3【経営者による財政状態、経営成績及びキャッシュ・フローの状況の分析】

(1)経営成績等の状況の概要

 当連結会計年度における当社グループの財政状態、経営成績及びキャッシュ・フロー(以下「経営成績等」という。)の状況の概要は次のとおりであります。

① 財政状態及び経営成績の状況

 当連結会計年度(2019年9月1日から2020年8月31日まで)における我が国経済は、雇用、所得環境の改善も続いており、穏やかな回復基調が続いておりました。しかしながら、新型コロナウイルス感染症(COVID-19)の感染拡大防止に向けた経済活動の自粛等の影響により、景気が急速に悪化、感染拡大の終息の見通しがたっていないことからも、先行き不透明な状況となっております。

 当社グループの主たる事業領域である不動産市場においては、日本銀行や各国中央銀行による緊急金融緩和策により、十分な資金供給がされているものの、金融機関および投資家の慎重な姿勢が続いており、その動向は引き続き注視すべき状況にあります。

 このような状況の下、ホテル関連市場においては、新型コロナウイルスの感染拡大の影響により、インバウンド需要の消失、国内旅行・出張の自粛が続いておりますが、政府は新型コロナウイルスに関する緊急経済対策の中で、観光予算1.7兆円を計上し、感染症の流行収束状況を見極めつつ、官民一体型の需要喚起策「Go Toキャンペーン」を講じるとしています。当社グループでは、家族・グループ旅行等の需要に対応した「アパートメントホテル(客室標準面積35㎡以上、定員4名以上を想定)」の開発を手掛けており、各部屋にキッチン、洗濯機等、長期滞在に対応した設備を完備していることから、コロナ禍における国内旅行回帰等の需要の取り込みが見込まれますが、足元は金融機関等の慎重な姿勢が続いており、案件の遅れが生じております。

 保育関連市場においては、女性の社会進出に対する意識の変化や政府による女性の活躍推進により、共働き世帯数や女性の就業率は依然として上昇傾向にあり、保育に対する需要は引き続き高い状況にあります。また、このような需要に対応するため、政府・自治体が保育の受け皿拡大を目的に保育士確保や保育所整備の施策を進め、2020年度末までに保育の受け皿を300万人分程度とする方針を掲げており、保育所の新設に対する需要は当面の間継続すると見込まれます。

 国内再生可能エネルギー市場においては、固定価格買取制度下の買取実績及び設備認定容量が引き続き増加基調にあります。しかし、事業化される見込みの薄い多数の太陽光発電施設等の設備認定案件により送電網が押さえられ、一部地域においては新規の有望案件の事業推進が困難になる状況が生じていました。この状況を踏まえ、経済産業省において「再生可能エネルギー大量導入・次世代電力ネットワーク小委員会」が設置される等、再生可能エネルギーの大量導入に伴い顕在化し始めた系統制約や調整力確保、国民負担の軽減等の新たな課題の解決に向けた議論も本格化しています。2018年7月に閣議決定された「第5次エネルギー基本計画」において掲げられた2030年の目標(国内総発電量に占める再生可能エネルギー発電の割合を22~24%とする目標)の達成に向け、再生可能エネルギー導入に対する政府の支援姿勢は継続し、今後も、太陽光発電を中心に国内再生可能エネルギー市場はより一層拡大していく見通しです。

 以上の結果、当連結会計年度の売上高は8,008,967千円(前年同期比49.6%増)、営業利益は326,583千円(前年同期比53.3%減)、経常利益は180,179千円(前年同期比71.8%減)、親会社株主に帰属する当期純利益は134,516千円(前年同期比69.1%減)となりました。

 

セグメント別の業績を示すと、次のとおりであります。

イ.不動産コンサルティング事業

 投資用不動産の売買及び投資家に対するコンサルティング受託による収入並びに保有しているショッピングセンターフォルテにおける、各テナントからの賃料収入を含めた結果、売上高6,311,800千円(前年同期比44.0%増)、セグメント利益1,055,727千円(前年同期比13.3%増)となりました。

 

ロ.自然エネルギー事業

 開発案件を含めた太陽光発電施設の売却及び保有施設の売電収入により、売上高1,697,166千円(前年同期比75.1%増)、セグメント利益347,918千円(前年同期比9.7%減)となりました。

 

② キャッシュ・フローの状況

 当連結会計年度の現金及び現金同等物の残高は、2,075,976千円となり、前連結会計年度の572,671千円から1,503,304千円増加いたしました。

 当連結会計年度における各キャッシュ・フローの状況とそれらの要因は次のとおりであります。
 

(営業活動によるキャッシュ・フロー)

 営業活動より得られた金額は285,423千円となりました。これは主にたな卸資産の減少額376,931千円、前払金の減少額430,909千円、預け金の増加額399,722千円があったことによります。

 

(投資活動によるキャッシュ・フロー)
 投資活動より支出した金額は446,475千円となりました。これは主に定期預金の預入による支出103,600千円、有形固定資産の取得による支出109,392千円、敷金の差入による支出152,253千円があったことによります。

 

(財務活動によるキャッシュ・フロー)
 財務活動より得られた金額は1,668,549千円となりました。これは主に短期借入金の純増額1,138,496千円、長期借入れによる収入1,377,000千円、長期借入金の返済による支出2,882,443千円、株式の発行による収入2,312,006千円があったことによります。

 

③ 生産、受注及び販売の実績

イ.生産実績

 当社は生産活動を行っていないため、該当事項はありません。

 

