【経営方針、経営環境及び対処すべき課題等】

 文中の将来に関する情報は、当事業年度末現在において当社が判断したものであります。

 

(1)経営方針、経営環境

 当社は、「世界一の“わかる”を創り出す企業」を目指すという経営目標を掲げ、今後も持続的に成長して企業価値を高めるために、下記(3)の課題を認識しており、迅速に対処してまいります。

 国内各企業がテレワークをはじめとする「働き方改革」の実現に向けて模索をしているなかで、業務の標準化や、従来は内製化していた企業で各社員の本業務とは異なる付随業務を予算化して、アウトソーシングする流れがあります。付随業務のなかに当社の事業内容であるマニュアル作成・翻訳業務が含まれており、それらに対応する体制構築を進めてまいります。

 新型コロナウイルスの世界的な感染拡大に伴い、今後の世界経済の先行きへの懸念が非常に高まっております。当社の主要ターゲットである国内大手メーカーは、引き続き厳しい経営環境に置かれておりますが、当社においては、マニュアルのプロとして、ドキュメントコンサルティング、マニュアル制作及び「e-manual」の導入促進とあわせ、「GRACE VISION®」を積極的に販売することにより、技術伝承、人手不足及びコストダウンなど、国内大手メーカーの生産性向上を支援してまいります。

 これまでのところ、当社の業績に大きな変調は見受けられません。今後、感染症の影響が長期化した場合は、収益が減少する可能性がありますが、そのような状況下においても、当社は生産性の向上とコストダウン等の対策を実施し、収益減少を最小限に抑えるよう努めてまいります。

 

(2)財務目標(2020年5月公表)

項目

2020年度

備考(対前期増減率)

売上高

2,300 百万円

20.8 %

営業利益

1,173 百万円

23.0 %

経常利益

1,166 百万円

23.1 %

当期純利益

800 百万円

21.3 %

1株当たり当期純利益

56 円 62 銭

 

(3)経営課題

①売上拡大・収益基盤の強化

 当社は、マニュアルの制作、技術翻訳、及びクラウド上でマニュアルを制作・管理する「e-manual」のサービスによる収益を中心として、継続的かつ安定的な利益の確保を確実なものにするための収益基盤を強化していくことが課題であると認識しております。

 当社が開発した「GRACE VISION®」は、人の行動のすべてのシーンや人の抱える問題解決の場面で確実に「役に立つツール」に成り得ると確信しております。技術伝承及び人手不足など、お客様を取り巻く環境に対応するため、充実したマニュアル関連サービスをご提供させていただき、顧客満足度向上と大手企業を中心とした重点顧客の定着化に取り組んでまいります。

 

②営業力の強化

 当社は、マニュアルのプロとして、マニュアル制作に付随するサービスの展開を模索しながら、コンサルティング型営業により積極的な提案を行う営業力を強化してまいります。

 また、業務提携や販売代理店契約、M&A等を積極的に模索して、業容拡大を図り、「e-manual」の販売体制の構築に取り組んでまいります。

 

③「e-manual」の安定稼働およびセキュリティの強化

 当社は、クラウドサービスを提供しているため、サービス提供にかかる「e-manual」の安定稼働およびセキュリティ対策が課題となります。

 当社では、常に新しい情報を取り入れながら継続的なシステムメンテナンスを行い、「e-manual」の安定稼働及び高いセキュリティが維持できるように努めてまいります。

 

④優秀な人材の確保と育成

 当社は、継続的に付加価値の高いサービスを提供するためには、当社の「すべてのユーザーに対して、『高品質で』『理解し易く』『使い易い』『正確な』マニュアルを中心としたドキュメンテーションを提供する」という使命を十分に理解し、主体的に課題解決を行うことのできる人材の採用と継続的な育成が重要な課題であると認識しております。

 特に、マニュアル制作や技術翻訳に加え、今後の事業の主軸となる「e-manual」、「GRACE VISION®」の発展に向けての良質なスタッフ確保は不可欠であり、積極的かつ継続的に募集活動や業務提携を行ってまいります。従業員については、働き方改革の一環としてテレワークの本格稼働に向けた取り組みも開始しており、様々な形態で業務を実施できる環境整備により、優秀な人材確保を進めてまいります。

 

⑤経営管理体制の強化

 当社は、事業規模を拡大すると同時に企業価値を継続的に高めていくためには、継続的な経営管理体制、コーポレート・ガバナンスの更なる強化に取り組んでいくことも必要であると考えております。組織が健全かつ有効、効率的に運営されるように、社内規則や業務マニュアルの整備、定期的な社内教育の実施等を通じて業務の効率化とコンプライアンスの徹底を図るとともに、外部の監査法人による監査や監査役による監査、より効果的な内部監査を実施するために業務執行部門から独立した内部監査室による監査の充実化など、実効性を確保してまいります。

 

⑥株主との対話

 当社は、株主の皆様との対話を通じた企業価値の向上を目指しており、株主の皆様に有益な企業情報の発信、適切なディスクロージャーやIR活動を引き続き積極的に推進していく方針です。この対話を通じて、経営方針や経営戦略についてもよりわかりやすい説明を目指し、株主の皆様と当社との建設的な関係を築いていきたいと考えております。こうした方針を前提に、株主還元の内容や趣旨説明についても経営の最重要課題の一つとして認識しており、将来の事業展開と経営基盤の強化のために必要な内部留保は残しつつ、充実した株主還元を行うことが重要であると考えております。