3【経営者による財政状態、経営成績及びキャッシュ・フローの状況の分析】

(1)経営成績等の状況の概要

当社グループの財政状態、経営成績及びキャッシュ・フロー(以下「経営成績等」という。)の状況の概要は次のとおりであります。

 

①財政状態の状況

(資産)

当連結会計年度末における資産合計は、126億21百万円となりました。流動資産は120億72百万円、固定資産は5億48百万円となりました。

流動資産の主な内訳は、販売用不動産及び仕掛販売用不動産が合計で70億51百万円、現金及び預金が37億11百万円、短期貸付金が11億45百万円であります。

 

(負債)

当連結会計年度末における負債合計は、87億58百万円となりました。流動負債は54億59百万円、固定負債は32億99百万円となりました。

流動負債の主な内訳は、1年内返済予定の長期借入金が33億円、短期借入金が12億61百万円であり、固定負債の主な内訳は、長期借入金が30億73百万円であります。

 

(純資産)

当連結会計年度末における純資産合計は、38億62百万円となりました。その主な内訳は、資本金が10億49百万円、資本剰余金が7億34百万円、利益剰余金が20億78百万円であります。

 

②経営成績の状況

当連結会計年度におけるわが国経済は、新型コロナウイルス感染症拡大による各種感染防止策の解除が行われるなど、徐々に経済活動が正常化に向かう動きがみられました。一方で、ロシアのウクライナ侵攻の影響による原材料価格高騰や、アメリカの金融引き締め政策による急激な円安の進行などの不透明な状況に注視が必要と考えられます。

国内においては、ビジネスのあらゆる場面でデジタル化が加速し、政府は、攻めのIT投資を後押しする姿勢です。また、不動産業界においても2022年5月18日の宅地建物取引業法の改正により、不動産取引におけるデジタル化への対応が急務となっております。しかし、公益財団法人不動産流通推進センターが発表した『2021不動産統計集』によると、不動産業界は全国の86%の事業者が小規模事業所であり、業務効率化のためにシステム開発を行うことが困難な状況と考えられます。

このような状況のもと、当社は自社のみならず不動産業界全体の発展と市場のさらなる拡大を目指し、不動産業界のDX化を牽引すべく自社で活用しているシステムをサービスとして提供するSaaS事業を行っております。

2022年2月に外部提供を開始した「TASUKI TECH TOUCH & PLAN」については、建築プランの精度向上を継続的に行うほか、不動産デベロッパーへの課題のヒアリングを行い、「TASUKI TECH」の他サービスとのクロスセルに向けたアプローチやプロダクト全体の強化を実施しております。

クラウドファンディング事業においては、第2号ファンド及び第3号ファンドの運用を開始しました。また、「不動産×金融」の取組みを強化すべく、貸付ファンドを行う事業者とのサービス提供に向けて協業を開始しました。これらを通じて引き続き個人投資家へ新しい投資の提供の機会を創出すると共に、サービスの認知拡大を目指してまいります。

さらに、2021年10月26日に設立した株式会社タスキプロスは、データとITを取り入れた中小企業、小規模事業者向けの新たな不動産融資サービスを開始しております。

従来、当社は単体決算としておりましたが、当連結会計年度より株式会社タスキプロスを連結子会社とする連結決算に移行し、セグメント区分についても従来のLife Platform事業の単一セグメントから、Life Platform事業と不動産融資サービスを行うFinance Consulting事業の2つの事業セグメントに変更いたしました。

当連結会計年度における経営成績は、売上高は122億76百万円、営業利益は17億14百万円、経常利益は15億70百万円、親会社株主に帰属する当期純利益は10億88百万円となりました。

なお、当社は当連結会計年度より連結財務諸表を作成しているため、前期との比較は記載しておりません。

 

セグメントの業績は、以下のとおりであります。

(Life Platform事業)

新築投資用IoTレジデンス販売及び開発用地販売の合計で39件の引渡しを行いました。売上高は122億12百万円、営業利益は17億1百万円となりました。

 

(Finance Consulting事業)

売上高は63百万円、営業利益は3百万円となりました。

 

③キャッシュ・フローの状況

当連結会計年度末における現金及び現金同等物(以下「資金」)の残高は、37億11百万円となりました。当連結会計年度における各キャッシュ・フローの状況は以下のとおりであります。

 

(営業活動によるキャッシュ・フロー)

当連結会計年度における営業活動によるキャッシュ・フローは、全体で3億7百万円の資金の増加となりました。主な資金の増加要因は、税金等調整前当期純利益15億70百万円であります。また、主な資金の減少要因は、棚卸資産の増加額11億55百万円、法人税等の支払額4億43百万円であります。

 

(投資活動によるキャッシュ・フロー)

投資活動によるキャッシュ・フローは、全体で11億72百万円の資金の減少となりました。主な資金の減少要因は、短期貸付金の純増加額11億45百万円であります。

 

(財務活動によるキャッシュ・フロー)

財務活動によるキャッシュ・フローは、全体で13億23百万円の資金の増加となりました。主な資金の増加要因は、長期借入れによる収入63億17百万円、短期借入金の純増加額12億45百万円であります。また、主な資金の減少要因は、長期借入金の返済による支出59億58百万円、配当金の支払額3億3百万円であります。

 

④生産、受注及び販売の実績

a.生産実績

当社は生産活動を行っておりませんので、該当事項はありません。

 

b.受注実績

当社は受注生産を行っておりませんので、該当事項はありません。

 

c.販売実績

当連結会計年度の販売実績は、次のとおりであります。

セグメントの名称

当連結会計年度

(自 2021年10月1日

至 2022年9月30日)

