・検討内容

経営者の視点による当社グループの経営成績等の状況に関する認識及び分析・検討内容は次のとおりであります。

なお、文中の将来に関する事項は、当連結会計年度末現在において判断したものであります。

 

① 重要な会計方針及び見積り

当社グループの連結財務諸表は、わが国において一般の公正妥当と認められる会計基準に基づき作成されております。重要な会計方針につきましては、「第5 経理の状況 1.連結財務諸表等 連結財務諸表作成のための基本となる重要な事項」に記載しているとおりであります。この連結財務諸表の作成にあたる見積りにつきましては、経営者により、会計基準の範囲内で行われている部分があります。これらの見積りにつきましては、継続して評価し、必要に応じて見直しを行っておりますが、見積りには不確実性が伴うため、実際の結果とは異なる場合があります。

② 当連結会計年度の経営成績等の状況に関する認識及び分析・検討内容

(経営成績)

当連結会計年度の経営成績は、売上高については18,767百万円(前期比1.3%減)となりました。これは、定置網、養殖網部門や獣害防止ネット等の受注は増加しました。その反面、上半期に自然災害が多発したこと、旋網、船舶部門で予定した売上高の一部が次期にずれたこと、海外ではエルニーニョ現象の影響でペルー向けの受注が減少したことなどが影響して、前期と比べて減少しました。売上総利益は、生産の平準化を図っておりますが、付加価値の高い定置網部門の売上高が減少し、3,844百万円(前期比2.5%増)となりました。営業利益は、製品の内製化の進展、オリジナル商材の販売増加等による収益の寄与はありましたが、施工工事の減少、貸倒引当金繰入額や人件費等の費用が増加したことにより、861百万円(前期比13.6%減)となりました。経常利益は、補助金収入や為替差損及び持分法による投資損失の計上により、862百万円(前期比12.0%減)となりました。法人税等の計上により親会社株主に帰属する当期純利益は607百万円(前期比15.5%減)となりました。

当社グループは、独自性のある付加価値の高い製品の開発や販売を行い、他社との差別化を図り、売上高、収益の確保に努めてまいります。また、漁業部門においては、他社との競合に対応し、シェアを拡大するため、各分野の専門性を重視した体制を構築し、顧客のニーズに合った提案、製商品の提供のスピード化を図っております。

(財政状態)

  当連結会計年度末の財政状態は、総資産については、前連結会計年度末と比べ534百万円の増加となり20,967百万円となりました。これは、期末に売上高が増加したことなどにより、売上債権が増加したこと及び連結子会社の増加による、のれんの増加等によるものです。在庫については前期並みの水準を維持できていると認識しており、当社グループは在庫管理を徹底することで、適正在庫を揃え、競争力強化を目指しており、引き続き在庫水準の管理に努めてまいります。

 負債は、前連結会計年度末と比べ195百万円の増加となり15,060百万円となりました。これは主に運転資金調達のための短期借入金が増加したこと等によるものです。

(キャッシュ・フロー)

当連結会計年度の営業活動によるキャッシュ・フローは、735百万円の収入(前連結会計年度は1,003百万円の収入)となりました。税金等調整前当期純利益は862百万円となり、増加要因として減価償却費520百万円等があり、減少要因として売上債権の増加445百万円及びたな卸資産の増加104百万円によるものです。

当社グループは継続的に安定した営業キャッシュ・フローを確保できるよう、売上債権の管理に努めてまいります。

(資本の財源及び資金の流動性)

当社グループの運転資金及び設備資金につきましては、自己資金及び銀行等の金融機関からの借入により資金調達しております。借入金による資金調達は、運転資金は短期借入金、設備投資等は長期借入金、割賦契約に基づく長期未払金により調達しております。

なお、当連結会計年度末における借入金及び長期未払金(割賦)を含む有利子負債の残高は8,923百万円となっております。また、当連結会計年度末における現金及び現金同等物の残高は728百万円となっております。