【業績等の概要】

(1)業績

当連結会計年度におけるわが国経済は、雇用および所得環境の改善が続く中、緩やかな回復基調が続いており、個人消費につきましても、消費者マインドに持ち直しの動きが見られます。

清涼飲料業界におきましては、夏期の好天の影響もあり市場は前年から拡大いたしました。清涼飲料各社間の販売競争は継続しているものの、各社において収益改善に向けた動きが見られるなど、業界環境に変化の兆しが見え始めてきております。

このような経営環境の中、清涼飲料事業におきましては、平成28年の経営方針を「RGM(レベニューグロースマネジメント)の進化:成長機会を特定し、適切な価格戦略および効果的な販促費の投下により、売上高と利益を増大させる。」、「ベンディングビジネスの変革:ベンディングビジネスにおける戦略立案から実行管理まで、全ての業務プロセスをゼロから見直し、厳しい市場環境においても勝ち続けるための変革モデルを構築する。」、「将来の成長に向けた投資:将来に向け、継続的に成長するための基盤強化と人材育成を図るべく、必要な投資は効果的に実行する。」とし、経営目標の達成を目指すとともに、将来に亘って成長を続け、収益力を高める基盤づくりを進めてまいりました。

また、厳しい経営環境下においても持続的な成長を可能とすべく、平成28年9月30日開催の取締役会において、平成29年4月1日を効力発生日(予定)として、株式交換および吸収分割を併用することにより、コカ・コーライーストジャパン株式会社と経営統合を行うことに合意いたしました。

健康食品業界におきましては、高齢化の進展や平成27年の機能性表示食品制度の施行を背景に、市場成長は前年からプラスとなりました。また、化粧品業界におきましても、アンチエイジングに関する意識の高まりなどから、市場は拡大傾向にあります。一方で、両業界とも他業種からの参入などを背景に、販売競争は激化しており、各社を取り巻く環境は厳しさを増しております。

このような経営環境の中、ヘルスケア・スキンケア事業におきましては、平成28年の経営方針を「通販事業の立て直し:多様化するお客さまの行動に合わせた集客方法を展開するために積極的に投資し、より多くのお客さまを獲得するとともに、CRM(カスタマーリレーションシップマネジメント)を強化し、お客さま一人当たりの購入回数および購入単価を向上させる。」、「新分野への挑戦:機能性表示食品を中心に新商品を積極的に上市するとともに、米国事業における通販モデルを確立することにより、早期に成長を実現させる。」とし、強みを最大限に活かした活動を行い、お客さまからの信頼の獲得に努めてまいりました。

また、当社グループは、良き企業市民としての社会的責任を果たすだけでなく、事業活動を通じて社会課題の解決と当社グループの競争力向上の両立を図るべく、従来のCSR(企業の社会的責任)の取り組みに、共創価値(CSV:クリエイティングシェアードバリュー)の考え方を取り入れ、「健康」、「環境」、「コミュニティ」、「お客さま満足」、「品質保証」、「コンプライアンス」、「リスク管理」および「人権尊重と社員の働きがい」の8つを重点課題と位置づけ、事業活動に取り組んでおります。

以上の取り組みの結果、当連結会計年度における当社グループの売上高は4,604億5千5百万円(前連結会計年度比4.5%増)となり、営業利益は211億4千3百万円(同比48.3%増)、経常利益は206億2百万円(同比50.1%増)、親会社株主に帰属する当期純利益は52億4千5百万円(同比47.4%減)となりました。

 

セグメントの業績は、次のとおりであります。

清涼飲料事業

営業面につきましては、各販売チャネルにおきまして、売場に応じた品揃えや、最適な価格・売り方を徹底するなど、お客さまの購買行動やニーズに対応したきめ細かい営業活動を行うことで、利益を伴う売上高の増加に取り組みました。

商品戦略といたしましては、炭酸、無糖茶、コーヒー、水およびスポーツカテゴリーにおける競争力強化を図ってまいりました。炭酸カテゴリーでは、コカ・コーラブランドにおきまして、全世界で展開している「Taste the Feeling」キャンペーンの下、6月にはリオデジャネイロオリンピックの開催に合わせRIO2016限定デザイン「ゴールドボトル」を、11月には商品のラベルがリボンに変わる「リボンボトル」を発売するなど、「コカ・コーラ」ブランドの活性化を図りました。無糖茶カテゴリーでは、「綾鷹にごりほのか」の新発売や、基幹商品「爽健美茶」のリニューアル実施により、売上げ拡大を図りました。コーヒーカテゴリーにおきましては、成長を続けるボトル缶市場に向けボトル缶コーヒー「ジョージア ザ・プレミアム微糖」を、また新パッケージ(容量)として950mlPETボトルの「ジョージアカフェ ボトルコーヒー」を、さらに新ジャンルのコーヒーとして低温抽出で澄みきった味わいを実現した「ジョージア コールドブリュー」を発売いたしました。水およびスポーツカテゴリーにおきましては、「い・ろ・は・す」ブランドから「い・ろ・は・す なし」を、「アクエリアス」ブランドから「アクエリアス ウォーター」を発売するなど、商品ラインナップを拡大いたしました。また、これらの重点カテゴリーでの活動に加え、ヘルスケア・スキンケア事業とのコラボレーションによる新商品として、当社の子会社であるキューサイ株式会社が生産するケールを使用した「ミニッツメイド おいしいフルーツ青汁」を12月に発売し、健康分野での売上げ獲得に努めました。

