【経営方針、経営環境及び対処すべき課題等】

文中の将来に関する事項は、本書提出日現在において、当社グループが判断したものであり、その達成を保証するものではありません。

 

(1) 経営方針

当社グループは、「人や社会をベストな未来に導くために、心の通うメディアとコミュニケーションの場を創造」することをグループ経営理念としており、グループ全体でその使命を全うするため、プロモーション支援、採用支援、教育機関支援を事業セグメントとして専門特化し、広告広報を含めた総合支援業務案件の受注を推進しております。

事業の展開にあたっての基本方針は、以下の通りです。

・クライアントのために、専門力と創造力を発揮し、広範な視野で最適なソリューションを提供する。

・ユーザーのために、一人ひとりのライフスタイルに寄り添い、「必要なときに価値ある情報が届く」仕組みを

提供する。

 ・社員のために、社員の資質と挑戦心、創意工夫を発揮できる働きがいと活力に満ちた職場環境を提供する。

  ・株主の皆さまと社会のために、倫理観を持って信頼を醸成し、永続的な成長と社会的責任を全うする。

 

(2) 経営環境

新型コロナウイルスの感染拡大を受け、当社グループを取り巻く市場環境も大きく変動しました。今後も感染状況を見ながら慎重に経済運営が行われると想定されるほか、各企業や学校法人等の事業方針も多様化してくるものと見込んでいます。2022年9月期については、リアルイベント等の復調とオンラインによる経済活動の継続が分散化されると見込み、アナログ・デジタル・モノの提案商材の拡充を図っています。足元の受注は回復傾向にあるため、2022年9月期は通期では営業黒字を確保する見通しです。

セールスプロモーションを含む広告全体の市場(マス媒体を除く)は、2021年3月以降回復基調にあり、特に広告分野のデジタルシフトが顕著になってきているのに加え、SP(セールスプロモーション)・PR・催事企画などの広告媒体も回復しつつあります。(経済産業省「特定サービス産業動態統計調査」をもとに当社調べ)

採用支援市場では、有効求人倍率が小幅ながら持ち直しの傾向が続いていますが、企業の採用手法が成果報酬型を中心とした流れに急速に変化してきています。また、通年採用やジョブ型採用の拡大を表明する企業もあり、就職活動のサイクルはこれまで以上に変動が生じて行くものと想定しております。今後は、企業が求める資質やスキルと、求職者の経験・希望を適切にマッチングするニーズが、より一層高まると考えられます。

教育機関支援市場では、感染対策を講じながら、殆どのクライアントが通常の体制に戻っていますが、大規模な授業やイベントなどはオンラインに切り替えて実施するなど、実施方法は多様化しています。日本の18歳人口は今後も減少が見込まれていることから、各教育機関とも学生確保に向けた広報を強化しております。また、外国人留学生向けの広報へのニーズも根強い状況が続きますが、新型コロナウイルス感染症の感染拡大の水際対策として、日本政府が外国人の入国を制限している状況にあるため、海外とオンラインで繋ぐイベントや直接入学に結実するサービスのニーズが一層高まると考えられます。

 

(3) 経営戦略及び優先的に対処すべき課題等

 当社グループでは、以下の経営戦略で事業を展開しております。
① 連合企画・個別案件の複合的アプローチによるクライアントの開拓
② アナログ・デジタル・モノを融合したフレキシブルな提案力の拡大

 ③ イベントノウハウの蓄積とフォーラムの活用
 ④ グループの総合力を結集した外国人留学生・外国人材向けビジネスの拡大
 

 

今後もこれらの基本となる戦略は踏襲してまいりますが、現在の経済環境及び当社グループの業績の状況を踏まえ、業績を回復基調に乗せ、さらに事業を拡大するため、グループ全体として以下の課題に優先的に取り組んでまいります。
 
① 大学との取引深化による進学・就職領域の事業拡大
 当社グループは教育機関支援事業において大学の入試広報部門との取引を拡大してきただけでなく、採用支援事業において大学キャリアセンター(就職部門)や国際部門とも取引や連携を重ねてまいりました。長年の実績により、大学から継続取引をいただいており、コロナ禍における大学主催イベントのオンライン化のご相談も寄せられています。今後はその取引基盤をさらに活かして、教育機関の全部門や学園全体への提案を強化するとともに、大学とのタイアップにより新たなイベント等を受託・開発するなど、教育機関支援・採用支援の両面で事業の拡大を進めてまいります。

 

② 業務代行案件の効率化と拡大
 プロモーション支援事業を営む株式会社アクセスプログレスが保有する業務推進センターでは、広告広報に関連する印刷、発送代行、テレマセンター、データ管理、保管業務等の各種業務代行を請け負っております。近年、キャンペーン事務局運営代行業務を始めとして、業務推進センターが提供する機能を複合的に組み合わせたトータル案件の受託機会が拡大しており、今後もさらなる取引が見込まれます。工数を要する作業の見直しを行い、デジタルツールの積極的な導入による作業の効率化を進めることにより、受託体制を強化し、業務代行案件の拡大を図ってまいります。

 

③ 業務提携による新規・既存事業の拡大
 当社が積極的に他社との業務提携の可能性を模索し、当社グループと他社の事業とのシナジーを創出することで、新規事業の開始や既存事業の拡大を図ってまいります。

 営業機会拡大と相互支援を目的とした協業は多岐に及んでおり、プロモーション支援事業ではレンタル事業やデジタル広告分野に本格的に参入しました。採用支援事業では複数のダイレクトリクルーティングサービス会社と連携した営業展開を開始したほか、若手のアスリート人材、DX人材を紹介するための提携を行っています。

その他、外国人留学生・外国人材分野でも複数社と連携して協業を開始しています。当社グループが過去に培ったノウハウと他社の事業を組み合わせることで、当社グループの収益基盤安定化とブランド力の強化を図ってまいります。

 

④ 多様化する総合支援ニーズや公的施策への対応
 当社は、これまでの自社企画や公的機関案件等を通じて、イベント準備や運営、業務代行等のノウハウを有しており、これをさらに強化して、複合的な案件の獲得を目指します。
 新型コロナウイルス感染症の感染拡大防止に向けた社会活動の制限により、経済活動自体に大きな変化が生じており、この流れは今後も継続・加速して行くと考えられます。これを受け、各事業セグメントのクライアントのニーズも、公的機関も含め、一層多様化すると予測しております。クライアントのニーズに敏感に対応し、経営判断を一層迅速化して、デジタル・アナログ(リアルイベントを含む)・モノを織り交ぜた提案と、社会活動への貢献を推進してまいります。あわせて、2021年9月期にワクチン接種会場の案件を複数自治体から受託した実績や、プロモーション支援事業の防災情報媒体企画の実績を足掛かりにして、自治体や公的機関の案件の拡大を図ってまいります。

 

⑤ 財務面の強化と企業価値の向上

 当社は、金融機関からの当座貸越枠の確保により、十分な安全余裕資産を保有しておりますが、今後新たな事業投資やM&Aを行う場面が生じた場合は、資本政策も見据えながら、必要に応じて財務面の強化を検討してまいります。

 また、当社では時価総額を含めた企業価値の向上を、重要な経営課題と位置付けております。企業価値の拡大に向けて、①既存事業の着実な回復による利益の確保、②M&Aも含めた新たな事業分野への投資の検討と実行、③効果的なIRの実施に取り組んでまいります。