【業績等の概要】

(1)業績

当連結会計年度におけるわが国経済は、雇用・所得環境の改善が続く中、緩やかな回復基調が継続しております。また、先行きについては、各種政策の効果への期待感がある一方で、海外経済の不確実性の高まり、金融資本市場の動向が企業、家計のマインドに与える影響など、不透明な要素があります。

不動産売買市場におきましては、依然として低水準にある資金調達コストや、オフィスビル等の賃料上昇への期待を背景に、国内外の投資家の投資意欲は旺盛であり、不動産の取得競争は激しく流動性の高い状態が継続しております。

このような事業環境の中、当社グループは、不動産投資案件に対する目利きやバリューアップの経験を活かして十分な投資リターンが見込める投資案件の発掘に努めました。特に自己勘定投資を行う投資銀行事業においては、中長期的に安定した収益が見込める賃貸不動産の取得を進め、複数の物件で構成されるポートフォリオを拡充しました。また、賃貸不動産ポートフォリオの構成物件を入れ替える観点から、バリューアップが完了した一部の賃貸不動産の売却も行いました。

これらの結果、当連結会計年度においては、投資銀行事業における賃貸不動産ポートフォリオからの安定的な収益が増加したことに加え、一部の物件売却による売却額も増加しましたが、一方で、投資運用事業におけるフィー収益が大幅に減少したこと等から、売上高は18,766,472千円(前期比28.5%増)、営業利益は3,373,270千円(同15.0%減)、経常利益は3,060,610千円(同16.4%減)、親会社株主に帰属する当期純利益は2,048,664千円(同10.4%減)となりました。

 

セグメントごとの業績は次のとおりであります。

(投資運用事業)

投資運用事業につきましては、ファンドの主な投資対象である比較的規模の大きな物件は、当社グループが自己勘定投資で取得している中小型物件と比べ取得競争が激しく、より過熱感の高い取引環境にあるため、新規の取得を控える一方、既存案件のアセットマネジメント契約が終了したことにより、受託資産残高は減少し一時的にゼロとなりました。また、前期に計上した投資案件売却に伴うディスポジションフィー等が当連結会計年度にはなかったことから、売上高は59,683千円(前期比95.1%減)、営業利益は7,545千円(同99.2%減)となりました。

 

(投資銀行事業)

投資銀行事業につきましては、中長期的に安定した収益が見込める賃貸不動産の取得を進め、複数の物件で構成されるポートフォリオを拡充するとともに、ポートフォリオの構成物件を入れ替える観点から、バリューアップが完了した一部の賃貸不動産の売却も行いました。これらの結果、当連結会計年度においては、賃貸不動産ポートフォリオからの安定的な収益が増加したことに加え、一部の物件売却による売却額も増加したこと等から、売上高は18,756,182千円(前期比39.1%増)、営業利益は4,073,480千円(同13.2%増)となりました。

 

 

(2)キャッシュ・フローの状況

当連結会計年度における現金及び現金同等物(以下「資金」という。)は、営業活動により1,226,683千円減少し、投資活動により222,878千円増加し、財務活動により1,450,188千円増加し、現金及び現金同等物に係る換算差異額により4,264千円増加したこと等により、当連結会計年度末における資金は、前連結会計年度末に比べ467,897千円増加し、6,161,609千円となりました。

当連結会計年度における各キャッシュ・フローの状況とそれらの要因は次のとおりであります。

 

(営業活動によるキャッシュ・フロー)

営業活動により使用した資金は1,226,683千円(前年度は7,844,848千円の支出)となりました。これは主に、たな卸資産の増加額3,408,672千円、法人税等の支払額1,363,540千円、税金等調整前当期純利益3,108,226千円によるものであります。

 

(投資活動によるキャッシュ・フロー)

投資活動により得られた資金は222,878千円(前年度は315,848千円の支出)となりました。これは主に、関係会社株式の売却による収入302,000千円、投資有価証券の売却による収入261,742千円、投資有価証券の取得による支出308,871千円によるものであります。

 

(財務活動によるキャッシュ・フロー)

財務活動により得られた資金は1,450,188千円(前年度は9,810,643千円の収入)となりました。これは主に、長期借入れによる収入12,965,000千円、長期借入金の返済による支出11,912,894千円によるものであります。