3【経営者による財政状態、経営成績及びキャッシュ・フローの状況の分析】

(1)経営成績等の状況の概要

 当連結会計年度における当社グループ(当社、連結子会社)の財政状態、経営成績及びキャッシュ・フロー(以下、「経営成績等」という。)の状況の概要は次のとおりです。

 

①財政状態及び経営成績の状況

 当連結会計年度におけるわが国経済は、国内外における新型コロナウイルス感染症の影響により依然として厳しい状況にあるものの、感染拡大の防止策を講じるなかで、徐々に経済活動は再開されており、各種政策の効果や海外経済の改善もあって持ち直しの動きが続く事が期待されております。しかしながら、今後の社会経済活動レベルの段階的な引き上げを行うなかで、国内外における新型コロナウイルス感染症の再拡大が経済活動に与える影響や、金融資本市場の変動の影響を注視する必要があり、依然として先行き不透明な状況が続いております。

 不動産業界におきましては、マンション用地価格の上昇や建築費の高騰等の懸念材料に加え、新型コロナウイルス感染症の拡大による建築資材や住宅設備機器の生産、納品の遅れによる建築工事の遅延等が懸念されています。

 このような環境のもと、当社グループは、アセットマネジメント事業及び2020年3月より開始したハイブリッドアパートメントホテル(以下、「HAH」という。)での宿泊事業の運営によるフロー収益と、ストック収益であるプロパティマネジメント事業に加え、2020年1月に子会社化した株式会社プロキャリアエージェントにおける有料職業紹介事業との連携により、各事業間のシナジー効果創出に努めるとともに、営業力、技術力及びサービス品質の向上に努め、収益力の向上及び企業価値の最大化を図って参りました。

 なお、2020年3月に開業したHAHでの宿泊事業である「Minn福岡千代」については、新型コロナウイルス感染症の拡大による入国制限及び外出自粛等の状況を鑑み、2020年4月30日をもって宿泊事業より撤退し、賃貸マンションへ仕様変更を行っております。

 また、エネルギー事業の一環として、2020年6月にプロパンガス販売事業を行う株式会社グッドライフエネルギーを設立し、2020年10月より事業を開始しております。

 この結果、当連結会計年度の業績は売上高4,723百万円(前連結会計年度比3.4%増)、営業利益220百万円(同61.3%減)、経常利益230百万円(同59.4%減)、親会社株主に帰属する当期純利益121百万円(同66.2%減)となりました。

 当社グループは不動産投資マネジメント事業以外の重要なセグメントがないため、セグメント情報の記載を省略しております。なお、不動産投資マネジメント事業における事業区分別の概況は次のとおりであります。

 

<アセットマネジメント事業>

 アセットマネジメント事業につきましては、当連結会計年度において2物件が竣工するとともに、開発エリアの拡大や、引き続き積極的な用地取得とDM発送及び自社ホームページを活用したインバウンドマーケティング戦略による顧客層の拡大に注力したことにより、当社開発に係る新規設計契約10件(うち用地販売を伴うもの6件)及び子会社の株式会社グッドライフ建設において建築に係る工事請負契約8件を受注しました。この結果、アセットマネジメント事業の売上高は4,191百万円(前連結会計年度比2.1%増)となりました。

 

<プロパティマネジメント事業>

 プロパティマネジメント事業につきましては、業務オペレーションの見直しを行い、RPA及びコールセンターの導入により業務の効率化を図るとともに、管理物件の入居率の維持・向上を目指し、入居者アプリの導入や、新電力への切り替えに伴う電気代の削減提案及び屋上の有効活用を目的としたアンテナ設置や保守費用の削減提案など、入居者様及びオーナー様の満足度向上につながる提案を積極的に行って参りました。また、緊急事態宣言の発令に伴い賃貸店舗において来店者数が減少したことにより売上が減少したものの、新築一棟マンション2物件の引渡のほか、新規管理物件の受託に向けて設備投資キャンペーンの営業に注力したことにより、管理運営受託件数が増加した結果、プロパティマネジメント事業の売上高は502百万円(前連結会計年度比8.9%増)となりました。

 

②キャッシュ・フローの状況

 当連結会計年度末の現金及び現金同等物(以下「資金」という。)は、前連結会計年度末の1,300百万円に比べ、70百万円減少し、1,230百万円となりました。

 当連結会計年度における各キャッシュ・フローの状況とそれらの主な要因は次のとおりであります。

 

<営業活動によるキャッシュ・フロー>

 営業活動による資金の減少は215百万円となりました。これは主に、販売用不動産の増加額430百万円、売上債権の増加額324百万円及び法人税等の支払額226百万円による資金の減少と、仕入債務の増加額369百万円、開発用不動産の減少額336百万円及び税金等調整前当期純利益230百万円による資金の増加によります。

 

