【業績等の概要】

(1) 業績

当連結会計年度(平成28年6月1日~平成29年5月31日)におけるわが国経済は、先行きについて海外経済の不確実性や金融資本市場の変動の影響に留意する必要があるものの、雇用・所得環境の改善が続くなかで、緩やかに回復していくことが期待されております。

調剤薬局業界におきましては、周辺業種からの参入等により競争が激化していることに加え、平成28年4月に調剤報酬改定、薬価改定が実施されたことが経営環境を厳しくする要因となっており、医療費抑制等の社会的要請を背景に後発医薬品の使用拡大及びセルフメディケーションに対する取組み強化、並びに厚生労働省の発表した「患者のための薬局ビジョン」への対応等、一層の経営努力が求められる事業環境となっております。

こうしたなか、当社グループは引き続き、新規出店及びM&Aによる事業基盤の拡大を図るとともに、地域医療(在宅医療及び施設調剤)、後発医薬品使用拡大及び電子お薬手帳の普及を一段と推進することにより、事業環境への対応に努めております。また、セルフメディケーションに対するニーズや健康保険制度外事業の拡大を目的として、平成27年10月1日にヒグチ産業株式会社及び株式会社ファミリーマートとの合弁会社である薬ヒグチ&ファーマライズ株式会社を立ち上げ、ドラッグストア事業へ本格的に参入しております。

当連結会計年度における業績は、売上高は52,949百万円(前年同期比9.1%増)、営業利益は442百万円(同45.5%減)、経常利益は324百万円(同50.8%減)、親会社株主に帰属する当期純利益は7百万円(同98.0%減)となりました。

売上高につきましては、平成28年4月の調剤報酬改定と薬価改定の影響がありましたが、前連結会計年度に新たに当社グループに加わった薬ヒグチ&ファーマライズ株式会社の通年寄与により増収いたしました。

また、利益面では、平成28年4月の調剤報酬改定と薬価改定の影響及び物販事業が引き続き採算改善の途上にあること、並びに新卒採用、研修等の本部費用の増加を主な要因として、営業利益は減益となりました。

そして、親会社株主に帰属する当期純利益は、前年同期比で減益となりましたが、その主な要因は、前年同期に薬ヒグチ&ファーマライズ株式会社の連結子会社化により負ののれん発生益590百万円を計上したことであります。

なお、連結子会社である薬ヒグチ&ファーマライズ株式会社及び株式会社フォーユーの決算期を3月から5月に変更することに伴い、当連結会計年度においては当該連結子会社2社の平成28年4月から平成29年5月までの14ヶ月を連結財務諸表に取込んでおります。

続いて、セグメント毎の業績は次のとおりであります。なお、重要性基準に基づく報告セグメント見直しの結果、当連結会計年度より「医療モール経営事業」を新たな報告セグメントとして追加いたしました。

(調剤薬局事業)

当連結会計年度における調剤薬局店舗は、16店舗増加、10店舗減少で、当連結会計年度末時点において当社グループが運営する店舗数は255店舗となりました。

増加した16店舗の内訳は、北海道ファーマライズ株式会社の2店舗(北海道)、ファーマライズ株式会社の3店舗(埼玉県2店舗、石川県1店舗)、薬ヒグチ&ファーマライズ株式会社の2店舗(大阪府1店舗、兵庫県1店舗)、株式会社ドゥリームの1店舗(沖縄県)、連結子会社化した有限会社イノセ商事の1店舗(埼玉県)及び連結子会社化した株式会社エム・シーの7店舗(宮城県)であります。

薬局運営面につきましては、選ばれる「かかりつけ薬局」となるために、①地域医療(在宅医療及び施設調剤)の実施、②後発医薬品推進、③患者情報の一元管理や重複投与・飲み合わせ・残薬確認強化の観点から電子お薬手帳「ポケットファーマシー」の利用促進、④24時間対応に向けた取組み、を引き続き強化しており、これと併せて「かかりつけ薬剤師」の獲得に向けた施策を強力に推進しております。また、一般用医薬品や健康食品等のセルフメディケーション関連商品の販売及び健康支援イベント等も実施するセルフメディケーション・サポート店舗の展開に対する取組みも、薬ヒグチ&ファーマライズ株式会社の機能やノウハウを活用しつつ継続的に推進しております。

これらによるも、当連結会計年度における調剤薬局事業の業績は、平成28年4月の調剤報酬改定と薬価改定の影響等により、売上高は41,222百万円(前年同期比2.7%減)、セグメント利益は828百万円(同25.8%減)となりました。

 

なお、当連結会計年度におきましては、経営資源を集約し経営の効率化と事業基盤の一層の強化を図るため、平成28年6月1日付で、ファーマライズ株式会社が静岡県内で運営する11店舗、山梨県内で運営する1店舗及び愛知県内で運営する1店舗を吸収分割により株式会社みなみ薬局(現、東海ファーマライズ株式会社)に承継し、同日付で、株式会社みなみ薬局(現、東海ファーマライズ株式会社)が福島県内で運営する3店舗、及び山形県内で運営する1店舗を吸収分割によりファーマライズ株式会社に承継しております。