チャネル戦略といたしましては、各販売チャネルにおきまして、売上げ拡大と収益性向上を目指した取り組みを進めてまいりました。チェーンストアチャネルでは、商品特性を見極めた上で、商品別に価格帯ごとの販売数量を定めて販売することにより売上高単価の向上を図るとともに、適切な商品(カテゴリー、容量等)を最適な価格で販売するなど、きめ細かい営業活動を行うことで、利益を伴う売上高の増加に取り組みました。ベンディングチャネルでは、売上げ拡大および環境負荷低減を図るべく、最新の自動販売機を積極的に設置してまいりました。また、4月より自動販売機と連動したスマートフォン専用アプリ「Coke ON」のサービス提供を開始し、さまざまな自動販売機限定のプロモーションを実施いたしました。リテール・フードサービスチャネルでは、飲食店や売店などお得意さまの業態や店舗の特性に応じ、適切な商品や最適な販売方法をきめ細かく提案するなど、売上げ拡大に取り組みました。また、インターネット通販による清涼飲料水の購入頻度が高まる中、インターネット通販店への営業活動にも注力してまいりました。

さらに、これらの活動の効果を高め、コカ・コーラビジネスの持続的成長を図るべく、ザ コカ・コーラカンパニーおよび日本コカ・コーラ株式会社とのパートナーシップに基づき、共同でマーケティング活動を実施してまいりました。

SCM(サプライチェーンマネジメント)面につきましては、販売状況に合わせた柔軟な供給体制により、商品の安定供給および商品在庫の削減を実現いたしました。また、生産性向上によるコスト削減を図るべく、ボトル缶コーヒーの生産設備の導入やPETボトル容器の内製化を進めてまいりました。さらに、生産体制に合わせ物流拠点の集約を進めるなど、最適な供給ネットワークの構築を図り、生産および物流コストの削減に努めました。

以上の取り組みの結果、当連結会計年度における清涼飲料事業の売上高は4,283億9千4百万円(前連結会計年度比5.1%増)となり、営業利益は183億6千9百万円(同比63.9%増)となりました。

 

ヘルスケア・スキンケア事業

ヘルスケア・スキンケア事業は、子会社であるキューサイ株式会社と、その子会社5社で展開しております。

商品戦略といたしましては、ヘルスケアおよびスキンケアの両分野におきまして、売上げ拡大を目指し、さまざまな新商品を投入してまいりました。ヘルスケア分野におきましては、体内でエネルギーを作り出すために重要なコエンザイムQ10を補う「ハツラツQ10」や、骨の健康を保つために必要な3つの成分を配合した「カルシウム&マグネシウム・ビタミンD」を発売し、新たな需要の獲得に努めました。スキンケア分野におきましては、「コラリッチ」ブランドから、「コラリッチ BBパウダーファンデーション」やエイジングケア化粧水「コラリッチ エクストラリッチローション」を発売するなど、関連商品の品揃えを充実させることにより、「コラリッチ」シリーズの売上げ拡大を図りました。

チャネル戦略といたしましては、主要な販売チャネルである通販チャネルにおきまして、基幹商品である「コラリッチ」や「ひざサポートコラーゲン」の通販番組の内容充実を図るとともに、商品に応じた効率的かつ効果的な広告宣伝費の投下に努め、新規のお客さまの獲得に取り組みました。また、定期コースのお客さまに向け、5月から会員情報誌の配布を開始いたしました。会員情報誌では、お客さまの声を取り入れ内容の充実を図るとともに、購読者限定のキャンペーンを実施するなど、既存のお客さまの継続購買促進と購入点数増加に取り組みました。さらに、より多くのお客さまにインターネットを通じて商品を購入いただけるよう、公式ショッピングサイトの内容充実にも取り組みました。

以上の取り組みを実施してまいりましたが、当連結会計年度におけるヘルスケア・スキンケア事業の売上高は320億6千1百万円(前連結会計年度比2.4%減)となり、営業利益は27億7千4百万円(同比9.1%減)となりました。

 

(2)キャッシュ・フロー

当連結会計年度における各キャッシュ・フローの状況等につきましては、次のとおりであります。

(営業活動によるキャッシュ・フロー)

営業活動によるキャッシュ・フローは、343億8千8百万円の収入(前年同期404億2千2百万円の収入)となりました。たな卸資産の増減額や仕入債務の増減額の影響などにより、当連結会計年度の営業活動によるキャッシュ・フローは、前連結会計年度に比べ60億3千3百万円の減少となりました。

(投資活動によるキャッシュ・フロー)

投資活動によるキャッシュ・フローは、199億2千1百万円の支出(前年同期249億9千4百万円の支出)となりました。前連結会計年度において連結範囲の変更を伴う子会社株式の取得による支出があったことなどにより、当連結会計年度の投資活動によるキャッシュ・フローは、前連結会計年度に比べ50億7千2百万円の増加となりました。

(財務活動によるキャッシュ・フロー)

財務活動によるキャッシュ・フローは、75億4千6百万円の支出(前年同期224億1千6百万円の収入)となりました。前連結会計年度において社債の発行による収入があったことなどにより、当連結会計年度の財務活動によるキャッシュ・フローは、前連結会計年度に比べ299億6千2百万円の減少となりました。

以上の結果、当連結会計年度末における現金及び現金同等物の残高は、前連結会計年度末に比べ68億9千9百万円増加し、867億2千7百万円(前年同期比8.6%増)となりました。