【業績等の概要】

(1) 業績

当連結会計年度の日本経済は、雇用・所得環境の改善が続くなかで、一部に改善の遅れがみられるものの、緩やかな回復基調が続いています。

広告業界におきましては、東京地区のスポット広告の出稿量がおおむね順調に推移したことから、前期を上回りました。

このような経済状況のなか、当社グループは、テレビ放送事業はもとより、音楽出版事業やその他事業においても収益確保に努め、当連結会計年度の売上高は2,958億7千9百万円 (前期比+5.4%)、売上原価、販売費及び一般管理費の合計が2,786億円(同+5.4%)となりました結果、営業利益は172億7千8百万円(同+4.3%)となりました。また、経常利益は219億4千7百万円 (同+18.6%)、親会社株主に帰属する当期純利益は159億4千9百万円(同+31.1%)となりました。

 

セグメントの業績は、次のとおりであります。

①テレビ放送事業

当連結会計年度は、全日視聴率(6時~24時)7.3%、ゴールデンタイム(19時~22時)10.3%、プライムタイム(19時~23時)10.6%、プライム2(23時~25時)6.4%となり、全ての区分が民放2位で終了し、トップグループを維持しております。

当連結会計年度は、期末期首、年末年始、スポーツ特番等の特別編成に加え、平日の報道情報番組が前期に続き好調を維持したことや、土日午後帯の改編により、全日帯のさらなるベースアップに成功しました。

報道情報番組では、年度平均視聴率において「グッド!モーニング」が全ての時間帯で自己最高を更新し、「羽鳥慎一モーニングショー」が前期を大きく上回り、同枠として初めて同時間帯民放トップとなるなど、平日午前帯がさらに改善しました。また、4月にリニューアルした「報道ステーション」は前期と同水準の視聴率を維持しました。

バラエティー番組では、放送開始から18年目を迎えた「とんねるずのスポーツ王は俺だ!!」や、25回目を迎えた「ミュージックステーション スーパーライブ」などの特別番組が好評を博し、レギュラー番組でも「池上彰のニュースそうだったのか!!」「クイズプレゼンバラエティー Qさま!!」などの番組が安定した結果となりました。

連続ドラマでは、前シーズンに続き年間1位の快挙となった平均視聴率21.5%の木曜ドラマ「ドクターX ~外科医・大門未知子~」や、11シーズン連続の平均15%突破となるシーズン平均15.2%の「相棒」が安定した高視聴率を獲得しました。ドラマスペシャルでは、二夜連続「そして誰もいなくなった」(二夜平均14.4%)が好評を博しました。

スポーツでは、「2017ワールドベースボールクラシック」(プライムタイム3試合平均23.7%)や「2018FIFAワールドカップロシア アジア地区最終予選」(プライムタイム6試合平均19.1%)が高い注目を集め、「フィギュアスケートグランプリファイナル 男女フリー」(17.6%)や、「プロ野球日本シリーズ」(2試合平均17.4%)も高視聴率を獲得しました。

正月三が日は、「相棒 元日スペシャル」を筆頭に「夢対決2017とんねるずのスポーツ王は俺だ!!」「ビートたけしの知らないニュース2017新春スペシャル」などが高視聴率を獲得し、三が日平均では、プライムタイムは9年連続、ゴールデンタイムは3年連続でトップを維持しております。

以上のような状況のなか、収益の拡大を図るため、積極的な営業活動を展開いたしました。

タイム収入は、アドバタイザーの宣伝活動において柔軟性と効率性を重視する動きから、固定費削減傾向がみられました。そのような状況のなか、レギュラー番組のセールスでは、「日曜もアメトーーク!」「しくじり先生 俺みたいになるな!!」などのバラエティーをはじめ、水曜夜9時台のドラマや、木曜ドラマを中心に単価の上昇を達成しました。また、単発番組は、大型スポーツ番組「2018FIFAワールドカップロシア アジア地区最終予選」「リオデジャネイロオリンピック2016」「2017ワールドベースボールクラシック」「サッカー・UEFAユーロ2016」などで増収を図りました。以上の結果、タイム収入合計は903億5千1百万円(前期比+1.7%)となりました。

スポット収入は、東京地区の広告出稿量が堅調に推移するなか、朝帯を中心とした全日視聴率の上昇を背景に、単価の上昇に努め増収を図りました。業種別では、「情報・通信」「家電・AV機器」「不動産・住宅設備」「薬品・医療用品」など全21業種中、14業種が前期を上回る伸びとなりました。以上の結果、スポット収入は1,052億1千2百万円(同+4.8%)となりました。

