【業績等の概要】

当社グループは、当連結会計年度より連結財務諸表を作成しているため、前連結会計年度との対比の記載はしておりません。

 

(1) 業績

当連結会計年度におけるわが国の経済情勢は、政府における経済・雇用政策等を背景に、企業収益や雇用環境の改善がされてきたことにより、総じて緩やかな回復基調が続いております。一方で、小売、卸売業界におきましては、根強い低価格志向が見られ消費者マインドの盛り上がりは遅れており、依然として厳しい環境が継続しております。また、世界経済や社会情勢に目を向けると、最近では地政学的リスクの高まりにより、先行き不透明な状況となっていることも、国内の企業や個人に対し投資や消費を抑制する影響を少なからず与えていると懸念されます。

 

当社のセグメント別の業績は以下のとおりです。

①アパレル事業

当社が属しておりますアパレル・カジュアルウェア業界におきましては、大手得意先のPB化傾向の拡大や消費者の高い生活防衛意識の影響や天候・気温不順の影響による大手得意先の店頭在庫消化率低下など、総じて厳しい経営環境で推移いたしました。

このような状況の中、当社におきましては基幹事業であります卸売事業においては、得意先にワンランク上の企画を提案しブランド価値の向上を目指すとともに、他社のブランドを活用した商品群展開とブランドごとに各々の商品企画提案強化を行ってまいりました。

2017年春夏期については、2016年に開催した春物・夏物の展示会で企画した商品を中心に主力得意先ごとへ積極的に販売活動に努めるとともに、ブランドごとの特性をいかし、「Piko Hawaiian Longboard Wear」(ピコ)については、アロハシャツと合わせプラスワンアイテムの企画提案に加え、雑貨等への展開も実施し、商材の種類を増やすことで販売力強化に繋げることに注力しております。「Flying Scotsman」(フライング・スコッツマン)については引き続きグラフィックデザインを強化、「Modern Amusement」(モダンアミューズメント)については、得意先にワンランク上の企画を提案しブランド価値の向上を目指しております。また、他社のブランドを活用した商品群展開とブランドごと各々の商品企画提案強化を行ってまいりました。さらに、夏の晩期商戦に向けた夏物衣料の在庫販売も併せて行いました。

2017年秋冬期については、当社を取り巻く現在の経営環境及び当社の財政状態に鑑み、秋冬新規プロパー商品の販売を始め、既存在庫の販売にも注力してまいりました。また、秋冬のプロパー商品は例年より品番・アイテム数を絞り、「Piko Hawaiian Longboard Wear」(ピコ)の裏起毛トレーナーをメインに販売してまいりました。

ライセンス事業では、卸売事業とのシナジー効果を高めることを目的に、サブライセンシー各社との協業を行い、ポップアップショップ展開での新規取引先の開拓や全社的な広告宣伝活動に取り組み、当社ブランドの魅力を消費者に再認識してもらうためのビジネスモデルの構築を実施してまいりましたが、十分に成果をあげることができず、売上高、利益ともに前年度に比べて減少いたしました。

また、新たな収益の柱の構築を目的に当連結会計年度においてインナーウェアの輸入販売事業は、百貨店等の催事売場への積極出店によりブランド露出度及び認知度を高め、インナーウェアの卸売りに繋がるような施策を実施してまいりましたが、当連結会計年度においては当社への業績に与える影響は軽微なものとなっています。

また、当社の連結子会社におきましては、中国本土における工場等への作業着の供給を基軸としたユニフォーム事業を立上げ、本格的に営業活動を開始しました。しかしながら、同業他社との価格競争、初期事業年度ならではの経費計上等をあわせ、その結果、営業損失の計上を余儀なくされました。

以上の結果、アパレル事業に関しては、売上高は286,817千円、セグメント損失は104,677千円となりました。

 

 ②不動産関連サービス事業

当社は従前のアパレル事業の領域を超えた新たな事業として、東京オリンピック開催に向けた不動産事業の商機が高まりつつある近時の動向も踏まえ、中華圏及び在日中国人に向けた不動産売買、仲介を行うべく、平成29年8月に不動産関連サービス事業の立ち上げを決定し、その後、宅地建物取引業者免許を取得する等組織体制を整備してまいりました。

不動産関連サービス事業を取り巻く経営環境は、世界的に景気の拡大局面が9年目に入り、商業不動産の価格指数は金融危機前を25%上回り、堅調な経済状況が続いております。国内の不動産市場におきましても、東京都(9月19日発表)によりますと、2017年東京都内の基準地価(7月1日時点、全用途平均)は、前年比3.0%上昇しております。上昇は5年連続で、特に商業地は4.9%上昇しており、銀座や八重洲など周辺で大型の再開発があった地点で地価上昇が目立ちました。また、訪日外国人でにぎわうエリアも上昇が続いております。
 当社は中華圏及び在日中国人のネットワークから収集された顧客ニーズに基づき、当該顧客ニーズにマッチングする仕入れ物件を探索・選択し、顧客に商談を申し入れる営業活動を活発に行った結果、不動産関連サービス事業を立ち上げた後初となる不動産売買案件を2018年1月に成立させました。   

以上の結果、不動産関連サービス事業に関しては、売上高は345,520千円、セグメント営業利益は238,020千円となりました。

 

上記①②の結果、当社グループの当連結会計年度の業績は、売上高632,337千円、営業損失は29,906千円、経常損失は26,807千円、親会社株主に帰属する当期純損失は33,413千円となりました。

 

 

 

 

 

 

(2) キャッシュ・フローの状況

当連結会計年度末における現金及び現金同等物(以下「資金」という。)は、431,025千円となりました。なお、当連結会計年度における各キャッシュ・フローとそれらの要因は次のとおりであります。

(営業活動によるキャッシュ・フロー)

営業活動の結果獲得した資金は37,417千円となりました。これは主に、税金等調整前当期純損失を30,648千円計上したこと、たな卸資産が5,726千円増加したこと、売上債権が12,333千円減少したこと、未払金が31,950千円増加したこと、仕入債務が1,395千円減少したこと等によるものであります。

(投資活動によるキャッシュ・フロー)

投資活動の結果獲得した資金は5,078千円となりました。これは主に、敷金及び保証金の差入による支出が967千円、保険積立金の払戻による収入が6,457千円、有形固定資産の取得による支出が2,071千円あったことによるものであります。

(財務活動によるキャッシュ・フロー)

財務活動の結果獲得した資金は250,453千円となりました。これは主に、株式の発行による収入が239,713千円あったことによるものであります。