【業績等の概要】

(1) 業績

わが国の経済は、雇用・所得環境の改善が見られ、緩やかな回復基調が続いております。一方、中国をはじめとするアジア新興国経済の減速やアメリカ大統領選挙後の政策動向など、海外経済の不確実性を背景に、依然として先行き不透明な状況も続いております。

このような環境下、当連結会計年度における当社グループの経営成績は、売上高3,553億6千3百万円(前年比2.0%増)、営業利益198億7千8百万円(同15.7%増)、経常利益262億7百万円(同15.6%増)、親会社株主に帰属する当期純利益は161億3千6百万円(同11.3%増)となりました。

セグメント別の業績は次のとおりであります。

 

◇放送事業

放送事業セグメントの当連結会計年度の売上高は2,191億7千5百万円(前年比2.5%増)、営業利益は59億7千3百万円(同24.4%増)となりました。

放送事業の主力である㈱TBSテレビは、当連結会計年度のタイム収入において前年比0.5%増、スポット収入は同3.2%増となりました。タイムセールスでは、「リオデジャネイロオリンピック2016」「2017ワールド・ベースボール・クラシック」「リーダーズⅡ」などの単発番組に加えて、レギュラー番組の単価上昇が売上増に貢献し、「世界陸上2015北京」など単発番組の売上が大きかった前年とほぼ同水準の売上を上げることができました。スポットセールスでは、「情報・通信」「食品」「酒・飲料」など多くの業種において広告出稿が伸長する中、堅調な視聴率を背景に在京キー局間のシェアを高め、関東地区投下量の伸び率(前年比1.6%増)を上回る実績を上げました。

㈱BS-TBSは、BSデジタル放送市場が引き続き堅調に推移する中、顧客満足度を高めるBSオリジナルの戦略的な番組編成が奏功し、売上高は前年比5.8%増と好調を維持しました。番組強化に伴い制作費等が増加したものの、営業利益においても前年比8.3%増となりました。

㈱TBSラジオは、2月のビデオリサーチ首都圏聴取率調査においてもトップを記録し、2001年8月調査以来、15年8ヶ月・94期連続首位の座を守り続けております。当連結会計年度は、売上向上のための施策拡充やコストコントロールの徹底により、売上高は前年比1.4%増、営業利益は同3.1%増と増収増益となりました。

 

◇映像・文化事業

映像・文化事業セグメントの当連結会計年度の売上高は1,209億8千6百万円(前年比1.5%増)、営業利益は61億6千8百万円(同27.4%増)となりました。

映画事業では、5月に前編、6月に後編を公開した「64-ロクヨン-」(出演:佐藤浩市ほか、監督:瀬々敬久)が、興行収入36.8億円の大ヒットとなりました。展覧会では、東京都美術館にて開催した「ゴッホとゴーギャン展」に39万人超が来場し、国立科学博物館にて開催した「世界遺産ラスコー展」には26.5万人が来場しました。また、国立西洋美術館・国立国際美術館では、TBSとウィーン美術史美術館の10年間にわたるパートナーシップ契約の第一弾、「クラーナハ展」を開催しました。興行では、TBS赤坂ACTシアターにて「TAKE FIVE 2」「スカーレット・ピンパーネル」「ロミオ&ジュリエット」などヒット作を次々と上演し、他劇場でもハイパープロジェクション演劇「ハイキュー!!」の新作を上演するなど、好評を博しました。赤坂サカスでは、春の「ママサカス」、夏の「デリシャカス」、冬の「White Sacas(ホワイトサカス)」など恒例のイベントに加え、新規イベントを積極的に展開し、年間を通して活況となりました。

メディアビジネス関連では、CS事業においてプラットフォームの加入件数が鈍化する中、オリジナルコンテンツとプロ野球中継を中心としたスポーツコンテンツを戦略的に編成し、売上を向上させました。その他、DVD事業ではドラマ「逃げるは恥だが役に立つ」が好調なセールスを記録し、海外事業においても「SASUKE」のフォーマット販売を中心に堅調に売上を伸ばしました。

スタイリングライフグループの売上高、営業利益は増収増益でした。中核の小売事業「プラザスタイルカンパニー」は、収入面ではアパレル業界の不況に伴い衣料品が苦戦する中、化粧品・雑貨が好調で前年並みの売上を確保し、利益面ではコストコントロールに努め増益となりました。化粧品事業はヒット商品の拡販により好調を維持しております。

 

◇不動産事業

不動産事業セグメントの当連結会計年度の売上高は152億2百万円(前年比1.8%減)、営業利益は77億3千6百万円(同2.7%増)となりました。

赤坂Bizタワーは、オフィス、商業施設とも高い稼動率を維持しており、堅調に推移しております。

赤坂サカスについては、今後もTBSグループや番組をより身近に感じていただくための様々な催事を行い、放送文化の発信地としての地位を不動のものとすることを目指してまいります。

 

(2) キャッシュ・フローの状況

当連結会計年度末における現金及び現金同等物は、前連結会計年度末に比べ73億4千2百万円減少し、673億9千1百万円となりました。

各キャッシュ・フローの状況とそれらの要因は次のとおりであります。

 

(営業活動によるキャッシュ・フロー)

営業活動によるキャッシュ・フローは、364億8千5百万円の収入になりました(前年同期は323億3千7百万円の収入)。主な増額要因は、税金等調整前当期純利益254億6千1百万円、減価償却費136億1千4百万円、仕入債務の増加額20億8千7百万円等、一方、主な減額要因は、売上債権の増加額35億9千3百万円、法人税等の支払額78億4千7百万円等であります。

(投資活動によるキャッシュ・フロー)

投資活動によるキャッシュ・フローは、100億7千8百万円の支出となりました(前年同期は89億5千6百万円の支出)。収入の主な内訳は、投資有価証券の売却による収入2億6千6百万円等、支出の主な内訳は、有形固定資産の取得による支出94億5千9百万円、無形固定資産の取得による支出12億3千6百万円等であります。

(財務活動によるキャッシュ・フロー)

財務活動によるキャッシュ・フローは、367億1千8百万円の支出となりました(前年同期は53億2千6百万円の支出)。支出の主な内訳は、社債の償還による支出300億円、配当金の支払額47億7百万円、長期借入金の返済による支出12億円等であります。