【業績等の概要】

(1) 業績

当連結会計年度におけるわが国経済は、経済政策を背景に企業収益や雇用環境が改善し緩やかな回復基調となりましたが、海外経済の不確実性や東アジア地域における地政学的リスクの高まりなど、先行き不透明な状況が続きました。

このような状況の下、当社は、ネットワークアクセス高速化ミドルウェア「Fast Connector」シリーズ及び捜査支援用画像処理システム「イメージレポーター」につきまして、お客様の初期負担が少なく便利な機能が継続的に利用できるよう様々な販売方式の検討を行うとともに、これらの主要プロダクト及びシステム受託開発に対しては、特に顧客満足度と収益性の向上を目指して活動を進めてまいりました。

 

ネットワークアクセス高速化ミドルウェア「Fast Connector」シリーズにつきましては、既存顧客に対しニーズの深堀を図るとともに、新規顧客の開拓に注力いたしました。

捜査支援用画像処理システム「イメージレポーター」につきましては、検察、警察などの機関への新規・追加導入のほか、前連結会計年度よりサービスメニューとして追加しました画像解析作業の請負につきましても、関係機関並びに一般企業への認知度を高める活動を進めてまいりました。

 

また、当連結会計年度におきましては、収益力の改善を図ることを目的に、注力する事業及び製品の選別を行いました。その結果、業績が伸び悩んだ「耐騒音型マイクおよびクラウド救急支援システム(CEMS)」事業の撤退や、当初予定していた収益が見込めなかったクラウド型デジタルデータ化サービス「BizIT」の規模縮小を図りました。その中で、経営陣のノウハウを最大限に活かすべく金融関連事業を新たに開始し、AIP証券株式会社(現 SAMURAI証券株式会社)の子会社化を行い、ITサービス事業につきましても、株式会社ヴィオを子会社化し、生産能力の底上げを図っております。

 

以上の結果、当連結会計年度におきましては、売上高382,703千円(前連結会計年度比158.4%増)、営業損失182,891千円(前連結会計年度は営業損失86,534千円)、経常損失195,956千円(前連結会計年度は経常損失83,856千円)、親会社株主に帰属する当期純損失124,153千円(前連結会計年度は親会社株主に帰属する当期純損失は143,404千円)となりました。

 

「3[事業の内容]」に記載のとおり、当連結会計年度より報告セグメントに「金融関連事業」を追加しております。

セグメント毎の業績は、次のとおりであります。

 

(ITサービス事業)

ITサービス事業につきましては、ネットワークアクセス高速化ミドルウェア「Fast Connector」シリーズにある、異種DBレプリケーションソフトウェア「FC Replicator 2」の新規大型の受注をはじめ、既存顧客への追加導入等、着実に販売数を増やしております。また、保守サポートに関する年間契約も、ほぼ継続されており売上金額は堅調に推移しております。

捜査支援用画像処理システム「イメージレポーター」につきましては、既存顧客からの追加発注や前連結会計年度より新たに開始しました画像解析作業請負サービスの認知度の高まりはありましたが、売上金額は横ばいの推移となりました。

システム受託開発につきましては、得意分野への特化と継続性のある案件獲得への注力により、既存顧客へ納品したシステムに対する追加改修等、継続性のあるお話をいただいております。

 

以上の結果、当連結会計年度におきましては、売上高73,418千円(前連結会計年度比46.3%減)、セグメント損失49,586千円(前連結会計年度はセグメント利益9,031千円)となりました。

 

 

 

(自社ビル賃貸事業)

連結子会社である株式会社ディーキューブが保有する賃貸不動産(自社ビル)の賃貸事業は、平成29年6月の売却時まで継続しておりましたが、不動産の効率的運用と財務体質の改善を図るため、当該不動産は売却しております。
 その後に取得しました大阪市中央区東心斎橋の賃貸不動産につきましては、当初の目論見通り、堅調に収益を上げております。

 

以上の結果、当連結会計年度におきましては、売上高42,206千円(前連結会計年度比269.9%増)、セグメント利益28,885千円(前連結会計年度比232.0%増)となりました。

 

(金融関連事業)

金融関連事業におきましては、当連結会計年度より新たに立ち上げた事業でありますが、経営陣のノウハウを生かし、第三者割当増資の引受けを成功させる等の成果が出ております。本成功を皮切りにし、今後も金融関連事業の拡大を進めてまいります。また、第3四半期に子会社化したAIP証券株式会社(現 SAMURAI証券株式会社)が運営するクラウドファンディングのプラットフォームをリニューアルし、サービスの名称も「SAMURAI」に変更しております。これにより、企業の資金調達ニーズに対するファイナンスアレンジやM&Aのアドバイザリー業務及び投資ファンドの組成業務を拡大し、投資家の方々により魅力あるサービスを提供できるよう努めてまいります。

 

以上の結果、当連結会計年度におきましては、売上高267,079千円、セグメント利益10,542千円となりました。

 

(2) キャッシュ・フローの状況

当連結会計年度末における現金及び現金同等物(以下、「資金」という。)は、628,262千円(前連結会計年度末残高は450,633千円)となりました。
 当連結会計年度における各キャッシュ・フローの状況とその主な増減要因は以下のとおりであります。

 

(営業活動によるキャッシュ・フロー)

 営業活動の結果、増加した資金は、67,936千円(前連結会計年度は272,310千円の減少)となりました。

主な内訳は、固定資産の売却益の計上等により税金等調整前当期純損失が111,647千円と前年同期に比べ29,519千円の増益となりましたこと、固定資産売却益を103,204千円計上したこと、及び前年と比較して、預け金が119,847千円減少したこと、未収入金が26,901千円減少したことであります。

 

(投資活動によるキャッシュ・フロー)

 投資活動の結果、減少した資金は、810,739千円(前連結会計年度は179,753千円の増加)となりました。

主な内訳は、有形固定資産の取得による支出600,780千円と、連結の範囲の変更を伴う子会社株式の取得による支出が486,377千円発生したためであります。

 

(財務活動によるキャッシュ・フロー)

 財務活動の結果、増加した資金は、920,430千円(前連結会計年度は増減無し)となりました。

主な内訳は、長期借入金の新規借入260,000千円と、新株の発行による収入690,928千円によるものであります。