3【経営者による財政状態、経営成績及びキャッシュ・フローの状況の分析】

(1)経営成績等の状況の概要

 当連結会計年度における当社のグループ(当社、連結子会社及び持分法適用会社)の財政状態、経営成績及びキャッシュ・フローの状況の概要は次のとおりであります。

 

①財政状態及び経営成績の状況

 当連結会計年度におけるわが国経済は、企業収益や雇用・所得環境の改善により、緩やかな景気回復基調が続いている一方、米中貿易摩擦の長期化による海外経済の減速影響等が懸念されるなど、景気の先行きは依然として不透明な状況のまま推移しております。

 外食産業におきましても、消費税増税に伴う消費者の節約志向に加え、継続的な採用難・人件費上昇といった課題に直面しております。また、コンビニエンスストアを中心とした中食市場の浸透による顧客獲得競争が激化するなど、引き続き非常に厳しい状況が続いております。

 このような状況の中、当社グループは「大衆というカテゴリーで日本一の外食企業になる」という確固たる目標のもと、既存事業の全体的な底上げを行うための商品開発、各業態ごとの販売促進キャンペーン活動の強化、店舗におけるサービス力向上を図るための教育・研修体制の強化、不採算店舗改善における業態変更の実施を行いました。また、お客様の利便性をさらに向上させるため、直営店を中心にキャッシュレス決済を導入し、「まいどおおきに食堂」を中心として、「神楽食堂 串家物語」、「手作り居酒屋 かっぽうぎ」、「つるまる」をはじめとする全業態の業績向上に全社一丸となって取り組みました。

 新規出店につきましては、新しい柱になりうる収益力をもつ「さち福や」、「天麩羅えびのや」を中心に大型商業施設内への積極的な展開と、立地を厳選した出店を行いました。

 一方で、記録的な暴風・大雨をもたらした台風15号及び台風19号など度重なる自然災害の影響により、関東地区を中心に店舗の一時的な休業及び営業時間の短縮を余儀なくされました。また10月からスタートした消費税増税に伴う当社への影響は想定を超えるものとなりました。

 この結果、当連結会計年度の財政状態及び経営成績は以下のとおりとなりました。

 

イ 財政状態

 当連結会計年度末の資産合計は、前連結会計年度末に比べ44億15百万円増加し、261億75百万円となりました。

 当連結会計年度末の負債合計は、前連結会計年度末に比べ47億87百万円増加し、170億82百万円となりました。

 当連結会計年度末の純資産合計は、前連結会計年度末に比べ3億72百万円減少し、90億92百万円となりました。

 

ロ 経営成績

 当連結会計年度の経営成績は、売上高383億93百万円(前年同期比6.2%増)、営業利益14億58百万円(前年同期比35.4%減)、経常利益8億84百万円(前年同期比59.6%減)、親会社株主に帰属する当期純損失が1億3百万円(前年同期は親会社株主に帰属する当期純利益9億11百万円)となりました。

 また、当社グループ全体で当連結会計年度における新規出店数は60店舗(直営店(国内)52店舗、FC店(国内)7店舗、FC店(海外)1店舗)、当連結会計年度末の店舗数は905店舗(直営店(国内)545店舗、FC店(国内)349店舗、直営店(海外)5店舗、FC店(海外)6店舗)となりました。

 

セグメントごとの経営成績は次のとおりであります。

(直営事業)

 直営事業におきましては、「まいどおおきに食堂」を中心に全ブランドの既存店業績向上の実現に向けた組織体制の構築に注力致しました。

 また新規出店については、安定した収益力をもつ「串家物語」を中心に大型商業施設内への積極的な展開と、「さち福や」「えびのや」「フジオ軒」等のブランドについても立地を厳選した出店を行いました。

 その結果、当連結会計年度中の新規出店は52店舗、直営事業全体で売上高は363億74百万円(前年同期比6.1%増)、セグメント利益は28億69百万円(前年同期比18.0%減)となりました。

 

(FC事業)

 FC事業におきましては、フランチャイズ加盟店に対する支援業務について、本部組織の営業本部内にトレーナー機能を設置しており、直営店に現れた特長や改善点を営業本部の当社トレーナーから各加盟店への共有をスピーディーに進めております。さらには当社トレーナーが各加盟店に臨店の上行う調理指導の他、店長会議、トレーナー会議等を通じても直営店における成功事例・問題点の共有を進めることにより、加盟店店舗の収益力強化に努めております。

 その結果、当連結会計年度中の新規出店は8店舗、FC事業全体の売上高は20億18百万円(前年同期比8.0%増)、セグメント利益は13億82百万円(前年同期比7.7%増)となりました。

②キャッシュ・フローの状況

 当連結会計年度における現金及び現金同等物の残高は28億95百万円となりました。各キャッシュ・フローの状況とそれらの要因は次のとおりであります。

(営業活動によるキャッシュ・フロー)

