【業績等の概要】

(1) 業績

① 当連結会計年度の連結業績の概況

世界経済は、実体経済が好調な米国を中心に緩やかな成長が継続する一方、原油価格の低迷や、新興国・資源国経済の減速等により、総体的に勢いを欠く状況となっています。これらに加え、EUからの英国の離脱による国際金融市場の混乱や、保護主義的な政策の拡大懸念等、今後の実体経済の先行きに対する不透明感がより一層増しており、引き続き世界景気の下振れリスクには十分な注視が必要です。

国内経済は、外需環境の悪化や緩慢な個人消費等の影響を受け、足踏み状態が継続しています。今後は、所得・雇用環境の着実な改善により、総じて緩やかな成長が期待されますが、米国をはじめとする各国の経済政策や、中東地域・朝鮮半島等における地政学リスク等により急激かつ大幅に為替が変動する可能性もあることから、今後も為替相場に対しては十分な注視が必要です。

このような経営環境の中で、当連結会計年度における当社グループの連結受注高は、航空宇宙事業、船舶海洋事業、プラント・環境事業を中心に減少となりました。連結売上高については、プラント・環境事業や精密機械事業が増収となる一方で、円高の影響や前期に建設機械事業を譲渡したことなどにより、全体では前期並みとなりました。利益面については、船舶海洋事業の悪化や航空宇宙事業などの減益により営業利益、経常利益及び親会社株主に帰属する当期純利益はいずれも減益となりました。

この結果、当社グループの連結受注高は前期比3,449億円減少1兆3,487億円、連結売上高は前期比222億円減収1兆5,188億円、営業利益は前期比500億円減益459億円、経常利益は前期比565億円減益366億円、親会社株主に帰属する当期純利益は前期比198億円減益262億円となりました。また、ROIC※は5.0%、ROEは6.0%となりました。

 ※ROIC = EBIT(税引前利益 + 支払利息) ÷ 投下資本(有利子負債 + 自己資本)

 

当連結会計年度の連結セグメント別業績の概要は以下のとおりです。

 

② 当連結会計年度のセグメント別業績概要

船舶海洋事業

連結受注高は、新造船需要の低迷により、前期に比べ614億円減少369億円となりました。

連結売上高は、防衛省向け艦船の建造・修理に伴う工事量増加などにより、前期に比べ83億円増収1,032億円となりました。

営業損益は、ブラジルの現地合弁会社向け売掛債権への貸倒引当金の追加計上、円高及びコスト増に伴う受注工事損失引当金の繰入れ増などにより、前期に比べ134億円減益214億円の営業損失となりました。

 

車両事業

連結受注高は、海外向けが減少したものの、東京都交通局向けリニア式地下鉄車両を受注したことなどにより、前期に比べ264億円増加1,585億円となりました。

連結売上高は、台湾やシンガポールなどアジア向けが減少したことなどにより、前期に比べ94億円減収1,371億円となりました。

営業利益は、減収に伴う減益や高採算案件の減少、コスト増などにより、前期に比べ58億円減益34億円となりました。

 

航空宇宙事業

連結受注高は、防衛省向け固定翼哨戒機の一括受注があった前期に比べ、2,272億円減少2,370億円となりました。

連結売上高は、防衛省向けが増加したものの、円高の影響などにより、前期に比べ219億円減収3,299億円となりました。

営業利益は、円高の影響や民間航空機向け分担製造品の収益性低下などにより、前期に比べ206億円減益250億円となりました。

 

ガスタービン・機械事業

連結受注高は、水力機械、圧縮機などの減少に加え、航空エンジン分担製造品の新規参画プロジェクトを前期に一括受注したことなどにより、前期に比べ285億円減少2,603億円となりました。

連結売上高は、円高の影響はあったものの、航空エンジン分担製造品の増加やガスエンジン発電所にかかる工事量増加などにより、前期に比べ55億円増収2,419億円となりました。

営業利益は、円高の影響や航空エンジン分担製造品における新規プログラム開発費の償却負担増加などにより、前期に比べ16億円減益152億円となりました。

 

プラント・環境事業

連結受注高は、国内向けごみ焼却プラントの減少などにより、前期に比べ437億円減少950億円となりました。

連結売上高は、海外向け化学プラントの工事量増加などにより、前期に比べ252億円増収1,608億円となりました。

営業利益は、増収があったものの海外向けLNGタンクでの受注工事損失引当金の繰入れなどにより、前期に比べ59億円減益26億円となりました。

 

モーターサイクル&エンジン事業

連結売上高は、先進国向け二輪車や四輪車が増加したものの、円高の影響や汎用エンジン、新興国向け二輪車の減少などにより、前期に比べ205億円減収3,130億円となりました。

営業利益は、減収により前期に比べ40億円減益117億円となりました。

 

精密機械事業

連結受注高は、建設機械市場向け油圧機器や各種産業用ロボットの増加などにより、前期に比べ336億円増加1,668億円となりました。

連結売上高は、建設機械市場向け油圧機器や各種産業用ロボットの増加などにより、前期に比べ221億円増収1,552億円となりました。

営業利益は、増収により前期に比べ45億円増益131億円となりました。

 

その他事業

連結売上高は、建設機械事業があった前期に比べ314億円減収774億円となりました。

営業利益は、前期に比べ2億円増益31億円となりました。

 

(2) キャッシュ・フローの状況

当期末における現金及び現金同等物(以下「資金」)は前期比128億円増507億円となりました。当期における各キャッシュ・フローの状況とそれらの要因は、次のとおりです。

 

(営業活動によるキャッシュ・フロー)

営業活動の結果得られた資金は、前期比74億円増935億円となりました。収入の主な内訳は、税金等調整前当期純利益388億円、減価償却費515億円であり、支出の主な内訳は、法人税等の支払額131億円、売上債権の増加による支出646億円です。

 

(投資活動によるキャッシュ・フロー)

投資活動の結果支出した資金は、前期比93億円減648億円となりました。これは主に有形及び無形固定資産の取得によるものです。

 

(財務活動によるキャッシュ・フロー)

財務活動の結果支出した資金は、前期比75億円減158億円となりました。これは主に配当金の支払によるものです。