【事業等のリスク】

有価証券報告書に記載した事業の状況、経理の状況等に関する事項のうち、経営者が連結会社の財政状態、経営成績及びキャッシュ・フローの状況に重要な影響を与える可能性があると認識している主要なリスクは、以下のとおりであります。

なお、文中の将来に関する事項は、当連結会計年度末現在において入手可能な情報に基づいて当社グループが判断したもので、全てのリスク要因が網羅されているわけではありません。

 

(1)財政状態、経営成績及びキャッシュ・フローの状況の異常な変動に係るもの

① 住宅市場の動向について

 住宅市場は景気、金利及び地価等の動向、雇用環境並びに住宅税制等の変動に影響を受けます。景気見通しの悪化、大幅な金利上昇、地価の上昇及び雇用環境の変化等により顧客の住宅購買意欲が減退し、受注が大幅に減少した場合、当社グループの業績及び財政状態に影響を及ぼす可能性があります。

 当社グループでは、住宅請負において一次取得者層を顧客ターゲットとしておりますが、今後は、新築戸建てだけではなく、デザインを基軸とする提案力を活かしたリフォーム事業の強化や、保育園の建設をはじめとする中大規模木造建築にも注力し、顧客層の拡大を図ってまいります。

 

② 原材料価格・資材価格の高騰について

 当社グループの主要仕入部材である木材・建材やその他の原材料価格の急激な高騰は、仕入価格の高騰を招き当社グループの業績及び財政状態に影響を及ぼす可能性があります。

 当社グループでは、原材料価格・資材価格の上昇に対して、工期短縮による原価低減や売価への転嫁の施策を行い、その影響の軽減を図っております。

 

③ 販売用不動産の価値下落について

 当社グループが保有している販売用不動産について、市況の著しい悪化等によって価値が下落した場合には、評価損の計上を行うことになり、当社グループの業績及び財政状態に影響を及ぼす可能性があります。

 当社グループでは、定期的に販売用不動産価格改定マニュアルに基づき、販売用不動産の販売価格の見直しを行っており、価値が下落した販売用不動産については、販売可能見込価格までの評価損を計上することにより、未然に会計上の手当てを行っております。また、販売価格の見直しは販売対策の一環として行っており、販売用不動産の長期滞留化の防止にも繋がっております。

 

④ 有利子負債への依存について

 当社グループは、販売用不動産の取得のためのプロジェクト資金の一部を、主に金融機関等からの借入金により調達しております。当連結会計年度末において、当社グループの有利子負債残高は7,621百万円となり、総資産に占める有利子負債の割合は52.7%と高い水準にあることから、現行の金利水準が大幅に変動した場合には、当社グループの業績及び財政状態に影響を及ぼす可能性があります。

 当社グループでは、借入金及び社債については、金利水準の変動リスクを抑制するために、主に固定金利で調達しております。

 

⑥ 競合について

 当社グループは、住宅請負・不動産販売をはじめとする様々な住宅事業を行っており、これらの各事業において、競合他社との間で競争状態にあります。したがって、商品の品質や価格、サービスの内容、営業力等の観点から、これらの競合他社との競争において優位に立てない場合、当社グループの業績及び財政状態に影響を及ぼす可能性があります。

 当社グループのメインである注文住宅では、完全自由設計型の家づくりを基本としており、グループ各事業会社では、株式会社勝美住宅にて仕入れた商品土地を含む豊富な土地情報を共同で活用し、土地をセットにして注文住宅を提案することで、他社との差別化を図っております。また、これまで当社グループにおいて、完全自由設計による注文住宅を請け負った経験の中で培われた知識や技術を集約したグループ共通の生産部門である株式会社Laboには、建築士有資格者が32名(2020年3月31日現在)在籍しており、顧客満足度を高めるため、設計・積算・工事管理・インテリアコーディネートまでを一人の担当者が一貫して行い、顧客の幅広いニーズに応えることが、他社との差別化に繋がっております。

 

(2)特定の取引先・製品・技術等への依存に係るもの

① 外注委託について

 当社グループは、注文住宅の請負において商品の企画、積算、受注、販売、工事発注及び施工管理等を除いた施工業務は、建設業者等に外注しております。当社の選定基準に合致する外注先を十分に確保できない場合や、販売棟数の増加に伴い発注量が増大し、外注先での対応遅れによる工期遅延や外注費の上昇が生じた場合には、当社グループの業績及び財政状態に影響を及ぼす可能性があります。

 当社グループでは、外注委託先の多様化を図ることによってリスク分散を行っております。

 