 「営業活動によるキャッシュ・フロー」は27億43百万円の収入(前年同期は26億51百万円の収入)となりました。これは主に税金等調整前当期純利益が3億55百万円となり、非現金支出である減価償却費14億71百万円及びのれん償却額54百万円、減損損失3億75百万円、投資有価証券評価損70百万円、持分法による投資損益6億41百万円が発生したことによるものであります。

 

(投資活動によるキャッシュ・フロー)

 「投資活動によるキャッシュ・フロー」は47億98百万円の支出(前年同期は28億76百万円の支出)となりました。主な要因は、直営店の新規出店等による有形固定資産の取得による支出27億45百万円及び敷金及び保証金の差入による支出2億87百万円、連結の範囲の変更を伴う子会社株式の取得15億89百万円、関係会社株式の取得による支出1億99百万円、子会社に対する貸付けによる支出55百万円によるものであります。

 

(財務活動によるキャッシュ・フロー)

 「財務活動によるキャッシュ・フロー」は33億15百万円の収入(前年同期は8億3百万円の支出)となりました。主な要因は、借入れによる収入が63億45百万円、借入金の返済及びリース債務の返済による支出が26億70百万円、配当金の支払額4億72百万円によるものであります。

 

③生産、受注及び販売の実績

イ 生産実績

 当社は生産を行っていないため、該当事項はありません。

 

ロ 受注実績

ⅰ.直営事業については、店舗においてお客様から商品の注文をいただき、その場で調理して直接お客様へ提供しておりますので受注実績について記載すべき事項はありません。

ⅱ.FC事業については、受注形態による販売ではないため、受注実績について記載すべき事項はありません。

 

ハ 販売実績

 当連結会計年度における販売実績を示すと次のとおりであります。

ⅰ セグメント別売上高

セグメントの名称

当連結会計年度

(自2019年1月1日

至2019年12月31日)

金額(百万円)

前年同期比(%)

 まいどおおきに食堂

9,004

96.6

 神楽食堂 串家物語

10,002

94.2

 手作り居酒屋 かっぽうぎ

2,237

95.3

 つるまる

2,063

98.5

 その他

13,066

132.1

直営事業 計

36,374

106.1

 加盟金売上

161

154.4

 ロイヤルティ売上

809

98.9

 イニシャル売上

281

154.2

 ランニング売上

765

100.2

FC事業 計

2,018

108.0

合計

38,393

106.2

(注)1.上記金額には、消費税等は含まれておりません。

2.イニシャル売上は、出店時に必要な店舗設備、備品などの売上であります。

3.ランニング売上は、店舗運営時に必要な消耗品類などの売上であります。

ⅱ 直営事業地域別売上高

 

前連結会計年度

(自2018年1月1日 至2018年12月31日)

当連結会計年度

(自2019年1月1日 至2019年12月31日)

直営店売上高

直営店売上高

売上高

(百万円)

構成比

(%)

期末店舗数

(店)

売上高

(百万円)

構成比

(%)

期末店舗数

(店)

関東地区

9,569

27.92

131

9,611

26.42

134

東海地区

1,780

5.19

23

1,575

4.33

19

関西地区

20,825

60.76

335

22,194

61.02

371

中国・四国地区

259

0.76

3

241

0.66

3

九州地区

1,347

3.93

17

2,328

6.4

24

海外地区

493

1.44

7

422

1.16

7

合計

34,275

100.00

516

36,374

100.00

558

(注)1.上記金額には、消費税等は含まれておりません。

   2.上記の前連結会計年度の売上高及び店舗数には非連結子会社は含まれておりません。

   3.上記の前連結会計年度の売上高及び店舗数には期中に閉店した店舗が含まれております。

   4.上記の当連結会計年度の売上高及び店舗数には非連結子会社は含まれておりません。

   5.上記の前連結会計年度の売上高及び店舗数には期中に閉店した店舗が含まれております。

 

(2)経営者の視点による経営成績等の状況に関する分析・検討内容

 経営者の視点による当社グループの経営成績等の状況に関する認識及び分析・検討内容は次のとおりであります。

 なお、文中の将来に関する事項は、当連結会計年度末現在において判断したものであります。

①重要な会計方針及び見積り

 当社グループの連結財務諸表は、わが国において一般に公正妥当と認められる会計基準に基づき作成されております。この連結財務諸表の作成にあたりまして、当社グループの経営陣は決算日における資産・負債の数値及び偶発資産・負債の開示並びに報告期間における収入・費用の報告数値に影響を与える見積り及び仮定設定を行っております。また、経営陣は過去の実績や状況に応じて合理的と考えられる様々な要因に基づき見積り及び判断を行い、その結果は、他の方法では判定しにくい資産・負債の簿価及び収入・費用の報告数値についての判断の基礎としております。実際の結果は、見積り特有の不確実性が存在するため、これら見積りと異なる場合があります。

 