ロ.受注実績

 当社は受注生産形態をとらないため、該当事項はありません。

ハ.販売実績

 当連結会計年度における販売実績をセグメントごとに示すと、次のとおりであります。

セグメントの名称

当連結会計年度

(自 2019年9月1日

至 2020年8月31日)

金額(千円)

前年同期比(%)

不動産コンサルティング事業

6,311,800

44.0

自然エネルギー事業

1,697,166

75.1

合計

8,008,967

49.6

 (注)1.上記の金額には、消費税等は含まれておりません。

2.セグメント間取引については、相殺消去しております。

3.最近2連結会計年度の主な相手先別の販売実績及び当該販売実績の総販売実績に対する割合は次のとおりです。

相手先

前連結会計年度

(自 2018年9月1日

至 2019年8月31日)

当連結会計年度

(自 2019年9月1日

至 2020年8月31日)

金額(千円)

割合(%)

金額(千円)

割合(%)

合同会社オービーシー

1,922,118

24.0

合同会社NLI3号

1,188,494

14.8

合同会社NLI2号

1,053,683

13.2

平和不動産株式会社

830,000

15.5

合同会社NLI1号

780,727

14.6

株式会社クロス

710,300

13.3

フジケンホーム株式会社

551,470

10.3

4.上記の金額には、消費税等は含まれておりません。

5.主な相手先別の販売実績のうち、当該販売実績の総販売実績に対する割合が10%未満の相手先につきましては記載を省略しております。

 

(2)財政状態、経営成績及びキャッシュ・フローの状況の分析

 文中の将来に関する事項は、当連結会計年度末において判断したものであります。

① 重要な会計上の見積り及び見積りに用いた仮定

 当社グループの連結財務諸表は、わが国において一般に公正妥当と認められている会計基準に基づき作成されております。この連結財務諸表の作成にあたって、経営者による会計方針の選択・適用、資産・負債及び収益・費用の報告金額及び開示に影響を与える見積りを用いております。経営者は、これらの見積りについて過去の実績や現状等を勘案し合理的に判断しておりますが、実際の結果は、見積り特有の不確実性があるため、これらの見積りと異なる場合があります。

 当社グループの連結財務諸表の作成に当たって用いた会計上の見積り及び仮定のうち、重要なものは「第5 経理の状況 1 連結財務諸表等(1)連結財務諸表 注記事項 連結財務諸表作成のための基本となる重要な事項4.会計方針に関する事項」に記載しております。

 新型コロナウイルス感染症の影響に関する会計上の見積りについては、「第5 経理の状況 1(1)連結財務諸表 注記事項(追加情報)」に記載しております。

 

② 財政状態の分析

  (資産の部)

 当連結会計年度末における資産合計は、前連結会計年度末と比較して1,496,232千円増加し、8,440,490千円となりました。

 流動資産は、前連結会計年度末と比較して1,330,326千円増加し、7,125,225千円となりました。これは主に現金及び預金が1,606,904千円増加したことによります。

 固定資産は、前連結会計年度末と比較して166,578千円増加し、1,312,911千円となりました。これは主に有形固定資産の内、太陽光発電施設の保有目的を変更し、開発事業等支出金へ振替えたことなどにより172,979千円減少したものの、投資その他の資産が337,928千円増加したことによります。

 

(負債の部)

 当連結会計年度末における負債合計は、前連結会計年度末と比較して820,109千円減少し、4,567,415千円となりました。
 流動負債は、前連結会計年度末と比較して842,221千円増加し、2,593,851千円となりました。これは主に未払金が387,691千円減少したものの、短期借入金が1,138,496千円増加したことによります。

 固定負債は、前連結会計年度末と比較して1,662,331千円減少し、1,973,564千円となりました。これは主に長期借入金が1,554,722千円減少したことによります。

 

(純資産の部)

 当連結会計年度末における純資産合計は、前連結会計年度末と比較して2,316,341千円増加し、3,873,075千円となりました。これは主に新株発行に伴い資本金及び資本剰余金がそれぞれ1,177,810千円増加したことによります。

 

③ 経営成績の分析

  経営成績の分析については「(1) 経営成績等の状況の概要 ① 財政状態及び経営成績の状況に記載のとおりであります。

 

④ キャッシュ・フローの状況の分析

キャッシュ・フローの状況の分析については、「(1) 経営成績等の状況の概要 ② キャッシュ・フローの状況」に記載のとおりであります。

 

    ⑤ 資本の財源及び資金の流動性

 当社グループの資金需要な主なものは、不動産コンサルティング事業におけるアパートメントホテル開発の土地取得及び開発資金、自然エネルギー事業における太陽光発電施設の開発資金であり、その調達手段は主として、金融機関からの借入金及び自己資金によっております。

 なお、2019年11月15日を払込期日とする有償一般募集(ブックビルディング方式による募集)による新株式350,000株の発行により、2,055,900千円の資金調達を行いました。さらに、2019年12月17日を払込期日とする第三者割当増資による新株式43,600株の発行により、256,106千円の資金調達を行いました。

 

 

⑥ 経営成績に重要な影響を与える要因について

 「第2 事業の状況 2 事業等のリスク」に記載のとおりであります。

 

⑦ 経営戦略の現状と見通し

 「第1 企業の概況 3 事業の内容」及び「第2 事業の状況 1 経営方針、経営環境及び対処すべき課題等」に記載のとおりであります。

 

  ⑧ 経営者の問題認識と今後の方針について

 「第2 事業の状況 1 経営方針、経営環境及び対処すべき課題等」に記載のとおりであります。