番組販売収入は、海外での放送や動画配信に向けたコンテンツ販売が好調に推移しており、132億2千7百万円 (同+4.2%)となりました。

また、BS・CS収入は248億2千4百万円(同+0.2%)、その他収入は189億2千8百万円(同+8.0%)となりました。

以上の結果、テレビ放送事業の売上高は2,525億4千5百万円 (同+3.4%)、営業費用は2,376億1千6百万円 (同+3.6%) となりました結果、営業利益は149億2千9百万円(同+0.5%)となりました。

 

②音楽出版事業

前期に開催した「ケツメイシ」及び「湘南乃風」のコンサートツアーの反動減などにより、音楽出版事業の売上高は99億8千5百万円(前期比△16.4%)、営業費用は93億5千5百万円(同△12.8%)となりました結果、営業利益は6億2千9百万円(同△48.1%)となりました。

 

③その他事業

インターネット事業は、株式会社サイバーエージェントとの共同事業「AbemaTV」が、アプリダウンロード数1,500万を達成するなど順調に推移したほか、地上波放送で人気の「ドクターX ~外科医・大門未知子~」のスピンオフドラマ「ドクターY~外科医・加地秀樹~」などのオリジナルコンテンツをKDDI株式会社と共同制作し、auビデオパスで独占配信するなど戦略的に事業の拡大を行いました。また、広告付き無料見逃し動画配信サービス「テレ朝キャッチアップ」は配信番組数の増加とともに利用者も増え、広告収入も順調に伸びています。さらに、動画配信事業「新日本プロレスワールド」は順調に会員数を増やし、海外からのアクセスも急増しています。

イベント事業では、3回目となる「テレビ朝日・六本木ヒルズ夏祭り SUMMER STATION」を7月16日より44日間にわたって開催し、前年を上回る延べ544万人が来場したほか、恒例の音楽イベント「テレビ朝日ドリームフェスティバル2016」「メトロポリタンロックフェスティバル東京・大阪」などが好評を博しました。また「EX THEATER ROPPONGI」では、Mr.KINGをメインにジャニーズJr.たちが歌やダンスで競い合う「サマステ ジャニーズキング」や、市川海老蔵の「六本木歌舞伎」など音楽や舞台の様々なイベントが開催され、高い稼働率で堅調な運営を行っております。

ショッピング事業は、通販番組「じゅん散歩」の好調な視聴率を背景に増収となりました。

出資映画事業は、恒例作品の「ドラえもん」が、シリーズ36作目にして歴代最高の興行収入41億2千万円を記録し、「クレヨンしんちゃん」もシリーズ歴代3位の興行成績となりました。また、「相棒-劇場版Ⅳ-」もシリーズ最高の大ヒットスタートとなるなど好評を博しました。

DVD販売は、「ドクターX~外科医・大門未知子~」「相棒」をはじめとする高視聴率ドラマや、「アメトーーク」「ももクロChan」など、様々なタイトルをリリースしました。商品化においては、地上波番組と連動した商品を開発・販売し、好評を博しました。さらに出版では、隔月で発行している雑誌「おかずのクッキング」が安定した販売実績を残しています。

機器販売・リースは、携帯端末リースや大型LEDレンタルなど、好調に推移しました。

以上の結果、その他事業の売上高は455億7百万円 (前期比+25.7%)、営業費用は437億2千2百万円 (同+22.5%)となりました結果、営業利益は17億8千4百万円(同+255.2%)となりました。

 

 

(2)キャッシュ・フロー

当連結会計年度末における現金及び現金同等物は、前連結会計年度末に比べ43億6千7百万円増加し、342億2百万円となりました。

 

(営業活動によるキャッシュ・フロー)

営業活動によるキャッシュ・フローは、234億6千4百万円の収入となり、前連結会計年度に比べ収入額が104億4千2百万円増加いたしました。これは、前連結会計年度に退職給付信託設定額100億円の支出があったことなどによるものです。

 

(投資活動によるキャッシュ・フロー)

投資活動によるキャッシュ・フローは、116億3千5百万円の支出となり、前連結会計年度に比べ支出額が6億9千3百万円減少いたしました。

 

(財務活動によるキャッシュ・フロー)

財務活動によるキャッシュ・フローは、74億4千1百万円の支出となり、前連結会計年度に比べ支出額が7億2千1百万円増加いたしました。これは、配当金の支払額が4億9千9百万円増加したことなどによるものです。