②当連結会計年度の経営成績等の状況に関する認識及び分析・検討内容

イ 財政状態

ⅰ (流動資産)

 当連結会計年度末の流動資産残高は、前期比11億91百万円増加し55億95百万円となりました。

 この主な要因は、株式会社グレートイースタンの全株式を取得し、同社を連結子会社化したことによる現金及び預金の増加11億52百万円によるものであります。

 

ⅱ (固定資産)

 当連結会計年度末の固定資産残高は、前期比32億23百万円増加し205億79百万円となりました。

 この主な要因は、株式会社グレートイースタンの全株式を取得し、同社を連結子会社化したこと及び新規出店に伴う有形固定資産の増加10億92百万円、のれんの増加16億64百万円、新規出店に伴う敷金及び保証金の増加1億47百万円、関係会社株式の増加75百万円によるものであります。

 

ⅲ (流動負債)

 当連結会計年度末の流動負債の残高は、前期比9億56百万円増加し、75億13百万円となりました。

 この主な要因は、店舗数の増加に伴う買掛金・未払費用の増加80百万円、短期借入金・1年内返済予定の長期借入金の増加6億75百万円、未払法人税等・未払消費税等の増加2億24百万円によるものであります。

 

ⅳ (固定負債)

 当連結会計年度末の固定負債の残高は、前期比38億31百万円増加し、95億69百万円となりました。

 この主な要因は、長期未払金及び長期借入金の増加31億48百万円、持分法適用に伴う負債の増加5億円によるものであります。

 

ⅴ (純資産)

 当連結会計年度末の純資産の合計は、前期比3億72百万円減少し、90億92百万円となりました。

 この主な要因は、ストックオプションの行使に伴う資本金の増加58百万円及び資本剰余金の増加58百万円、利益剰余金の減少5億75百万円、その他有価証券評価差額金の増加78百万円によるものであります。

ロ 経営成績

ⅰ (売上高)

 直営事業では、「まいどおおきに食堂」の売上高は90億4百万円、「神楽食堂 串家物語」は100億2百万円、「手作り居酒屋 かっぽうぎ」は22億37百万円、「つるまる」は20億63百万円となりました。

 これまでは、上記4ブランドをメインブランドと位置づけてきましたが、ここ数年は、定食業態の「釜戸ごはん さち福や」、天麩羅業態の「天麩羅えびのや」を強化しており、その結果、「さち福や」の売上高は29億98百万円、「えびのや」は26億39百万円まで成長してまいりました。

 なお、国内直営既存店の売上高前期比は、全店で96.0%、「まいどおおきに食堂」96.1%、「串家物語」95.0%となりました。

 

ⅱ (営業利益)

 営業利益は、14億58百万円(前期比35.4%減)となりました。売上人件費率の増減率は0.8%増となっており、正社員のシフト管理等は順調に進んだものの、アルバイトの時給アップの影響を吸収するには至っておりません。売上地代家賃比率の増減率は0.3%上昇しておりますが、家賃相場の上昇よりも国内直営既存店の売上高前期比が想定を下回ったことが要因であります。

 

ⅲ (経常利益)

 経常利益は8億84百万円(前期比59.6%減)となり、連結売上高経常利益率は、目標10%に対し実績は2.3%、総資産経常利益率(ROA)は、目標15%に対し実績は3.7%となりました。持分法による投資損失6億41百万円を計上したことが主な要因であります。

 

ⅳ (親会社株主に帰属する当期純損失)

 親会社株主に帰属する当期純損失は1億3百万円(前年同期は親会社株主に帰属する当期純利益9億11百万円)となり、計画を8億96百万円下回りました。特別損失が想定以上に膨らんだことが大きく影響しており、減損損失3億75百万円、投資有価証券評価損70百万円を計上したことが要因であります。

 

ハ 資本の財源及び資金の流動性

ⅰ キャッシュ・フロー

 当連結会計年度のキャッシュ・フローの分析につきましては、「3経営者による財政状態、経営成績及びキャッシュ・フローの状況の分析(1)経営成績等の状況の概要②キャッシュ・フローの状況」をご参照ください。

 

ⅱ 契約債務

2019年12月31日現在の契約債務の概要は以下のとおりであります。

 

年度別要支払額(百万円)

契約債務

当期末残高

1年以内

1年超

2年以内

2年超

3年以内

3年超

4年以内

4年超

5年以内

5年超

短期借入金

200

200

-

-

-

-

-

1年内返済予定の長期借入金

2,621

2,621

-

-

-

-

-

1年内返済予定のリース債務

25

25

-

-

-

-

-

長期借入金

7,391

-

2,431

1,624

1,319

701

1,314

リース債務

56

-

24

15

10

4

0

 

ⅲ 財務政策

 当社グループの事業活動の維持拡大に必要な資金を安定的に確保するため、運転資金につきましては内部資金を活用し、設備資金及びM&Aの投資資金につきましては、金融機関の借入により資金調達を行っております。