【業績等の概要】

(1) 業績

当連結会計年度(自平成29年1月1日至平成29年12月31日)における世界経済は、米国及び欧州における雇用情勢の改善から個人消費が底堅く推移し、また、景気が減速していた中国に持ち直しの動きがみられ、全体として緩やかな回復が続いています。我が国経済は、雇用・所得環境の改善を背景に個人消費に持ち直しの動きがみられるなど、緩やかな回復基調が続きました。アウトドア業界は夏に天候不調や台風等による影響を受け、外部要因はマイナスに働きました。

 

このような状況のなか、当社グループは、既存事業の拡大と新規事業の推進、オペレーションの革新に取り組みました。
 国内における既存事業の拡大としましては、直営店の既存店(オープン年の翌年から1年を経過した店舗)の売上が好調を維持し、前期比102%となりました。一方で、直営店の新規出店による人員の異動に伴う販売力の低下から、第2四半期累計期間における既存店売上が前期比81.4%と大きく落としたインストア店舗につきましても、8月からの顧客エンゲージメントシステムの稼働により、ポイントカードデータを有効活用した営業活動が回り始め、第3四半期会計期間以降は売上を回復しております。これら既存店売上の回復に加え、前年及び本年度にオープンした店舗の売上が寄与しております。また、8月にオンラインストアをリニューアルし、レスポンシブル対応のWebページとすることで、ユーザーインターフェースの向上に努め、スマートフォン等のモバイルデバイスからの流入を増加させました。
 アパレル事業につきましても、これまでの様々なブランディング活動によって当社アパレルが市場に浸透してきた結果、前期比32.3%増、売上構成比9.9%(前期は8.1%)となり成長を遂げることができました。
 海外各拠点の状況としましては、第2四半期累計期間は前期比割れで推移していた米国の売上が、第3四半期会計期間以降は前期比9.1%増とプラスに転じたほか、前年度までの減収基調だった韓国では、アパレルの直営店をファッション感度の高い若者が多く集まるソウル東部・建大(コンデ)駅周辺の繁華街にある韓国初のコンテナショッピングモール「Common Ground」にオープンする等、攻めに転じ、売上が前期比14.1%増と業績を回復させました。台湾では、成長がやや鈍化してきたものの、直営店を中心にユーザーとつながることに注力し、ポイントカード会員数を伸ばすとともに顧客エンゲージメントを図り、売上を前期比3.0%増としました。
 新規事業の推進としまして、アパレル事業におきましては、ニューヨークのストリートを中心に世界中で絶大な支持を誇るStaple Pigeonとのコラボレーションアイテムをリリースする等、ファッション感度の高い層にも訴求力のある製品の開発に積極的に取り組みました。
 アーバンアウトドア事業におきましては、株式会社リビングギャラリーの行う団地再生プロジェクト「天野エルカールプロジェクト」に参画しました。隣地との境界線上の構造物をなくすことで、隣人同士の会話が弾み、絆を育むという街並みづくりの理念に、スノーピークのこれまでの知見やアーバンアウトドアの発想を活かすことで、活力に満ちた街のコミュニティづくりを図ります。
 ビジネスにキャンプを取り入れた新しいワークスタイルを提案する“アウトドアオフィス”事業の開発・推進強化のため、昨年7月に設立した株式会社スノーピークビジネスソリューションズでは、各地でアウトドアオフィス体験会を実施し、株式会社岡村製作所をはじめとするオフィス家具関連企業との連携も強化しました。売上の先行指標である会員企業数も順調に増加しており、成長に向けた基盤を固めることができました。
 地方創生の取組としましては、全国各地でキャンプ場再生を主とした地域活性化の取り組みを強化するため2月に株式会社スノーピーク地方創生コンサルティングを設立しました。前年の北海道帯広市に続き、愛知県豊田市、北海道更別村、熊本県熊本市、大分県日田市と包括連携協定を締結し、各地の豊かな自然資源を強みとした観光振興に共に取り組むパートナーとしてこれまで培ってきたアウトドアの知見を活かしたコンサルティングにより、地域社会の発展に寄与することを目的として活動した結果、売上実績が29百万円となりました。
 グランピング事業に関しては京急ホテルとの連携をスタートさせましたが、白馬や帯広でのグランピングイベントを実施するなど、ブランディング、マーケティング活動に注力しました。
 なお、グランピング事業を手掛けていた子会社である株式会社スノーピークグランピングは、平成30年2月13日開催の取締役会におきまして、解散・清算する方針を決議しております。同社の事業であるグランピング事業およびアーバンアウトドア事業は親会社である株式会社スノーピークおよび同子会社である株式会社スノーピーク地方創生コンサルティングが引き継ぐ予定です。
 一方、オペレーションの改善活動に関しては課題を残す結果となりました。3月に新たなオペレーション拠点「スノーピーク Operation Core HQ2」を開設するとともに新基幹システムとしてSAPの稼働を開始しました。Operation Core HQ2に関しては順調なスタートを切ることが出来ましたが、SAPに関しては、想定外の不具合が発生し、製品出荷に大幅な遅れを引き起こしてしまいました。また、顧客エンゲージメントを強化する目的で導入したSAP Hybris Marketingも稼働開始が遅れてしまいました。SAP導入に関わる混乱は下期でほぼ収束しましたので、今後システムに関する習熟度が高まることで、大幅なオペレーションの改善が可能になります。

 

これらの結果、当連結会計年度における売上高は9,910,033千円(前期比7.5%増)、営業損失141,507千円(前年同期は853,311千円の営業利益)となりました。営業外におきましては、Operation Core HQ2を新潟県見附市に開設したことによる補助金収入49,479千円、為替が円安に振れたことによる為替差益49,587千円を計上したことでプラスになり、経常損失38,983千円(前年同期は805,549千円の経常利益)となりました。特別損失におきまして、第2四半期に計上した旧物流センターの減損損失70百万円に加え、株式会社スノーピークグランピングの解散・清算する方針を決議したことによる減損損失82百万円、不採算店舗の閉店を意思決定したことによる減損損失8百万円、投資有価証券の評価損失を計上したこと等により、親会社株主に帰属する当期純損失251,447千円(前年同期は485,122千円の親会社株主に帰属する当期純利益)となりました。

 

(2) キャッシュ・フローの状況

当連結会計年度末における現金及び現金同等物は992,388千円となり、前連結会計年度末より165,921千円減少いたしました。各キャッシュ・フローの状況とそれらの要因は次の通りであります。

 

(営業活動によるキャッシュ・フロー)

営業活動の結果支出したキャッシュ・フローは287,145千円(前連結会計年度比1,015,055千円の減少)となりました。主な要因は、売上債権の増加137,045千円、たな卸資産の増加84,722千円、税金等調整前当期純損失の計上232,213千円、減価償却費の計上527,917千円等によるものであります。

 

(投資活動によるキャッシュ・フロー)

投資活動の結果使用したキャッシュ・フローは1,660,991千円(前連結会計年度比726,244千円の減少)となりました。これは主に、直営店の出店、新設したスノーピークOperation Core HQ2等、有形固定資産の取得による支出1,170,573千円、敷金及び保証金の差し入れによる支出144,658千円、ソフトウェアの取得等、無形固定資産の取得による支出408,966千円等によるものであります。

 

(財務活動によるキャッシュ・フロー)

財務活動の結果獲得したキャッシュ・フローは1,774,532千円(前連結会計年度比1,062,753千円の増加)となりました。これは主に、短期借入金の増加1,650,000千円、長期借入れによる収入600,000千円、長期借入金の返済による支出362,068千円等によるものであります。