【経営方針、経営環境及び対処すべき課題等】

 文中の将来に関する事項は、本書提出日現在において当社グループが判断したものであります。

 

(1)経営方針

 当社グループは、いい住まいの提供を通じ、人々の暮らしを良くすることが当社グループの存在意義であると考え、お客様、パートナーの皆様、取引先の皆様、そして従業員、当社グループに関わる全ての人々に「GOOD LIFE(いい人生)」を送っていただきたいという想いから、「GOOD LIFE」を経営理念として定めております。

 

(2)経営環境

新型コロナウイルス感染症の拡大による影響は不動産業界においても少なからず影響を及ぼしており、回復基調にありました基準地価は変動率0.6%減少となりました。これは新型コロナウイルス感染症の拡大に伴う東京オリンピック・パラリンピックの延期、渡航制限によるインバウンド観光客の激減によるホテル・商業施設利用客の大幅な減少、リモートワークの浸透や働き方の変化によるオフィスビルの空室率増加等によるものであります。

 このような環境である一方、マンション用地価格の上昇や建築費の高騰等、懸念材料はあるものの金融緩和政策の継続を背景として、投資用不動産に対する底堅い需要が想定されるため、その市場動向は堅調に推移しております。

 建築業界においては、建設工事受注高は引き続き高水準で堅調に推移している一方、建築・土木・測量技術者の有効求人倍率も5.51倍と高い水準であり、これに伴い労働人口の減少に伴う建設技能労働者の不足率と建設工事費はさらに上昇する可能性があります。

 

(3)中長期的な経営戦略

当社グループの安定的かつ持続的な成長には、入居者様及びオーナー様満足度の向上に努め、賃貸マンションの用地仕入、企画・設計、施工、売却を行う「アセットマネジメント事業」によるフロー収益と、賃貸仲介、賃貸管理を行う「プロパティマネジメント事業」による安定的なストック収益を継続的に確保して参ります。

また、2020年1月に全株式を取得し子会社化した不動産及び建築業界の人材に特化した有料職業紹介事業を行う株式会社プロキャリアエージェント(以下、「PCA」という。)及びエネルギー事業の一環として当社グループが開発及び管理する物件に対してプロパンガスの供給を行う株式会社グッドライフエネルギーを2020年6月に設立し、同年10月より事業を開始しております。投資用不動産に伴うサービスをグループ全体で提供することで、各事業の成長及び発展を図り、グループ全体の企業価値向上を最大限目指して参ります。

これらの事業活動は現在福岡、熊本、沖縄エリアで展開しており、2020年11月に事業エリアの拡大を目的として東京エリアへ進出しましたが、新型コロナウイルス感染症の拡大による経済の先行不透明感が続く環境下にあるため、当面の間は開発エリアの拡大は積極的には行わず、新規不動産投資家の開拓やPCAの事業拡大のための拠点として活用して参ります。中長期的には主要政令指定都市等を中心に事業エリアと業容をさらに拡充するとともに企業価値を高め、入居者様、オーナー様をはじめとするステークホルダー各位の期待に応えて参ります。

アセットマネジメント事業においては、当社グループのビジネス展開をスピーディーに行う体制を整え、事業基盤の拡大を図って参ります。まずは、成長性の高い福岡、沖縄エリアを重点的に用地仕入及び人材への投資を行い、自社施工の開発棟数を増やし、更なる売上、利益の拡大を図り、企業価値の向上を目指して参ります。

プロパティマネジメント事業においては、管理物件の受託強化に伴う管理戸数の増加とビジネス展開の加速化によって増加する開発棟数及び管理戸数に合わせ、業務オペレーションの見直しによる業務効率化や、ITの活用等による生産性の向上により、管理物件の適切な運営管理による入居率の維持向上が入居者様及びオーナー様の満足度向上へつながると考えております。また、今後は賃貸マンションを運営管理する上で重要と考える周辺事業においても積極的に業務提携やM&Aを活用し、ストック収益につながる新規事業を内製化することで、売上と利益の拡大とともに、質の高いサービスを提供して参ります。

これに加え、経営理念である「GOOD LIFE」を提供するために当社グループが開発する賃貸マンション「LIBTH」ブランドの商品品質の向上を目的として、セキュリティの強化やIoT化等の新商品開発を行って参ります。加速するビジネス展開の中でIoTを取り入れた賃貸マンションである「LIBTH CLOUD(仮称)」の開発棟数を増やし、時代の変化によって多様化する入居者様のニーズに適応し、より便利な住まいを提供することで、入居者様の満足度向上が入居率の向上につながり、ひいてはオーナー様の満足度向上にもつながると考えております。

当社グループでは、事業シナジーが見込める新たな事業への投資を積極的に行うこととし、その一環として、子会社であるPCAにおいて、人材紹介事業者向けのプラットフォームサービス「AGENT FORCE」のサービスを開始しHRTech(※)領域への参入を行います。これに伴い、全国の人材紹介事業者がインターネット上でつながる事により求人・求職者情報のボーダレス化を実現し、企業と求職者の最適なマッチングの実現に寄与するとともにPCAの事業拡大及び売上高の増加を目指し、当社グループのコア事業である不動産投資マネジメント事業の更なる成長の一役を担って参ります。

 

(※)HRTechとは、人事・人材(Human Resources)と技術(Technology)を組み合わせた造語で、人材採用や人材育成、人材評価といった人事領域に活用できる主にデジタル技術という意味です。