② 営業エリアの集中について

 当社グループは、兵庫県の明石市を中心に阪神間(西宮市、神戸市)、播磨地区(加古川市、姫路市)において事業を展開しております。したがって、当該地区の経済環境、雇用環境、住宅需要、地価の動向等の影響を大きく受けており、当該地区の情勢が悪化した場合には、当社グループの業績及び財政状態に影響を及ぼす可能性があります。

 当社グループでは、阪神間に続き、大阪府茨木市に拠点を開設した「住空間設計 Labo」ブランドによる新たな拠点開設により、営業エリアの拡大を図ってまいります。さらに、M&Aやアライアンス等も視野に入れ、検討することにより、既存エリアの深耕やエリア拡大を図ってまいります。

 

③ 用地仕入について

 当社グループは、建築条件付き土地として販売される土地及び分譲用建物(建売住宅)とセット販売される土地(以下、「商品土地」という。)について、販売中の商品土地在庫を一定数以上確保するために、株式会社勝美住宅において、グループ全体の商品土地の仕入を行っておりますが、周辺の仕入相場よりも高い価格で土地仕入を行った場合や、競合他社との競争により、当社グループの商品土地仕入が計画どおり進まなかった場合には、当社グループの業績及び財政状態に影響を及ぼす可能性があります。

 当社グループでは、用地仕入の担当部署である株式会社勝美住宅開発部だけでなく各事業会社の営業担当者、地域の不動産業者、金融機関などから幅広く収集した仕入情報を元とした仕入ルートの多角化と安定化を図り、地域ごとに偏りのない土地仕入が行われるよう努めるとともに、周辺の販売状況も調査・検討したうえ、商品土地の仕入を実施しております。

 

(3)特有の法的規制・取引慣行・経営方針に係るもの

① 法的規制について

 当社グループは、建設業法に基づく建設業許可、建築士法に基づく一級建築士事務所登録、宅地建物取引業法に基づく宅地建物取引業免許の許認可を受け事業活動を行っており、この他土壌汚染対策法、建築基準法、都市計画法、宅地造成等規制法、国土利用計画法、住宅の品質確保の促進等に関する法律、個人情報の保護に関する法律等、関連する多くの法令の影響を受けております。これら法令等を遵守するためコンプライアンス体制の強化に取り組んでおりますが、これらの法令等の規制を遵守できなかった場合や新たな法規制が設けられた場合、事業活動が制限される等、当社グループの業績及び財政状態に影響を及ぼす可能性があります。

 当社グループでは、グループ各社にコンプライアンス担当責任者を置くとともに、リスク案件の報告及び対応を検討する場として、コンプライアンス・リスク管理委員会を定期的に開催しております。今後も当該体制を継続していくとともに、引き続き、コンプライアンス体制の強化を図ってまいります。

 

② 個人情報の漏洩について

 当社グループは、事業を行う上で入手した顧客に関する様々な個人情報を保有しております。万が一、これらの情報が外部に漏洩した場合、当社グループに対する信用失墜や損害賠償請求等によって当社グループの業績及び財政状態に影響を及ぼす可能性があります。

 当社グループでは、個人情報の管理については、社内規程の整備や社員教育の徹底等、管理体制の強化に努めております。

 

(4)重要な訴訟事件等の発生に係るもの

① 訴訟等の可能性について

 当社グループは、現時点において業績及び財政状態に影響を及ぼす訴訟が提起されている事実はありませんが、今後予期せぬ事象の発生により、訴訟その他の請求が発生した場合、これらの訴訟等の内容及び結果によっては、当社グループの業績及び財政状態に影響を及ぼす可能性があります。

 当社グループでは、事業運営にあたって法令遵守の徹底及び顧客や近隣住民とのトラブル回避に努めておりますが、万が一、訴訟その他の請求が発生した場合には、弁護士事務所等と連携し、訴訟等に対応する体制を整備しております。

 

② 安全管理について

 当社グループは、現場の安全管理に万全を期しておりますが、予期せぬ事情による重大な事故が発生した場合、当社グループに対する信用失墜や損害賠償請求等によって当社グループの業績及び財政状態に影響を及ぼす可能性があります。

 当社グループでは、現場の安全管理を徹底するために、安全担当者による現場の安全パトロールを実施し、安全に対する注意喚起を行っていくとともに、外注先に対しても月次で安全衛生協議会を開催し、現場の安全に万全を期してまいります。

 

③ 品質管理・瑕疵担保責任について

 当社グループは、建物竣工後、ある一定期間内において、設計・施工上の問題等に起因する瑕疵など、不具合が生じた場合は、間接損害を含む損害賠償等による費用発生、又は当社グループの商品・サービスに対する信用の失墜による売上高減少などのおそれがあり、その場合には、当社グループの業績及び財政状態に影響を及ぼす可能性があります。

