【業績等の概要】

(1) 業績

当連結会計年度のわが国経済は、米国をはじめ世界経済の回復による好調な企業収益を背景として、雇用・所得環境が改善するとともに、底堅い個人消費や設備投資の持ち直しにより緩やかな回復基調が続いた。
 このような経済環境の中で、板紙業界においては、段ボール原紙の堅調な需要に加えて、輸出も引き続き好調であったことから、生産量は前年を上回った。
 段ボール業界においては、天候不順等の影響により青果物向けの需要は低迷したものの、飲料、通販および日用品が好調に推移し、生産量は前年を上回った。
 紙器業界においては、ギフト関連需要の縮小、軟包装など他素材へのシフトが続いているが、堅調な食品向けに支えられ、生産量は前年並みとなった。
 軟包装業界においては、食品や日用品向け需要に支えられ、生産量は堅調に推移した。
 重包装業界においては、原子力発電所事故関連の除染用コンテナバッグの需要減が続いていることなどから、生産量は前年を下回った。
 以上のような状況の下で、当社グループは、あらゆる産業の全ての包装ニーズに対して、総合的なソリューションを提案する「ゼネラル・パッケージング・インダストリー」として、製紙、段ボール、紙器、軟包装、重包装、海外の6つのコア事業を中心とするヘキサゴン経営をさらに発展させるべく、パッケージングのイノベーションを通じた営業力の強化、積極的な設備投資やM&A、事業の再編等により、業容の拡大と収益力の向上に鋭意取り組んできた。
 より少ない資源で大きな価値を生む“Less is more.”をパッケージづくりの基本に掲げ、優れた開封性と高い販売促進機能を発揮する新しい段ボール包装「レンゴー スマート・ディスプレイ・パッケージング(RSDP)」や、世界包装機構(WPO:World Packaging Organisation)からワールドスター賞を受賞したワンタッチ組立て販促什器「ラクッパ ディスプレイ」など、革新的な製品開発を進めるとともに、積極的なプロモーションにより受注の拡大に努めた。
 平成28年4月、山陽自動車運送株式会社(大阪府東大阪市)が、集配業務効率化と輸送品質向上を目的として、兵庫県東部の3拠点を統合して新たに神戸支店(神戸市中央区)を開設したほか、8月には、セッツカートン株式会社(兵庫県伊丹市)が新東京工場(埼玉県川口市)を開設し、関東地区における段ボール製品供給体制を強化した。また、平成29年3月、東京本社を新オフィス(東京都港区)に移転し、ビジネスシステム各部門の連携強化によりオペレーション・ヘッドクォーターとしての機能の充実を図った。
 海外においては、平成28年5月に、江蘇中金瑪泰医薬包装有限公司(中国・江蘇省)が、成長著しい中国医薬品市場での業容を拡大すべく医薬包材の新工場を増設したほか、10月には、重量物段ボールの世界的なブランドである「Tri-Wall Pak®」などを有し、アジアやヨーロッパをはじめ世界各地で事業を展開するトライウォールグループの持株会社トライウォール・ホールディングス社(英国領ケイマン諸島)を子会社化した。また、11月には、ベトナムにおける合弁会社、ビナクラフトペーパー社が、同国の旺盛な段ボール需要に対応するため、段ボール原紙生産設備を増設した。さらに、平成29年4月、朋和産業株式会社(千葉県船橋市)と日本マタイ株式会社(東京都台東区)が、合弁による軟包装・重包装販売会社をタイに設立し、拡大する需要に応える体制を整えた。

なお、先進的な設備の導入や革新的なパッケージづくりを通じた、ハード・ソフト両面からのCO2排出量削減をはじめとする環境保全への取組みが評価され、平成29年4月、地球環境大賞環境大臣賞を受賞した。
 この結果、当連結会計年度の売上高は545,489百万円(前期比2.4%増)、営業利益は23,642百万円(同50.3%増)、経常利益は25,214百万円(同51.6%増)、親会社株主に帰属する当期純利益は13,876百万円(同41.4%増)となった。

 

 セグメントの概況は、次のとおりである。
 

① 板紙・紙加工関連事業

板紙・紙加工関連事業については、原料価格の上昇や製品価格の低下はあったものの、販売量の増加やエネルギー価格の低下等により、増収増益となった。
 この結果、当セグメントの売上高は382,146百万円(同4.0%増)、営業利益は13,308百万円(同58.3%増)となった。 

 

主要製品の生産量は、次のとおりである。
 (板紙製品)
 板紙製品については、堅調な需要を背景に、生産量は2,424千t(同8.0%増)となった。
 (段ボール製品)
 段ボール製品については、受注の回復に努め、生産量は段ボール3,902百万㎡(同6.5%増)、段ボール箱3,068百万㎡(同7.0%増)となった。
 
② 軟包装関連事業
 軟包装関連事業については、コンビニエンスストア向けの需要増やコスト改善効果により、増収増益となった。
 この結果、当セグメントの売上高は65,699百万円(同2.9%増)、営業利益は4,882百万円(同14.9%増)となった。
 

③ 重包装関連事業
 重包装関連事業については、除染用コンテナバッグの需要減はあったものの、原料価格の低下やコスト改善効果により、減収増益となった。
 この結果、当セグメントの売上高は39,789百万円(同2.5%減)、営業利益は2,631百万円(同51.3%増)となった。

 

④ 海外関連事業
 海外関連事業については、軟包装事業が堅調に推移したこと等により、増収増益となった。
 この結果、当セグメントの売上高は26,802百万円(同1.8%増)、営業利益は825百万円(同134.4%増)となった。

 

 

⑤ その他の事業
 その他の事業については、洋紙事業からの撤退に加えて、不織布事業の採算改善により、減収増益となった。
 この結果、当セグメントの売上高は31,052百万円(同9.1%減)、営業利益は1,845百万円(同136.2%増)となった。

 

(2) キャッシュ・フローの状況

当連結会計年度末における現金及び現金同等物の期末残高は26,643百万円となり、前連結会計年度末の残高と比べ7,226百万円(37.2%)増加した。各キャッシュ・フローの状況は次のとおりである。

 

(営業活動によるキャッシュ・フロー)

営業活動によるキャッシュ・フローは、前連結会計年度に比べ収入が8,556百万円(16.9%)減少し、42,003百万円となった。
 主な内訳は、減価償却費29,524百万円、税金等調整前当期純利益24,186百万円である。

 

(投資活動によるキャッシュ・フロー)

投資活動によるキャッシュ・フローは、前連結会計年度に比べ支出が3,422百万円(10.2%)増加し、△36,884百万円となった。
 主な内訳は、有形固定資産の取得による支出24,578百万円、連結の範囲の変更を伴う子会社株式の取得による支出16,296百万円である。

 

(財務活動によるキャッシュ・フロー)

財務活動によるキャッシュ・フローは、前連結会計年度に比べ収入が19,035百万円増加し、2,063百万円となった。
 主な内訳は、長短借入金の純減額6,753百万円、社債の発行による収入20,000百万円、社債の償還による支出5,035百万円、配当金の支払額2,971百万円である。