 

(4)目標とする経営指標

当社グループでは、ROE(株主資本利益率)を経営指標として重視しております。これは、株主様の視点を重視して経営を行っていくことに加え、投資効率を向上させる観点からROEの要素である総資産回転率を高水準に維持することが重要であると認識していることによります。

また、外部環境の変化に柔軟に対応できる強固な財務基盤を確立するため、自己資本比率を高水準に維持することも重視しており、50%超の維持を目標としております。

 

(5)優先的に対処すべき事業上及び財務上の課題

当社グループでは、安定的な収益性の向上かつ持続的な成長に資する体制整備が最も重要であると認識し、以下の経営課題に取り組んで参ります。

 

(特に優先度の高い対処すべき事業上及び財務上の課題)

顧客層の拡大と販売手法の多様化

当社グループでは、投資用新築一棟賃貸マンションを「LIBTH」ブランドとして主に個人富裕層の投資家に販売を行っております。集客にあたっては当社の主要な事業エリアである九州地域に在住の方を対象として、既存オーナー様からの紹介、DM発送及び自社ホームページを活用したインバウンドマーケティングを行っております。しかしながら、今後販売棟数の増加による業績の拡大を達成していくためには、より多くの不動産投資家の開拓と販路の拡大をしていく必要があると認識しております。投資家の開拓にあたっては、現在九州地域の方を対象としておりますが、今後は投資物件情報を掲載する自社サイトの構築により、日本全国の投資家を販売対象として、新規顧客層の拡大に注力して参ります。

 

(その他の優先的に対処すべき事業上及び財務上の課題)

① 用地情報の継続的な入手

 当社グループでは、用地情報の大半を不動産会社等の情報提供者から入手しておりますが、今後の継続的な成長を図るためにも更なる情報ルートの拡充が必要不可欠であると認識しております。そのため、既存情報提供者との良好な取引関係を維持するとともに、用地情報収集のためのWEBサイト構築等による情報ルートの多様化、強化に努め、優良な情報の確保を進める方針であります。

 

② 商品品質の向上とラインナップの拡充

 当社グループは、現在、主に個人富裕層向けに資産形成を目的とした投資用新築一棟賃貸マンションを主体とした事業を行っております。今後は相続や節税といったオーナー様の多様な投資ニーズに対応していくために、投資用新築一棟賃貸マンション以外の商品開発を進めることにより、最適な投資提案を通じてオーナー様の資産価値向上に貢献して参ります。

 また、現在提供している賃貸マンションのIoT化やセキュリティの強化による商品品質の向上を行い、入居者様、オーナー様の満足度向上を追求して参ります。

 

③ 人材の確保と育成強化

 当社グループでは、不動産投資マネジメント事業に加え、家賃滞納保証業務、有料職業紹介事業及びプロパンガス販売事業を行っておりますが、今後更に事業の発展及び業容拡大を加速させていくためには、既存事業及び新規事業のすべての事業組織において、優秀な人材の確保、定着及び育成が重要であると認識しております。

 当社グループは、引き続き業容拡大を目指し、即戦力となる人材の積極的な採用を行っていくとともに、結果主義を基本とした評価制度を浸透させることにより、優秀な人材の確保、定着、育成を実現し、継続的な業績拡大を図っていく方針であります。

 

④ コンプライアンスの徹底

 当社グループでは、不動産投資マネジメント事業、家賃滞納保証業務、有料職業紹介事業及びプロパンガス販売事業を行っていることから、現在、一級建築士事務所登録、宅地建物取引業免許、特定建設業許可、有料職業紹介事業許可、液化石油ガス販売事業登録及び液化石油ガス保安機関認定を取得しており、各種法規制等の下に事業展開しております。法令遵守は企業存続の基本であり、前提であることから、関係諸法令を遵守することは当然のことであるとの認識で事業活動を行っております。

 当社グループでは、今後も、全社的にコンプライアンスを徹底することが必要であると考えており、経営陣のコンプライアンスに対する認識強化に加え、独立役員の牽制機能の強化(独立役員全員が出席する会議体の運営)、全社員を対象にした定期的な研修等を継続して実施して参ります。また、今後も新たな事業展開によって、子会社や関係会社が増加することに比例して、不正行為等による法令違反の発生リスクが増加していくと想定されるため、組織が健全かつ効果的に運営されるように、内部統制の実効性を高める為の環境、体制を整備し、コーポレート・ガバナンスを充実していくことにより、経営の公正性・透明性を確保して参ります。

 

⑤ 事業エリアと事業の拡大、新規事業の参入

 当社グループは、現在福岡、熊本、沖縄、東京へとエリアを拡大し事業を行っておりますが、今後も主要政令指定都市等を中心にエリアと業容を拡大し当社サービスを提供して参ります。

 また、当社グループでは、新たな事業展開や質の高いサービスを提供するための一環として、業務提携やM&A等を有効に活用することとしておりますが、M&A等は将来予測を基に実施するものであり、不確実性が伴います。M&A等を実施する場合には、対象企業の財務内容や契約関係、関連資産等について、詳細な調査・検討を行うことで不確実性を極力排除するように努めておりますが、M&A後に、偶発債務等の発生や同事業の経済環境の変化等により計画どおりの事業展開を行えなかった場合は、のれんや関係会社株式の減損処理が発生し、当社グループの業績に影響を与える可能性があります。