 当社グループでは、独自に標準施工マニュアルを定めるとともに、設計段階での専任スタッフの検図や工事中の第三者による検査を実施し、一貫した品質管理に努めております。また、アフターサービスの充実を図るため、株式会社Laboにメンテナンスリフォーム課を設置し、点検・修繕などスピーディーな対応を行っております。

 

(5)役員・大株主・関係会社等に関する重要事項に係るもの

① 親会社について

 当社の親会社は日本アジアグループ株式会社であり、当社発行済株式総数の54.57%を所有しております。親会社グループは、純粋持株会社である親会社、連結子会社99社及び持分法適用関連会社3社により構成されており、空間情報事業、グリーン・エネルギー事業及び森林活性化事業を主な事業内容としております。

 

② 親会社からの独立性確保に関する考え方について

 当社グループは、親会社グループの事業における森林活性化事業に属しており、住宅事業を展開しておりますが、親会社グループとの間に競合関係は生じておらず、今後も競合等が想定される事象はないものと認識しております。また少数株主保護の観点から、社外取締役2名及び社外監査役3名を独立役員に選任し、経営の透明性を確保するとともに、取締役会においては、当社が独自に経営の意思決定を行っており、親会社からの独立性は確保されているものと判断しております。

 

③ 親会社グループとの取引関係

 親会社グループとの取引について、記載すべき重要な取引は生じておりませんが、今後、親会社グループとの取引を行う場合には、他の取引相手と同様に、案件に対する原価、適正利益、市場動向等を勘案して決定することとし、少数株主の保護に努めてまいります。

 

④ 親会社グループとのその他特別な関係

 当社グループを除く親会社グループとの間において上記の他に特別な関係はありません。

(6)その他

① 人材の確保と育成について

 当社グループの事業内容におきましては、専門的な知識や高いコミュニケーション能力が求められており、今後、事業規模の拡大に伴い、企画提案力や革新的なサービスを創出できる構想力をもつ人材の確保は必要不可欠と考えておりますが、人材確保と育成が計画どおりに進まない場合は、当社グループの業績及び財政状態に影響を及ぼす可能性があります。

 当社グループでは、個人の能力を最大限に活かすための適材適所の人材配置と、社内外の研修やOJT方式による徹底した人材教育を行うことで、他社との差別化を図り、顧客からの信頼を得ることのできる人材の確保と育成を推進してまいります。

 

② 自然災害等について

 大規模な地震、風水害等の自然災害が発生した場合には、保有設備の復旧活動、住宅の引渡済物件に関する安全確認、施工中物件の工事の遅延等により多額の費用が発生し、当社グループの業績及び財政状態に影響を及ぼす可能性があります。

 当社グループでは、自然災害等の発生時には、迅速かつ的確な対応により被害を最小限にとどめることを目的としてリスク管理規程を定めております。

 

③ 新型コロナウイルス感染症について

 当社グループは、新型コロナウイルス感染症拡大予防措置といたしまして、2020年4月17日より全事業所において営業時間の短縮や時差通勤等の対応をとっております。

 新型コロナウイルス感染症による当社グループへの影響は、現時点においては限定的でありますが、新型コロナウイルス感染症の影響による景気の先行き不透明感から、将来不安などに起因する消費者マインドの冷え込みが懸念され、顧客の住宅購買意欲が大きく減退し、受注が大幅に減少した場合、当社グループの業績及び財政状態に影響を及ぼす可能性があります。

 当社グループでは、住宅請負において一次取得者層を顧客ターゲットとしておりますが、今後は、新築戸建てだけではなく、デザインを基軸とする提案力を活かしたリフォーム事業の強化や、保育園の建設をはじめとする中大規模木造建築にも注力し、顧客層の拡大を図ってまいります。

 

④ システムリスクについて

 当社グループの事業活動において、コンピューターシステムは、必要不可欠なものとなっております。万が一、災害・障害・犯罪・過失・不正行為その他不測の脅威によりコンピューターシステムが機能しなくなった場合には、当社グループの業績及び財政状態に影響を及ぼす可能性があります。

 当社グループでは、情報セキュリティに関する基本方針に従ってコンピューターシステムの安定的運営に努めております。

 

⑤ オペレーショナルリスクについて

 当社グループが業務を遂行するにあたり、役職員による不正行為、不適切な行為、事務処理のミス、労務管理上の問題等の各種オペレーショナルリスクの発生が考えられます。このようなオペレーショナルリスクが発生した場合、社会的信用を失うとともに、企業イメージを損ない、当社グループの業績及び財政状態に影響を及ぼす可能性があります。

 当社グループでは、リスク管理規程を定め、オペレーショナルリスクも含めた事業遂行に関わる様々なリスクについて管理し、それらのリスクに対応することによって、グループの経営方針の実現を阻害するリスク要因を可能な限り低減させ、コントロールするよう努めております。