<投資活動によるキャッシュ・フロー>

 投資活動による資金の減少は251百万円となりました。これは主に、有形固定資産の取得による支出110百万円、連結の範囲の変更を伴う子会社株式の取得による支出94百万円及び敷金及び保証金の差入による支出55百万円による資金の減少と、敷金及び保証金の回収による収入37百万円による資金の増加によります。

 

<財務活動によるキャッシュ・フロー>

 財務活動による資金の増加は396百万円となりました。これは主に、短期借入金の純増額400百万円及び株式発行による収入20百万円による資金の増加と、自己株式の取得による支出16百万円による資金の減少によります。

 

③生産、受注及び販売の実績

a.生産実績

該当事項はありません。

 

b.受注実績

 当連結会計年度の受注実績を事業区分ごとに示すと、次のとおりであります。なお、プロパティマネジメント事業については、受注に相当する事項がないため、受注実績に関する記載はしておりません。

事業の名称

当連結会計年度

(自 2020年1月1日

至 2020年12月31日)

受注高(百万円)

前年同期比(%)

受注残高

(百万円)

前年同期比(%)

アセットマネジメント事業

4,683

86.9

2,073

133.5

 (注)1.金額は、契約額によっております。

2.上記の金額には、消費税等は含まれておりません。

 

c.販売実績

当連結会計年度の販売実績を事業区分ごとに示すと、次のとおりであります。

事業の名称

当連結会計年度

(自 2020年1月1日

  至 2020年12月31日)

金額(百万円)

前年同期比(%)

アセットマネジメント事業

4,191

102.1

プロパティマネジメント事業

502

108.9

合計

4,693

102.7

  (注)最近2連結会計年度の主な相手先別の販売実績及び当該販売実績の総販売実績に対する割合は次のとおりです。

相手先

連結会計年度

(自 2019年1月1日

  至 2019年12月31日)

連結会計年度

(自 2020年1月1日

  至 2020年12月31日)

金額(百万円)

割合(%)

金額(百万円)

割合(%)

株式会社ベルライフ

648

13.7

合同会社SMS

618

13.1

合同会社K・Kアスワン

668

14.6

365

7.7

合同会社ガーディア

518

11.3

2

0.1

合同会社さくら1

492

10.8

17

0.4

合同会社T10

465

10.2

305

6.5

  (注)上記の金額には、消費税等は含まれておりません。

 

(2)経営者の視点による経営成績等の状況に関する分析・検討内容

 経営者の視点による当社グループの経営成績等の状況に関する認識及び分析・検討内容は次のとおりであります。

 なお、文中の将来に関する事項は、本書提出日現在において判断したものであります。

 

①財政状態及び経営成績の状況に関する認識及び分析・検討内容

a.財政状態の分析

(資産)

 当連結会計年度末における流動資産は、前連結会計年度末に比べ680百万円増加し、3,187百万円となりました。主な要因は、販売用不動産が430百万円、完成工事未収入金が332百万円及びその他流動資産が128百万円増加した一方、開発用不動産が336百万円減少したこと等によります。

 固定資産は、前連結会計年度末に比べ227百万円増加し、352百万円となりました。主な要因は、建物及び構築物が104百万円、のれんが80百万円及び投資その他の資産が17百万円増加したこと等によります。

 この結果、総資産は、前連結会計年度末に比べ907百万円増加し、3,540百万円となりました。

 

(負債)

 当連結会計年度末における流動負債は、前連結会計年度末に比べ783百万円増加し、1,443百万円となりました。主な要因は、短期借入金が400百万円、工事未払金が367百万円及びその他流動負債が42百万円増加した一方、未払法人税等が78百万円減少したこと等によります。

 この結果、負債合計は、前連結会計年度末に比べ782百万円増加し、1,470百万円となりました。

 

(純資産)

 当連結会計年度末における純資産は、前連結会計年度末に比べ125百万円増加し、2,070百万円となりました。主な要因は、親会社株主に帰属する当期純利益の計上により利益剰余金が121百万円増加したこと等によります。

 

b.経営成績の分析

(売上高)

 当連結会計年度の売上高は4,723百万円(前年同期比3.4%増)となりました。これは主に、投資用新築一棟賃貸マンションの開発を行ったことによります。

 

(売上原価、売上総利益)

 当連結会計年度の売上原価は3,951百万円(前年同期比9.5%増)となりました。これは主に、投資用新築一棟賃貸マンションの開発に伴う原価が発生したことによります。

 この結果、売上総利益は771百万円(同19.5%減)となりました。

 

(販売費及び一般管理費、営業利益)

 当連結会計年度の販売費及び一般管理費は551百万円(前年同期比41.6%増)となりました。これは主に、人件費及び人材獲得に係る費用であり、これらは事業規模拡大に伴い増加傾向にあります。

 この結果、営業利益は220百万円(同61.3%減)となりました。

 