また、平成28年9月1日付で、ファーマライズ株式会社が愛知県内で運営する12店舗、滋賀県内で運営する3店舗及び岐阜県内で運営する2店舗を吸収分割により株式会社みなみ薬局(現、東海ファーマライズ株式会社)に承継しております。その後、平成28年10月1日付で、株式会社みなみ薬局は東海ファーマライズ株式会社に社名変更しております。

そして、平成29年1月1日付で、有限会社ファコム(石川県内で1店舗(平成28年12月末現在))について株式会社フォーユーを存続会社として吸収合併しました。

さらに、平成29年3月1日付で、ファーマライズプラス株式会社が東京都で運営する1店舗、千葉県で運営する1店舗を、事業譲渡により薬ヒグチ&ファーマライズ株式会社に承継し、また、同日付けでファーマライズプラス株式会社(上記2店舗を除き、東京都内で8店舗(平成29年2月末現在))についてファーマライズ株式会社を存続会社として吸収合併しました。併せて同日付けで、株式会社川口薬局(北海道で3店舗(平成29年2月末現在))について北海道ファーマライズ株式会社を存続会社として吸収合併しました。

(物販事業)

物販事業の主な内容は、北海道ファーマライズ株式会社による化粧品等販売事業、新世薬品株式会社によるコンビニエンスストアの運営事業並びに薬ヒグチ&ファーマライズ株式会社によるドラッグストア等の運営事業であります。

本事業における当連結会計年度の業績は、売上高は10,107百万円(前年同期比126.3%増)、セグメント損失は357百万円(前年同期はセグメント損失177百万円)となりました。当該損失は、コンビニエンスストア及びドラッグストアの運営事業が引き続き採算改善の途上にあることが主な要因であります。

なお、当連結会計年度における調剤を併設しない本セグメントの店舗数は7店舗増加、5店舗減少で、当連結会計年度末時点において当グループが運営する店舗数は62店舗となりました。

(医学資料保管・管理事業)

医学資料保管・管理事業は、調剤薬局事業の周辺業務として、株式会社寿データバンクが手掛ける紙カルテやレントゲンフィルム等の保管・管理事業であります。現時点における当該事業環境は、全国の病院において震災対応や業務効率化のための建替・移転が活発に行われていること等を背景として、医学資料の保管・管理需要は継続的に発生しておりますが、一方で保管年数の短縮化等、経費削減の動きが徐々に発生してきております。

このような環境下、当連結会計年度における業績は、売上高は757百万円(前年同期比2.1%減)、セグメント利益は129百万円(同13.9%増)となりました。今後とも新規需要の獲得に向け積極的な営業活動を展開してまいります。

(医療モール経営事業)

医療モール経営事業は、北海道ファーマライズ株式会社がJR札幌駅内の「JRタワーオフィスプラザさっぽろ」で運営している医療モールに係る事業です。

医療モール経営事業における当連結会計年度の業績は、堅調に推移しており、売上高は509百万円(前年同期は509百万円)、セグメント利益は128百万円(前年同期比9.2%増)となりました。

(その他)

その他の事業の主な内容は、ファーマライズ株式会社の子会社である株式会社レイケアセンターによる人材派遣事業、新世薬品株式会社で行っている文具等の販売事業等であります。

その他の事業における当連結会計年度の業績は、売上高は353百万円(前年同期比15.1%減)、セグメント利益は0百万円(前年同期比69.6%減)となりました。

 

 

(2) キャッシュ・フローの状況

当連結会計年度における連結ベースの現金及び現金同等物(以下「資金」という)は、前連結会計年度末に比べ415百万円増加し、当連結会計年度末には3,734百万円となりました。

当連結会計年度における各キャッシュ・フローの状況とそれらの要因は次のとおりであります。

(営業活動によるキャッシュ・フロー)

営業活動の結果増加した資金は、2,103百万円(前年同期は272百万円の支出)となりました。この主な要因は、税金等調整前当期純利益を1百万円、減価償却費637百万円、のれん償却額を656百万円計上し、売上債権が1,634百万円減少した一方で、仕入債務が648百万円減少し、法人税等の支払額が485百万円となったことによるものであります。

(投資活動によるキャッシュ・フロー)

投資活動の結果使用した資金は、871百万円(前年同期比97百万円増加)となりました。この主な要因は、新規開局等に伴う有形固定資産の取得による支出が563百万円、貸付による支出が219百万円、連結の範囲の変更を伴う子会社株式の取得による支出が336百万円あった一方で、貸付金の回収による収入が208百万円となったことによるものであります。

(財務活動によるキャッシュ・フロー)

財務活動の結果減少した資金は、816百万円(前年同期は492百万円の収入)となりました。この主な要因は、長期借入による収入が3,410百万円あった一方で、長期借入金の返済による支出が3,658百万円、社債の償還による支出が264百万円、リース債務の返済による支出が176百万円、配当金の支払額が125百万円となったことによるものであります。