金額(千円)

前年同期比(%)

Life Platform事業

12,212,974

Finance Consulting事業

63,914

合計

12,276,888

(注)1.セグメント間の取引については相殺消去しております。

2.当連結会計年度より連結財務諸表を作成しているため、前年同期比は記載しておりません。

3.当連結会計年度の主な相手先別の販売実績及び当該販売実績の総販売実績に対する割合は次のとおりであります。

相手先

当連結会計年度

(自 2021年10月1日

至 2022年9月30日)

金額(千円)

割合(%)

東急リバブル㈱

 1,448,106

11.8

 

 

(2)経営者の視点による経営成績等の状況に関する認識及び分析・検討内容

経営者の視点による当社グループの経営成績等の状況に関する認識及び分析・検討内容は次のとおりであります。なお、文中の将来に関する事項は、当連結会計年度末現在において判断したものであります。

 

①重要な会計上の見積り及び当該見積りに用いた仮定

当社グループの連結財務諸表は、わが国において一般に公正妥当と認められる会計基準に基づき作成されております。その作成には、経営者による会計方針の選択・適用、資産・負債及び収益・費用の報告金額及び開示に影響を与える見積りを必要としております。これらの見積りについては、過去の実績等を勘案し合理的に判断しておりますが、実際の結果は、見積り特有の不確実性があるため、これらの見積りとは異なる場合があります。

連結財務諸表を作成するにあたって採用している重要な会計方針は、「第5 経理の状況 1連結財務諸表等 (1) 連結財務諸表 注記事項(連結財務諸表作成のための基本となる重要な事項)4.会計方針に関する事項」に記載のとおりであります。

 

(固定資産の減損処理)

当社グループは、固定資産のうち減損の兆候がある資産又は資産グループについて、当該資産又は資産グループから得られる割引前将来キャッシュ・フローの総額が帳簿価額を下回る場合には、帳簿価額を回収可能価額まで減額し、当該減少額を減損損失として計上しております。減損の兆候の把握、減損損失の認識及び測定に当たっては慎重に検討しておりますが、事業計画や市場環境の変化により、その見積り額の前提とした条件や仮定に変更が生じ減少した場合、減損処理が必要となる可能性があります。

 

②経営成績等の状況に関する認識及び分析・検討内容

(売上高)

主に東京都23区内において、仲介業者との関係強化を推進しつつ、積極的かつ効率的に販売活動を展開しました。また、当社の開発物件の価値上昇につながる賃料及び入居率を高めるべく、賃貸管理会社との関係強化にも努めました。これらの結果、新型コロナウイルス感染症拡大の影響下にあっても、販売は好調に推移しております。売上高は、39件の引渡しにより、122億76百万円となりました。

 

(売上原価、売上総利益)

売上原価は、93億21百万円となりました。売上総利益は、不動産販売に係る売上総利益が28億8百万円となったことにより、29億55百万円となりました。

なお、当社では不動産販売の売上総利益率の目標値を18%と設定しております。当連結会計年度は、IoT対応設備を標準仕様とした物件について、顧客から高い評価を得た結果、いずれも利益率が18%を上回る高い利益率となり、全体として目標値を上回っております。

 

(販売費及び一般管理費、営業利益)

販売費及び一般管理費は、人員増に伴う給料及び手当並びに役員報酬、販売手数料および租税公課等の増加により、12億41百万円となりました。営業利益は、販売費及び一般管理費の増加を売上総利益の増加が吸収し、17億14百万円となりました。

 

(営業外収益、営業外費用、経常利益)

営業外収益は、6百万円となりました。営業外費用は、借入金の増加による支払利息および支払手数料の増加により、1億50百万円となりましたが、経常利益は15億70百万円となりました。

 

(特別利益、特別損失、税金等調整前当期純利益)

特別利益で投資有価証券売却益10百万円等の合計14百万円を計上した一方、特別損失は固定資産除却損14百万円を計上した結果、税金等調整前当期純利益は15億70百万円となりました。

 

(親会社株主に帰属する当期純利益)

税金等調整前当期純利益の増加に伴い、法人税、住民税及び事業税ならびに法人税等調整額が増加しましたが、親会社株主に帰属する当期純利益は10億88百万円となりました。

 

なお、財政状態及びキャッシュ・フローの状況に関する分析については、「(1)経営成績等の状況の概要」に含めて記載しております。

 

③資本の財源及び資金の流動性

当社グループの資金需要のうち主なものは、販売用不動産の取得費及び開発費、ソフトウエア開発費、不動産融資資金、販売費及び一般管理費等の営業費用であります。

当社グループは、事業運営上必要な流動性と資金の源泉を安定的に確保することを基本方針としております。

短期運転資金は自己資金及び金融機関からの短期借入を基本としており、設備投資や長期運転資金の調達につきましては、金融機関からの長期借入や社債の発行による調達を基本としております。

なお、当連結会計年度末における借入金、社債、リース債務及び割賦未払金を含む有利子負債の残高は73億41百万円となっております。また、当連結会計年度末における現金及び現金同等物の残高は37億11百万円となっております。

 

④経営成績に重要な影響を与える要因

経営成績に重要な影響を与える要因につきましては、「第2 事業の状況 2 事業等のリスク」に記載のとおり、様々なリスク要因が当社の経営成績に重要な影響を与える可能性があると認識しております。

そのため、当社グループは常に市場動向に留意しつつ、内部管理体制の強化、優秀な人財の確保、市場のニーズにあったサービスの展開等により、当社グループの経営成績に重要な影響を与えるリスク要因を分散・低減し、適切に対応を行ってまいります。