(営業外損益、経常利益)

 当連結会計年度の営業外収益は19百万円(前年同期比212.6%増)となりました。これは主に、有価証券運用益及び補助金収入が発生したこと等によります。

 当連結会計年度の営業外費用は9百万円(同28.3%増)となりました。これは主に、固定資産除却損が発生したこと等によります。

 この結果、経常利益は230百万円(同59.4%減)となりました。

 

(特別損益、税金等調整前当期純利益)

 当連結会計年度において特別利益及び特別損失の計上はありません。

 この結果、税金等調整前当期純利益は230百万円(前年同期比59.4%減)となりました。

 

(法人税等、親会社株主に帰属する当期純利益)

 当連結会計年度の法人税等及び法人税等調整額は108百万円(前年同期比47.6%減)となりました。これは主に、税金等調整前当期純利益が減少したことによります。

 この結果、親会社株主に帰属する当期純利益は121百万円(同66.2%減)となりました。

 

 なお、当社グループの経営成績に重要な影響を与える要因につきましては、「第2 事業の状況 2 事業等のリスク」に記載しております。

 

c.今後の見通し

 当社グループは、現在、不動産投資マネジメント事業を主要な事業として展開しており、今後は連結子会社である建築工事請負事業を行う株式会社グッドライフ建設及びプロパンガス販売事業を行う株式会社グッドライフエネルギーと連携し、グループ間でのシナジーを最大限発揮することにより、既進出エリア(特に福岡、沖縄エリア)における更なる開発強化を行っていくとともに、入居者様の利便性向上と商品価値向上を目的としてIoTを取り入れた賃貸マンションの開発を進め、入居者様、オーナー様の顧客満足度を高めることにより安定的な売上と利益の確保につなげて参ります。

 また、不動産・建築業界に特化した有料職業紹介事業を行う連結子会社である株式会社プロキャリアエージェントにおいては、引き続き建設技術者等の専門職を中心とした紹介を行い、当社グループへの人材紹介を通じて当社グループの成長を人材の面から支えていくとともに、新たにスタートさせる人材紹介事業者向けコミュニケーションプラットフォームサービス『AGENT FORCE』を開始することにより、事業領域をHRTech領域へ拡大させ、更なる成長を目指して参ります。

 当社グループは、今後も現行事業の拡大、M&A等による事業の多角化に積極的に取り組むことで企業の継続的な発展と企業価値の向上を図って参ります。

 

②キャッシュ・フローの状況の分析・検討内容並びに資本の財源及び資金の流動性に係る情報

 当社グループの主な資金需要は、収益用不動産の開発に係る用地仕入資金並びに建築資金及び運転資金であります。それらの財源については、自己資本及び金融機関から調達した有利子負債等を充当しております。

 

③重要な会計上の見積り及び当該見積りに用いた仮定

 当社グループの連結財務諸表は、わが国において一般に公正妥当と認められている企業会計の基準に基づき作成しております。この連結財務諸表の作成にあたりまして、必要と思われる見積りは、「第5 経理の状況 1 連結財務諸表 (1)連結財務諸表 注記事項(連結財務諸表作成のための基本となる重要な事項)」に記載のとおりであり、合理的な基準に基づき実施しております。

 なお、当社グループの連結財務諸表の作成において、損益又は資産の状況に影響を与える見積り、判断は、過去の実績やその時点で入手可能な情報に基づいた合理的と考えられる要因を考慮した上で実施しておりますが、結果として、このような見積りと実績が異なる場合があります。

 上記のうち、見積及び仮定の重要度の高いものは、以下の通りであります。

(工事進行基準による収益認識)

 完成工事高の計上基準は、当連結会計年度末までの進捗部分について成果の確実性が認められる工事については工事進行基準を、その他の工事については工事完成基準を適用しております。工事進行基準を適用する場合は、工事収益総額、工事原価総額及び期末における工事進捗度を合理的に見積り、これに応じて完成工事高を計上しております。工事原価総額の見積りは実行予算によっております。当初の実行予算作成時には、建設地の気象条件、作成時点で入手可能な情報に基づいた施工条件や資機材価額について仮定し、作業効率等の諸条件を勘案して工事の各段階における工事原価の詳細な見積りを内容とする実行予算として適切に作成しております。工事着手後は、各現場ごとの工事進捗管理表を用いて進捗率と工種別に実際の発生原価と対比し、実行予算の見直しの要否等を適時検討しておりますが、施工中の事故や天災、経済情勢の悪化等により主要建設資材の高騰や納品の遅れ、想定外の追加原価の発生、工事遅延による損害賠償等により工事原価総額の見積りが大きく変動し、工事収益が変動する可能性があります。このように完成工事高の計上額の算定においては、様々な仮定要素があり、それらについて適時・適切に見積りを行っておりますが、将来の損益は見積り金額と異なる場合があります。